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多剤併用・大量投与がなかなか抜けれない人たち

多剤併用・大量投与は医師の責任か?

多剤併用・大量投与の話がなされるときには、ほとんどの場合は医師の責任にされる。

しかし実際は必ずしも医師だけが悪い訳ではない。

もちろん処方しているのは医師であるが、本人や家族の”協力”がないと多剤併用・大量投与は起きないことが多い。

多剤併用・大量投与されている人が、転院してきて時間をかけて減量をしていることが時々あるもののかなり難しい。

極めて少量ずつ減らしても、減らした途端に「いらいらする」「眠れない」と訴え増量を希望する。

診察した限りはまったく変わりはない、家族から見ても比較的安定しているように見えるものの本人がしつこく訴えるため増量を希望する。

また少しでも嫌なことがあるとイライラし怒鳴り物に当たったりして増量を強く希望する。

何度も何度も

・夜更かしをせず 朝に起きる

・眠れるまで少し時間がかかっても焦らない

・スマホやゲームやTVは長時間しない、21時以降はしない

・金銭管理や服薬管理ができないなら家族に管理してもらう

・不安定な間は飲酒をしない

・気持ちが少し不安定になっても、危険な行動を取らないように我慢する

・症状を全て薬で取ろうとしない

・薬を少しずつ減らす、薬漬けから脱出するという意識を持つ

などが薬に頼らず回復するために必要であることを説明しても、何一つしない。

何とか説得して増量しないようにしても、休日や夜間や私が休みの日に「調子が悪い」「薬を増やして欲しい」と何度も連絡をしてきたり、病院に押しかけてきたりする。

こうして希望通り増量となりしばらくすると「薬が多い」「眠い」「薬の副作用なのでは?」「〇という薬はいいと聞いた」などと言い始める。

少しでも減らすとまた同じことの繰返しになる。

薬を整理するために必要なことを伝えても全く聞いてくれない。

本人と家族の希望通り処方していると薬のローテーションをするだけで、もはや治療ではない。

こういう本人と家族に対しては「黙って、私が出す薬を飲め!」と言うことが、結果的に一番処方が安定し、将来的には(極めてゆっくりと)減量が可能となる対応方法となる。

皮肉なことである。

私はそのような”傲慢”な態度を、たとえ本人のためになるとしても取る気はないので、指導を繰返しどうしても従うことが出来ない人に対しては「私は重要な指示に従ってくれないあなたを治療することはできません」と説明し転院をお願いする。

多剤併用・大量投与を解消するのはなかなか一筋縄ではいかない。

多剤併用・大量使用の方へ

大変ですが、

・夜更かしをせず 朝に起きる

・眠れるまで少し時間がかかっても焦らない

・スマホやゲームやTVは長時間しない、21時以降はしない

・金銭管理や服薬管理ができないなら家族に管理してもらう

・不安定な間は飲酒をしない

・気持ちが少し不安定になっても、危険な行動を取らないように我慢する

・症状を全て薬で取ろうとしない

・薬を少しずつ減らす、薬漬けから脱出するという意識を持つ

を意識して生活をしてみてください。

できるようになれば必ず少しずつ薬は整理していくことが可能になります(ゼロにできるとは言えません)。


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