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コーピングスキル(対処能力)

最近の若いもんは

「最近の若いもんは・・・」と言いだすと、年をとった証拠だといわれるが・・・1つ言ってみたい。

最近 若い人の人との付き合いでのコーピングスキル(対処能力)の低さや、バリエーション(選択肢)のなさを感じることが多い。

人との付き合いでトラブルが起こった時に、自分が持っているコーピングスキルを駆使して処理をしていく。

ある程度の年齢以上の人は「こうしたらいいと頭では分かっているけど、(色々な理由で)どうしてもできない」という、知識としてのコーピングスキルはあるものの、”感情が豊か”(悪く言えば 過敏)なために身動きが取れなくなっている場合が多い。

一方最近の若い人の多くは「どうしたらいいか、本当に分からない」という、知識としてのコーピングスキル自体がほとんどない、あるいはあってもバリエーションがほとんどないことがよくある。

「どうしたらいいと思いますか?」と聞いても、一向に返事が返ってこない、「考えられる対応方法を3つあげてみてください」と聞いても、「さあ・・・分かりません」という返答が返ってくるだけのことが多い。


どうしたらいいか分かっていてもできない人

ゆっくりと話を聞いて、感情・気持の整理ができるのを待って、一歩踏み出す勇気がでるよう応援をすることで変化していく。


どうしたらいいか分からない人

「なんで分からないんだ!」「自分で考えろ!」「まじめにしろ!」と怒っても仕方がない。

今の若い人たちの多くは「教えてもらえないので自分で見て覚える」という能力は極めて低く、ほとんど退化してしまっている。その代わり「分からないことは誰かが教えてくれるでしょうと待つ」「分からなかったらググる(Googleで調べる)」という能力が極めて高い。そういう人たちを相手にしたときには、具体的にどのようにしたら上手くいくことが多いかを知識として伝えていくことで変化していく。

コーピングスキルの低さから、職場や学校や人間関係で不適応を起こし、うつ状態になった人が、「治療」で薬を飲んでただ休むだけで、コーピングスキルが改善しなければ、同じ状況で同じ状態になることを繰返すだけである。

しかし、若い人のネットを使ったコミュニケーション能力の高さ、新しい技術を利用し作成者が考えてもいなかった方法で発展させていく能力には驚かされるので、コーピングスキルの発達の方向が自分たち年寄りとは異なっているのだと思う。

例えば若い人たちは待ち合わせに遅れることをほとんど気にしないらしい。約束に遅れても待っている間に、SNSで連絡を取り合うことができる、チャットで会話ができる、スマホでゲームや動画を見ることができる。つまり直接会っているときと同じことができる。

どうしたらいいかわからないときには、人から直接教えてもらわなくても、ネットで検索したら出てくることが多く、知恵袋に質問を投稿したら優しい人が丁寧に答えてくれる。

もう少し技術が進むと、「OK Google、これどうしたらいいのかな?」とスマホに聞くと、それまでの会話から判断し対応方法を提案してくれるようになるかもしれない。そんな時代が来るまでは、どうしたらいいか本当にわからない(若い)人たちには、具体的にどのようにしたら上手くいくことが多いかを知識として伝えていくという作業が重要である。

以下は一つのヒントになる本である。


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