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hidekのエンジニアと長話 第3-1回【全文書き起こし】

stand.fmで配信中の「hidekのエンジニアと長話」3人目のゲストは庄司嘉織さんです。

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「hidekのエンジニアと長話」は、メルペイVPoEのhidekさんこと木村秀夫さんをメインパーソナリティにお招きし、毎回登場する様々なゲストエンジニアとともに作っていくスペシャルトーク番組です。

第3-1回の今回は、ドワンゴやCookpadを経て、現在はLaunchableにて新たな挑戦をされている庄司嘉織さんをお招きして、2人の馴れ初めやjava-ja立ち上げ、キャリアなどについて語りました。

※本記事は、2020年12月11日にstand.fmで配信を開始した番組を書き起こしたものです。

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Profile
<ゲスト>
庄司嘉織 氏
Launchable Japan プリンシパルソフトウェアエンジニア

<「hidekのエンジニアと長話」メインパーソナリティ>
hidek(木村秀夫)氏
株式会社メルペイ VPoE(Vice President of Engineering)

<「hidekのエンジニアと長話」アシスタント役>
gami(池上)氏
株式会社プレイド エンジニア

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嘉織さんとhidekさんの馴れ初め

gamiさん(以下、敬称略):皆さんこんにちは。「hidekのエンジニアと長話」進行役を務めます、gamiと申します。今回もhidekさんと一緒にゲストの方のお話を聞いていければと思います。最初、番組の紹介なのですが、番組への感想等はぜひstand.fmのコメント機能かTwitterハッシュタグ、#hidekのエンジニアと長話、タイトルそのままですね、でいただければと思います。反応があった方が番組が続くと思うので、ぜひ、よろしくお願いします。ということで、今回もメインパーソナリティはこの方、hidekさんです。よろしくお願いします。

hidekさん(以下、敬称略):よろしくお願いします。

gami:3人目のゲストになりますが。

hidek:早くも(笑)。

gami:どうですか?

hidek:全然慣れないですね。びっくりするほど慣れないですね(笑)。

gami:すごい軽妙に話されている感じですけど。

hidek:あ、そうですか。そう言われると調子に乗るタイプです。がんばります!

gami:(笑)。そうしたらですね、本日のゲストの方をご紹介します。庄司嘉織さんです。よろしくお願いします。

庄司さん(以下、敬称略):はい。よろしくお願いします。庄司嘉織です。

gami:庄司さんを知らない方もいるかもしれないので、軽く自己紹介などをいただいても大丈夫でしょうか?

庄司:はい。基本的にはインターネットのID、はてなIDやTwitter、では「yoshiori」で活動をしています。今はLaunchableという会社で働いていて、その前はCookpadにいて、その前はドワンゴにいて、みたいな感じでやっています。その辺の話はまたあとでhidekと話せたらな、と思っているので。そんな感じですかね。よろしくお願いします。

hidek:嘉織さん、お久しぶりってわけでもないよね。結構最近会ってますよね。

庄司:結構最近会ってる。っていうかさ、なんで今、急に「さん」つけたの? 気持ち悪いから(笑)。

hidek:今回、グリーの藤本さんからのご紹介ということで、藤本さんからメッセージを預かっています。とても藤本さんらしいメッセージなのですが、「嘉織が素敵な爪痕を残してくれることを期待しております。また、もんじゃを食べましょう」ということで、無駄にハードルが上がっているので、よろしくお願いします。

庄司:そうだね。いつもハードル上げられるんで。まあ、俺もハードル上げ返しているので、お互い様。がんばります。

hidek:最近、メルペイがやっている「EM Talk」っていうエンジニアのマネジメントのパネルディスカッションでご一緒して。その打ち上げというか懇親会みたいなやつをコロナが少し落ち着いたところでやって。ですよね。あれが久々かな?

庄司:あれがめっちゃ久しぶりなんじゃないかな。hidekと直に会うのはね。

hidek:「もともと嘉織との出会いって覚えてますか」っていうのを、ちょっと今日来る前に思ってたんだけど、覚えてます?

