見出し画像

強化ターツの派生形


今回からまた無料に戻ります。

(前回のみ三麻特定層向けのコアな記事でした)

さて、以前麻雀カッコイイシリーズの動画で「強化ターツ」の話をやっていました。


フォロー牌や複合ターツという言い方はよく聞きますが、強化ターツという表現も結構しっくりくるものですね。

初中級者向けの動画だとは思いますが、基本の確認に向いていますので、お時間のある方は倍速やスキップを使いながらご覧になってください。


では具体例として、カンチャン13の強化ターツを考えてみます。

強化ターツとは、要するにフォロー牌がある形ですので、たとえば133。

これだけだと話が終わってしまいますので、456をくっつけて横に伸ばしてみると以下のようになります。

画像2

次にトイツになっている3を筋牌の6に入れ換えてみると

画像1

134566になりますが、受け入れは2種6枚で変わりません

注) 以下、牌種や枚数が出ているものは他に雀頭があり、該当部分で2メンツか3メンツになる場合の受け入れ枚数を表示しています。


さらに横に伸ばしてみます。345と66の間にシュンツを挟む(もしくは789を加えて6と9のトイツを入れ換える)と以下のようになります。

画像3

受け入れは2と9でやはり2種6枚です。 

この形は動画の中でも「しっかり覚えましょう」という解説がありました。この牌姿の9pのように離れた牌が強化ターツを作っている場合は見落としやすいので注意が必要です。

カンチャンターツを遠くでフォローする形は、カン2を9でフォローするか、カン8を1でフォローするかの2種類しかないため、もし知らない場合は要暗記です。


次に良形の強化ターツについて見ていきます。

こちらはパターン数が多くなるので場合分けをします。まず、23のリャンメンにフォロー牌を加えると223と233ができます。

① 223に345をくっつけると 

画像4

筋の2と5を入れ換えると

画像5

さらに2334と55の間にシュンツを挟んで横に伸ばすと以下のようになります。

画像6

受け入れは1,4,8で3種9枚です。

② 223に456をくっつけると 

画像25

筋の2と5を入れ換えると 

画像26

さらに234と556の間にシュンツを挟んで横に伸ばすと以下のようになります。

画像27

受け入れは1,4,7,8で4種12枚です。


③ 233に456をくっつけると  

画像7

筋の3と6を入れ換えると

画像8

さらに2345と66の間にシュンツを挟んで横に伸ばすと以下のようになります。

画像9

受け入れは1,4,7,9で4種12枚です。

最後に34のリャンメンについても見てみます。

④ 334に456をくっつけると

画像22

筋の3と6を入れ換えると

画像23

さらに3445と66の間にシュンツを挟んで横に伸ばすと以下のようになります。

画像24

受け入れは2,5,9で3種9枚です。


もうお気づきかもしれませんが、「456牌がフォロー牌になっている強化ターツはシュンツを挟むことで外側に伸ばすことができる」という特徴があります。

以上より、離れた牌が良形の強化ターツを作るパターンをまとめると

・23を8でフォロー
 →233456788
・34を9でフォロー
 →344567899
・23456を8でフォロー
 →234567889
・23456を9でフォロー
 →234567899

の4つのパターンがあることが分かります(反転形を含めると8種類)。いずれも端寄りのトイツで受けを広くできるため、テンパイまで引っ張りやすく扱いやすいのが利点です。


ここで終わってしまうと先ほどの動画のレビューになってしまいますのでw、私なりに一つアクセントを加えてみたいと思います。


◉エントツ形を含む形

冒頭で133を横に伸ばすときに、しれっと456を加えましたが

代わりに345を加えれば下記のようなエントツ形(33345)含みになり、受けが増えることが分かります。

画像10

受け入れは2,3,6の3種9枚となります。

更に678をくっつけると

画像11

受け入れは2,3,6,9の4種12枚となります。

画像19

こちらは335に345をくっつけた形で、受け入れは3,4,5,6の4種10枚になります(678をくっつければ更に上に伸びます)。

言い換えると、エントツ形に1枚を加えた6枚形は強化ターツが更に強化された形になると言えるでしょう(シュンツを除いたターツ部分は良形でも愚形でもOKです)。

画像12

これは134566に678を加えた形。やはりエントツ形が出来ることで受け入れが増え、2,6,9の3種9枚になります。

画像13

こちらはリャンメン強化ターツのバージョンで、233455に567を加えた9枚形です。エントツ形が出来て受け入れは1,4,5,8の4種12枚になります。


◉リャンメン含みのエントツ形

カンチャントイツ+シュンツの6枚エントツ形は

画像16

画像18

の2種類でした。

次にリャンメントイツ+シュンツでできる6枚エントツ形を確認すると

画像17

画像18

の2種類があります。

333445は2,3,4,5,6の5種14枚の受けがあり、しかも高めでイーペーコーがつく超優秀な形です。233345も1,3,4,6の4種12枚の受け入れがある広い形ですので、この2つはパターンとして是非覚えておきたいところです。


◉発展問題

では最後に問題です。

強化ターツの近くにシュンツを重ねた同色の9枚形を用意しました。ピンズ部分の受け入れ牌種と受け入れ枚数を考えてみてください。

牌図①

画像21

答え)   
ピンズ部分を分解すると234+344566になるので、ピンズの受け入れは2p,5p,6pで3種8枚です。また23344+4566にも分けられるため、先に25pが埋まればイーペーコーが確定する強い形です。

注意点を挙げるとすれば、23344456+アンパイの形から6をツモった場合に、アンパイとの比較でうっかり6をツモ切ってしまう可能性があるということです。この形であれば134678のいずれかをツモれば強化ターツが出来ますので、メンツが重なっている時は慎重に受けを確認する必要があります。


牌図②

画像20

答え)   
234pを抜くと334456pが残るのでピンズの受け入れは2p,3p,5p(あるいは456pを抜いてもOK)。次に3pの暗刻を抜くと今度は44456pのエントツ形が見えるため、47pの受けもあることが分かります。よって2p,3p,4p,5p,7pの5種12枚です。

牌図①と牌図②から分かることは、344566に234を加えても待ちは変わりませんが、類似形の334456に234をくっつけると、エントツ形が出来て受け入れ枚数がアップします。

実戦では多面張を解くような思考法でアプローチするのが正しく、記憶するようなものではありませんが単に234を被せただけなのに受けが変わるという不思議さがあります。


牌図③

画像21

答え)   
234pを抜くと344456pが残るのでピンズの受け入れは2p,5p,7p(4pは4枚使い)。次に456pを抜くと233444pが残るので1p,2p,3p,5pとなります。以上より1p,2p,3p,5p,7pの5種16枚になります。

この問題は23444と44456の2つのエントツ形が含まれている点がポイントでしたが、見抜けたでしょうか。なお、58s先埋まりの場合は打3pで1m,17pの変則多面張となります。


少し見方を変えると、23344456の8枚ターツに牌図①は6、牌図②は3、牌図③は4を加えた形になっていました。

このように連続形ターツに1枚が加わって強化されると、受けがかなり広がる場合があるので注意が必要です。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?