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並びトイツの捌き方


冒頭はnote関連の余談です。

以前、スマホで記事を作成中に、ペースト操作をしたら何故か下書きのほとんどが消えてしまったという話をしました。

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しかし、iPhoneのテキスト作成画面には、左上に曲がった矢印の記号があります(PCの画面には見当たりません)。

自動保存の機能が発動していても、普通の誤入力であれば、このボタンを押すことによって結構巻き戻せることが分かりました。

先日記事が消えたとき、一瞬パニックになったとはいえ、このボタンが有効になっていればきっと押していたはず。

矢印が消えて無効になっていたか、あるいは点灯状態で押しても記事が復元しなかったかのいずれかなので、やはり何らかの不具合で一気に消えた場合は駄目なのかもしれません。

また、ある方からiPhoneのシェイク機能を使えば、一つ前の操作まで戻れるかもしれないという情報をいただいたので、これも試してみたところ

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シェイク機能が作動して、少し前の入力画面まで戻ることができました。しかしこちらも不意の全消えの場合に復元まで至るかどうかは不明です。

以上、役に立つ情報かどうかは分かりませんが、note関係の報告でした。


さて、今回は並びトイツについてまとめてみたいと思います。

並びトイツは何切る問題等にも良く出てきますし、特段目新しい内容ではありません。しかし網羅的に扱われていることはあまりなく、比較的多様性があるトピックなので取り上げてみることにしました。

個人的には並びトイツを下記の3つのパターンに分けて認識していますので、それぞれについて見ていこうと思います。

① ただの並びトイツ
例)4455
② 並びトイツから1つ離れた牌がくっついた形
例)24455,44557
③ 並びトイツから1つ離れた牌のトイツがくっついた形
例)224455,445577


① 4455

主にターツオーバーの形で、ターツ選択を迫られる時に問題となります。多少テンパイへの効率が落ちても、並びトイツには手をかけない方が良形率や打点面で有利なことが多いです。

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・打1m
ターツオーバーの手牌でどこを切るかという問題です。受け入れ枚数2枚差で勝る打4p(5p)よりも、良形テンパイできる受けの枚数とピンフイーペーコーの打点を追って1mを切ります。マンズが678mなら1mを切ることでタンヤオもつきますので、期待値の差は更に広がります。

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・打1m
並びトイツにシュンツがくっついて、369pの3面受けになっていれば、尚更愚形ターツ落としが有利となります。

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・打3m
愚形部分がシャンポン形(トイツ)になっている場合も同様のことが言えます。並びトイツには手をかけず、変化が多い方のトイツを浮かせ打ちして良形変化を待ちます。2mか4mを引く前に3sを引いた場合は、3mのトイツ落としになります。なお、マンズが678mでタンヤオが確保されており、巡目が深くてポンテンを取る状況であれば打4pとします。ただし、2sのトイツが3〜7牌のときや22345のような連続形になっている場合は変化量を考慮して打4p、役牌トイツの時もポンテンでリャンメン待ちになるよう打4pとするのが有力です。

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・打1m
2シャンテンの手牌ですが、こちらも同様で愚形ターツより並びトイツの方を大事にします。


② 24455

並びトイツから1つ離れた牌がくっついている場合です。5ブロックの手でどの牌を切るかが問題になることが多いです。

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・打2p
これは1つのパターンとして覚えてしまった方が良い牌姿です。ツモ5sと書いてありますが、(牌画作成ツールの設定で一番右の牌がツモ牌扱いになってしまうだけなので)、実際はツモ4sの際に2pを切れるかどうかがポイントです。ソーズが愚形複合ターツ(244sや446s)でも同様です。

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・打4s
前述した通り、形的には6pを切るのがセオリーですが、456の三色が濃厚に見えるので良形固定が勝るという例外的な形です。

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・打西
牌図②-1の元となる基本形です。この2pは牌理上必要な牌なので確実に残します。

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・打2p
逆にこの2pは使い道が限られており、ほぼ不要な牌ですので、安全牌または4s周りの牌などの有効牌と入れ替えます。西をホールドして重なった場合は4sを切って浮かせることも考慮します。

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・打7p or 打西
2pが7pに変わった反転形です。この7pは8pを引いて45578pにする、9pを引いて45579pにする(36pが薄くて8pが強い場合)といった変化があるため、24455の2よりは残す価値があります。しかし西との比較は安全度を考慮して決めることになるため、実際は7pを切ることが多くなります。

牌図②-6

・打西
単独トイツが役牌の場合です。2pを残すと中がコーツ化したときに待ち選択が可能なのと、ツモ3pの際にシャンポン待ちにする余地を残すことができます。西と2pの比較は、2pの安全度や場況にも依ります。

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・打2p
こちらは2シャンテンのターツオーバーの手ですが、うっかり1mを切らないように注意します。マンズが1134678mならタンヤオに渡る打1mも選択肢に入りますが、それでも良形が確定する打2pが無難とみます。