庄司:hidekはずっと認識してたのよ(笑)。あのころさ、まだTwitterが流行るか流行らないかの前、IRCとはてなダイアリーとはてなIDでのやりとりをしている、みたいな時代の時に、存在は認識してるのよ、もちろん。ただ、あのころって、誰とどう絡んだか、とかってあまり覚えてないじゃん。

hidek:はい。

庄司:明らかにhidekと長い時間絡んだな、って俺が覚えているのは、どこかのビアガーデンに行って飲んだ。

hidek:はいはい。

庄司:たしかカズホさんとかもいた気がするんだけど。

hidek:そうですね。当時、カズホさんとつるんでいたので。ですね。それの前に会ってるんですよ。

庄司:それの前に会ってるんだ?

hidek:2008年に会ってるんですよね。たぶん一番最初に会ったのが、麹町に僕が務めていたころで、当時、モンハン。で、モンハンをTwitterかIRCか忘れちゃったけど、嘉織がやるやつみたいなのを募ってて、「やるやる」って言ったら麹町まで来て。で、当時、yamashiroさんと3人で初対面でモンハンをやったのが、嘉織と僕のファーストコンタクトなんですよ。

庄司:え、全然覚えてない(笑)。

hidek:でしょ?(笑)

庄司:一応、言い訳をしておくと、そのころ本当に、俺とyamashiroはずっとつるんでいて、いろんな人とモンハンしてたんだよね。そう、だから全然覚えてないけど。そうなんだ?

hidek:そう。初対面が、赤い髪のとっぽい兄ちゃんが来て。で、モンハンを2〜3戦やって帰っていくっていうね、衝撃の。ファーストコンタクトは。

庄司:じゃあ俺、下手すると、その時、hidekをhidekと認識してなかったのかもね。

hidek:いや、多分そうじゃないかな、と思ってて。当時、Perlコミュニティに当然出入りしてて、で、それこそカズホさんとも仲良くしてたんだけど。そうね、たぶん、そこまで他の界隈では出入りとかしてなかったので、たぶんそうじゃないかな。当時、僕、KDDIの子会社の普通にいちプログラマーをやっていたんですよ。それがファーストコンタクトです。

庄司:懐かしい。yamashiroは死んじゃったのにね。

hidek:そうね(笑)。笑い事ではないけど。

庄司:笑い事ではないね。

hidek:雅叙園でやってるイベント?

庄司:デブサミ?

hidek:デブサミかな? デブサミの帰りかなんかに、みんなで飲みに行って。目黒の、なんだっけ。

庄司:あー、しゃぶしゃぶか、大和路か!

hidek:大和路、大和路。

庄司:カンカンが予約して行くやつね(笑)。

hidek:そうそう、あそこで飲んで。

庄司:これ、なんか勝手に個人名出してるけどいいのかな、ずっと。

hidek:いいんじゃないかな?(笑)

庄司:ホントに?

hidek:ダメだったら僕が謝るんで大丈夫です。

庄司:はい。俺も謝ります。

java-jaコミュニティの立ち上げ

hidek:モンハンがファーストコンタクトだったけど、当時もう、java-jaやってて、嘉織が。あれ、java-jaの立ち上げって、たぶんいろいろなところで話していると思うんだけど、当初、どういうきっかけでどういう感じで始めたの?

庄司:あれはそれこそPerlコミュニティとかにめちゃめちゃ影響受けてて。あのころってさ、Shibuya.pmがあって、でShibuya.jsがあって、みたいな感じで。そもそもShibuya.jsもShibuya.pmから来てる、やっぱPerl界隈から来てる。なんて言うんだろうな。仕事じゃないけど、プログラミングを純粋に楽しんでいる集団、みたいな集まりが、すげー羨ましくて。なんか、Javaってそういう時イベントに行くと、どっちかと言うとスーツの人たちがいっぱいで、終わったあとの懇親会も、「では、皆さん、ご唱和ください」みたいな状態で(笑)。いや、そうじゃねーんだよ、みたいな。で、なんか仕事の愚痴して帰る、みたいな。そういうのじゃなくてプログラミングの話がしたい、みたいなので、「もっと気軽にプログラミングが好きなJavaのエンジニアが集まれる場所があったらいいな」という話を、当時のhigayasuoさんにして。あのシーサーとか作ってたhigaさんにして。そしたらhigaさんに、「お、いいじゃん、いいじゃん、お前やれよ!」って言われて。「いや、俺がやっても誰も集まらないから、higaさんやってくださいよ。頭に立ってくださいよ」って言ったら、「お前、そういうモチベーションがあるんだから、絶対、お前がやるべきだ」って言ってくれて。「お前がやったらブログで宣伝してやるし、俺もそこに入るから、絶対にやるべきだよ」って言って勧めてくれて、「じゃあ、わかりました。やります」って言って作って、higaさんに言ったら、本当にブログで書いてくれて、そしたらいろんな人が入ってきてくれて、で、わいわいやり始めた感じ。

