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無題

今自分がいる場所を人生のグラフで可視化するなら、最低な所にいると思う。最低、まで行かなくても、20とか30とかそんな所にいると思う。(100が満点とした場合)

やっと見つけた場所だった。私を救ってくれたスクールカウンセラーの彼女と同じになる夢は諦めて、取捨選択して選んだ場所だった。自分の得意なところを見て選んだから、向いているって思ってたし信じてた。でも、中に入ってみれば幼少期から自分も周りも問題視していたコミュニケーションが必要な所で、でも社会じゃ甘えられないと思って自分の中ではかなり頑張っていたのに「もっと大きい声出せたらね」「正直、厳しいと思うよ」と言われた。悔しかった。私の中では100点満点だった。なのに、それを認めてくれなかった。

派遣を切られることは、割と最初から解っていたし気付いていた。一番偉い立場の人と3回もお話して、応援してると思いきや実は厳しいと思ってるという旨を直接伝えられて部署異動(?)をお願いされたし、私自身もここじゃないなと思っていた。スピードを求められる事や量を求められる工場は向いていないことを、そんな事を話した直後に思い出した。バイトでもそういう面では上手くいってなかったって、なんで就活の時点で思い出さなかったんだろう。って自分を責めたいところだけど、そんな事を考えられないくらいあの時は切羽詰まって、とにかく焦っていた。そんな中でも何とか手を取ってくれる場所を探していた。だから無事卒業式前日に内定を頂いて、担任の先生を喜ばすことが出来た。それは紛れもない事実。でもだからと言って、2ヶ月で派遣先で派遣切られたんですよ、とは言えないけど。どうせ「もう少し大きな声で話せたらよかったかもね」とか解ってるようで解ってない言葉が返ってくるだけだから。

多分、いや高確率で一緒に働いていた唯一の同期の子や周りの人達は私が辞めさせられた(正確に言えば〝派遣の更新を切られた〟なんだけど、事実を言えばこの言葉になる)ことを知らない。私の直属の上司にあたる組長さんしか知らなかったし、その方から「今日で最後なので」と制服や鍵をどうするかを書かれた紙を貰った時、初めて自分がここを辞めることを実感した。制服も派遣元さんを通じて返してもらうから、もうあの場所に私が足を運ぶことはない。同期の子とも会わなくなるだろうし、ずっと笑ってる私を面白がっていじってきてた年上の人(何歳かは知らない)も会うことはなくなる。だから彼らが私が居なくなったことをどう感じるかは、本当に分からない。元気にやってね、と私は祈ることしか出来ない。一瞬でも「派遣を更新しないと伝えられた時からどんな事を考えて過ごしていたんだろう」なんて考えないでね。私はそこで折れるほど弱くはなかったよ。現に、病院に行く金曜日の2回しか仕事は休んでないし、派遣契約が切れる6月末まで私は一度も休まず働いたから。そこは心配しないで。しなくていいよ。あなた達は、私が居なくても元気でやっていけるよ、きっと。

「クビにならないようにね」
先週、路上教習で指導員さんの彼が言った。自動車学校の正門を出て路上に出る途中の事だった。「仕事はどう?」と聞かれて、楽しいとも思ってないし、かと言って大変なわけでもないし、なんて答えようかと悩んでいた時、彼がそう言った。

あぁ、この人は。彼は。私をどこまで知っているのだろう。姉と同じ3年先を生きているだけなのに。周りと違うのは私の運転時の性格を少しだけ知っているだけなのに。あの瞬間からずっと、あなたの事が気になって仕方がない。それは勿論人としてだけれど。

「空はそれでも青い」という記事の最後の方に書いたものの引用。

もうこの時にほとんどを言葉にしてるけれど、本当に彼は何を見透かしてたんだろうと派遣元さんから電話で「辞めて欲しいんだよね」と言われたあとの数日間ずっと考えていた。考えない日はなかった。ずっと、もうずっと考えていた。だから、彼には絶対に伝えちゃいけないことだと思った。幸い、急遽22日に卒業検定を受けなくちゃいけなくなったけど無事合格したから、彼にはもう一度会わない限り仕事のことは訊ねられないからよかったんだけど、多分訊ねられたら本当の事を話しちゃうんだろうなって思う。良くも悪くも私は嘘を付けないから。

そんな日々だからなのか、生きるのが面倒くさいという感情が強くなってる気がする。もしかしたら2日間薬が切れてて飲んでなかったからかもしれないけど、なんか、料理をするのは妻の役割だとか、そういう事が面倒くさい。急に話がぶっ飛んで意味がわからないと思うけど。殴り書きだけれどちゃんと筋が通ってる(?)しずかなインターネットに書いたものを載せます。よろしければ読んでみてください。



ある作家さんが「自分が今まで書いてきた登場人物たち全員に看取られながら死にたい」と言っていたことを、音楽を聴きながら歯を磨いていた時にふと思い出した。それを聞いた時、いいなって思った。薄い感想だけど、本当にそう思った。

私が今まで生み出した登場人物達はその作家さんに比べると遥かに少ないけど、「思い出だけで終わらせない。君を言葉にする」と夢を思い出させてくれた彼女に約束した少し内気な彼も、生前の夢だった海を見られて喜んだ彼女も、音楽を通じて知り合えた二人も、片想いしている年上の彼に忘れられない情景を植え付けられた彼女も、模倣している唯一の先輩を一生涯思い続けるんだと再確認した少し破天荒なところがある彼も、その作家さんが言う通り、私が横になっているベッドを囲んでいて欲しい。まだ言葉にしてないけど、ちゃんと大切な作品になるであろう2作品に出てくる彼彼女達も、そこにはいて欲しい。それで、自由だけど達観な25歳の彼に難航していた小説を読ませて欲しい。(ちなみに恋人さんとはどうなったかも教えて欲しい)彼女には写真を撮る意義を、彼女なりの価値観でいいから教えて欲しいし、成長して大人になった彼に大人が楽しいかどうかを訊ねたいし、聴きたい事は沢山ある。でも、今現状、私の願望は「生まれてきてくれてありがとう」って伝えたい。彼彼女が居たから私は自分を知ることが出来たって、だから物語の中でちゃんと生き続けてって伝えたい。現世に残る貴方達はずっとこの世界が滅びるまで生きるのだから、暗闇の中で蹲ってる人達を救ってあげてって、それだけを伝えたい。

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