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・打5p
テンパイのケースです。(中をポンしている場合などを含めて)とりあえず即リーチしない状況と考えてください。待ち取りとしてはシャンポン待ちとカンチャン待ちがありますが、このピンズの並びであればカンチャン待ちの方が変化面で有利です。具体的には4457pとすることで、ツモ7pでリャンメン待ち、ツモ8pでリャンメン待ち、ツモ9pでカン8p待ちとなります。裏目となるツモ4pは7p単騎とフリテン3面張を選択でき(後者は注目を浴びている仕掛けの場合に特に有効)、ツモ3pも単騎待ちにできる融通性の高さがあります。

なお、こういったケースでカンチャンにするか、シャンポンにするかについては、下記の記事の真ん中あたりでも詳しく扱っておりますので、もしよろしければご参照ください。


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・打5p
牌図②-3から4連形となる浮き牌を引いた場合です。真ん中の4連形があれば打5pとして受けを狭め、マンズの変化に期待するのが有力です。


③ 224455

3つ目のパターンは、並びトイツから1つ離れた牌のトイツがくっついているケースです。

他の8枚が2メンツ+トイツの1シャンテンなら、224455から2や5を切るのと、トイツから1枚切るのとでは、総受け入れ枚数(14枚)も良形受け入れ枚数(8枚)も同じになります。しかし、手牌変化・打点・鳴きなどを考慮すると選択に優劣が出てきます。

ちなみに4を切ってしまうと3をツモった場合に23445のリャンメンに受けられませんので、これだけは基本的にNGな選択となります。

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・打4s
メンゼン進行の手の場合は、単独トイツが中張牌ならトイツを1枚外して浮かせ、ピンフイーペーコーを狙いながら浮かせた牌の変化を待ちます。4sが1s(9s)の場合は、1sが暗刻になったときにツモあがりで符ハネするため、僅かに打2pが有利となります。44sが24sなら2sを切ります。

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・打5p
単独トイツが役牌の場合です。最高打点を見る打中や、役牌とイーペーコーを両天秤にかける打2pの選択肢もありますが、中のポンでリャンメン待ちを残したいなら打5pです。ツモ6pで役牌シャンポンに受けられ、ツモ3pの場合はリャンメンとシャンポンを選べるメリットもあります。

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・打5p
ドラ3あってクイタンで仕掛けられる手です。2pポン、4sポン、3pチーでリャンメンテンパイに受けられることを評価し、最もアガリ率の高い打5pがお勧めです。

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・打4s
同じ手牌でもドラなしなら、タンヤオイーペーコーとツモリ三暗刻の打点を見て打4sがオーソドックスな一打でしょうか。また、234mのメンツ落としもチートイツの1シャンテンを維持しながら四暗刻まで見ることができますので、ラス目の 場合やマンズが123mでタンヤオがないときなどは妙手となりそうです。

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・打7s
この形なら、7sを切ることで効率を落とさずにタンヤオイーペーコー、ツモリ三暗刻(4sが先に暗刻になればツモリ四暗刻)、チートイツの3つを同時に追うことができます。ドラが8mなら牌図③-3と同様に5pを切り、ソーズの変化にも期待します。


④ メンツ手2シャンテン+チートイツ1シャンテンの場合

ここまでは主にメンツ手の1シャンテンを扱いましたが、最後にメンツ手2シャンテンで、かつチートイツの1シャンテンになっている並びトイツのケースをご紹介します。

牌図④-1

・ドラなし:打5m  ・ドラ7s:打6p
良形確定(メンタンピン)になる打6pの2シャンテン戻しが良さそうに見えますが、ドラなしならタンヤオチートイツの1シャンテンを保持しつつ、58p引きのタンピンイーペーコーやコーツ手を視野に入れる選択も悪くありません。打5mとすることで、チートイツでテンパイした場合に2m単騎のリーチにすることもできますので、期待値的にはこれが一番良さそうです。ドラが7sなど、打点が確保されているなら、6pを切ります。

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・ドラなし:打4m  ・ドラ7s:打2p
ドラなしの場合の解釈は牌図④-1とほぼ同様です。チートイツの1シャンテンを維持しながら縦横のツモにも対応でき、ピンズのチンイツまで視野に入れる45m落としが良さそうです。ドラが7sの場合は並びトイツをほぐして良形確定のメンツ手2シャンテンにしますが、4pを引いた際に打5pでウイング9枚形(233456778)となるように、打2pとします。

やはり「223355の形から3を切ることはほとんどない」ということを、この例からも確認することができるかと思います。


まとめ)
並びトイツがある手は、手牌によって切るべき牌が変わり、バリエーションが比較的豊富です。ベースとなる牌理を理解した上で、手役や鳴きも含めた総合判断ができるようになると実戦に活かしやすいです。


参考図書)
フリー麻雀で食う上級雀ゴロゼミ 雀ゴロK著



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