hidek:なるほどね。当時はコミュニティのコミュニケーションってどういう風に……。今だとね、いろんな媒体があったりすると思うんだけど。

庄司:当時で言うと、たぶん、ギリTwitterがあったかなかったかくらいで、一番その当時盛り上がってたのは、Lingr(リンガー)かな?

hidek:あ、懐かしい。なるほど。

庄司:そう。IRCもあったけれども、リンガーがちょっと盛り上がってて、みんなガンガンにリンガーを使い始めてた時期、っていう感じかな。

hidek:なるほどね。Perlは、いわゆるShibuya.pm界隈はIRC。今はたぶんSlackとかに移ってるのかな?

庄司:あー。

hidek:いまだに一応つながりあるよ。

庄司:そのころつながったPerl界隈の人。それこそさ、Javaで面白そう、tokuhiromとかそのころは遊びに来てくれたりとかしてたりとか、Yappoとかもふざけて遊んだりとかしてて。だからその辺とはいまだに、戦友じゃないけど、つながり感はあるよね。

hidek:そうだね。ちょうど同じ時代を過ごしたというか、それで成長してきたというか。だって、みんなマネジャーになってるからね。

庄司:そうね。

hidek:Yappoでさえマネジャーだよ。

庄司:え、今、Yappoもマネジャーなの?

hidek:そうだよ。Yappo、マネジャーだよ。

庄司:でも、tokuhiromがイベントで偉そうに、偉そうにっていうか、偉いんだよね、もうね。

hidek:うん、偉い。

庄司:偉くなって話しているのを見て、「おお、すげーな」とかいうのを感じてたけど、Yappoもなんだ。すげーな。

hidek:Yappo、マネジャーですよ。当時の人、みんなマネジャーじゃないかな。まあ、カズホさんとか、まあね。

庄司:そうね。

SIerからドワンゴ、そしてCookpadへ

hidek:そんな嘉織さん。たぶん会った時はもうドワンゴだよね。

庄司:そうね。もうドワンゴだと思う。

hidek:ドワンゴの前って、キャリアのやつどこかで読んだら、SIer?

庄司:あ、そうね。SIerにいて、なんか話すとめちゃくちゃ長くなるので、すげー端折って言うと、一番最初が組み込み系にいて、DoCoMo Javaって呼ばれてる、要はiアプリとか作るためのエミュレータを開発したりとか。あとはあのころってVMってAndroidみたいにDalvik VMとかがあるとかじゃなくて、各社がVM作ってたから、Javaの。それを作るのを手伝ったりとかっていう組み込みで、そのあと、ウェブ系に行って何個か会社を転々としてSIとか転々としてドワンゴに入った感じ。

hidek:なるほどね。じゃあそのころ、Javaっていうのはすでに経験していて。ドワンゴってどういうきっかけで入ったの?

庄司:ドワンゴはその時、溝口浩二って覚えてる?

hidek:はいはいはい、溝口さん。はい。

庄司:そうそう。浩二に誘われて、「来ない?」って言われて、じゃあ面接受けてみるか、って言って。まだそのころはさ、SIにいたからさ、一応、面接にスーツ着て行ったのよ。

hidek:あ、そうなんだ(笑)。髪は?

庄司:髪は赤いまんまなんだけど、一応スーツ着た方がいいかなって思ってスーツで行って。クソ笑われたね(笑)。

hidek:まあ、そうだろうね(笑)。

庄司:それだけは覚えてる。

hidek:絵面が面白いよね。だって、赤い髪にスーツでしょ?

庄司:そうそう。

hidek:なるほどね。で、ドワンゴからCookpad。この間、実はもう一回接点があって。

庄司:そうね。

hidek:当時DeNAを面接して、受けにきてくれて。で、僕、当時、最終面接やってたので、最終面接に嘉織が来て。で、一応まあ知り合いだけど、ニヤニヤしながら面接するわけですよ。

庄司:そうそう(笑)。ちゃんと面接してもらった、うん。

hidek:でも、たぶん、まともに話したのはその場がはじめてで(笑)。

庄司:そうね。

hidek:いわゆる、お酒の場だとか、それこそゲームだとか、IRC上とか、そういうところでは絡んでるんだけど、まともに仕事の話をするというのははじめてで。で、僕ね、いまだに覚えてるんですけど、その時に評点をつけるんですけど、俺言っていいのか? 時効でしょ。はじめて「5」をつけたんですよ。最高点。

庄司:おお! ありがとうございます。

hidek:これは絶対に採らないとダメだ。この人はすごいって言ったんですけど。そのあと、Cookpadにいらっしゃって。

庄司:そうね、ごめんね。ごめんね。本当にそれは申し訳ないなと思って。

hidek:いいんですけど(笑)。「hidekさんが5をつけたのに行っちゃいました」っていう、HRから平謝りに謝られて。「いやいやいや、あいつ、そういうやつですから」って話をした。

庄司:ごめんごめん(笑)。

hidek:で、まあ、Cookpadに行って。普通にエンジニアとして入ってるんだよね?

庄司:そう。エンジニアとして入った。

hidek:マネジャーになったのはCookpadに入ってから?

庄司:マネジャーってどのレベルからマネジャーって言うのかが微妙な部分だよね。グループリーダーレベルであれば、それこそSIの時もやってたし。

hidek:ああ、なるほどね。

庄司:ドワンゴの時はそれなりに、なんて言うんだろう、部下の給料を提案出すくらいのレベルのマネジャーではあった。システムリーダーっていうのではあったので。

hidek:なるほどね。まあじゃあ、いわゆるVPoE的な、技術統括みたいなのはCookpadで……。

庄司:そうね。でも、技術統括みたいなのは結局やってないんだよね。エンジニア統括マネジャーみたいなのはやったんだけど。

エンジニアが人事部長に

hidek:ああ、そうなんだ。なるほど。で一個、前回のゲストの藤本さんと僕のキャリアとしてかぶっているところとして、全社の人事に携わるというのをやって。たぶん、この前、藤本さんと話したんだけど、「エンジニアが人事部長的なことをやるのの走りって嘉織だよね」みたいな話をしてて。

庄司:はいはい。

hidek:「僕らもフォロワーだよね」みたいな話をしてたんだけど、そのきっかけとかって聞いてもいい?

庄司:うん。あのね、たぶんもう放送していいと思うんだけど、ゴタゴタがあったじゃん、Cookpadって。

hidek:あ、はいはい。

庄司:創業者とあの……。で、そのゴタゴタがあったタイミングで、本当に社内がぐっちゃぐちゃだったのよ。っていう状態で、誰か人事部長やらせなきゃいけない、ってなった時に、俺に白羽の矢が立ったらしくて。で、持ちかけられた。でもさ、もう話していいと思うんだけど、もうね、何回も断ったのよ、これ。

hidek:あ、そうなんだ。

庄司:ロールプレイングゲームとかでさ、「はい」「いいえ」の選択肢出てきてさ、「いいえ」選ぶんだけど同じ質問出てくるのあるじゃん。

hidek:はいはいはい。

庄司:と、全く同じ状況で。それこそ、デザイナーのトップともともと仲良かったから、デザイナーのトップから、まず一緒に喫茶店行ってちょっと話してる時にその相談をされて、「いやいやいや、俺、エンジニアだし。興味ないし」って断ったら、次に今のCTOのmirakuiから飲みに誘われて、夜7時から12時くらいまで……。

hidek:(笑)

庄司:「今、すごい大事なところだし、是非やってほしい」みたいな話をされて。「でもエンジニアだからさ」みたいな話をして。で、次の日、朝起きたら、創業者からSlackが来てて、「今、俺、日本にいるから、飯行こうぜ」って言われて(笑)。

hidek:はいはいはい(笑)。

庄司:で、飯行って。「わかりました。ちょっと考えてみます」みたいなことを言ったら、また今度、そのデザイナーの人から、「『考える』って言ったんだって?」みたいな。「さすがに創業者に言われると考えるよね」みたいな話をして。「でもまだ『うん』とは言ってないけど、前向きに考えてみようかなって気持ちにはなったよ」ぐらいの話をして戻ったら、今度はその当時の社長から呼び出しがかかって、「嘉織、前向きに考えてくれてるってことだけど……」みたいな感じで(笑)。

hidek:入口がね(笑)。外堀は埋まった感がすごい。

庄司:そうそう。

hidek:でも、それだけ断り続けて、最終的にOKというかやるってなったのは、何か想うことがあったんですか?

庄司:まあなんか恥ずかしい話、任天堂の岩田さんのインタビューでも似たような話があるんだけど、「自分がそこに関わって何かをよくできるかもしれない」っていうタイミングの時に、そこから逃げてそれをよくしないっていうのはカッコ悪いよね、っていう話があったのよ。で、岩田さんは、それで結構落ちかけてた任天堂を拾った時には、「僕が関与してよくできるかもしれないんだったら、僕はやっぱり関与するべきだと思ってやった」みたいなのがあって。それと似たような感じかな。もともとCookpad好きだったし、そんなゴタゴタで、せっかくユーザーさんに愛されているサービスが変になっちゃうのはイヤだなと思ったので、「まあ、いいかなー」というのはあって。でもこの時、本当に正直な話をすると、藤本さんに相談に行ってるのよ、俺。

hidek:あ、そうなんだ!

庄司:そう。この話が来た時に藤本さんに連絡して、「藤本さんなんか美味いもん食べたいんだけど。相談させて」って言って。

hidek:(笑)

庄司:「藤本さんに飯おごってもらいながら相談する」っていうのはやって。

hidek:ひどいな(笑)。

庄司:それで途中からナオヤも呼び出して、ナオヤと3人で話して「こんな話あるんだけど」みたいな。「内緒にしておいてね」みたいに言って相談をしていて。で、藤本さんからは「まあまあまあ、でも、エンジニアがそういうのをやるっていうのはアリなんじゃない?」みたいな話をされたし、ナオヤからは「正直、ライバル会社的な話で言うと、やっぱり人材の取り合いとかもあるから、嘉織が人事部長やるのは驚異だからイヤだなとは思うけど、キャリアとしては面白えんじゃねえ?」みたいなこと言われて。「でも、俺だったら絶対やんねえけどな」って(笑)。

hidek:あの人、言うことがカッコいいのかカッコ悪いのかわかんないな(笑)。

庄司:みたいな話もあって、すごい悩んだのよ、やっぱり。

hidek:なるほどね。でも、その結果やって。

庄司:そう、やった。

hidek:やってどうでした?

庄司:まあ、面白かったね、やっぱ。見えないところが見えるから。人事やった人はわかると思うんだけど、人が集まると揉め事ってあるんだね、っていうのがわかった(笑)。

hidek:はい。

庄司:人事部長くらいになるとね、本当にね、至るところで揉め事が起きてるんですよ。会社の中で。びっくりしてさ。「こんなに揉め事が起きてるのはどういうこと?」と思って。「もうこの会社、本当にダメだな」って思うくらいに揉め事ばっかりだったんだよ。でもね、それは、ひとり俺の友達でレオっていうエンジニアがいるんだけど、そいつに言われたのが、「それ、消防士とかが落ちるジレンマと一緒だ」。

hidek:うん。

庄司:消防士はいつもその町の火事場に仕事しに行っているので、「この町は火事とか犯罪しか起きていない」と思うんだけど、実はみんなから見るとその人のお陰で平和なんだよ、って。「それと一緒で、人事部長のところにはすべての揉め事が入ってくるから、お前には何でも揉めているように見えるかもしれないけど、逆に周りはそんな何もないよ」みたいな話をされて、「ああ、そうなんだ」みたいなのはあった。

hidek:ものすごく視野の広い人だね。

庄司:そう。まあ、レオもレオでいいやつなので、はい。


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