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強制不妊手術と性的逸脱行動をする人

強制不妊手術を受けさせられた人が国を相手に訴訟を起こし、損害賠償が認める判決が時々出てくるようになった。

旧優生保護法によって不妊手術を強制されたとして、3人が国に計5500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が22日大阪高裁であった。原告の訴えを退けた一審判決を取り消し、計2750万円の支払いを国に命じた。旧法の強制不妊の規定は違憲と判断した。

Jiji.com 2022.2.22

旧優生保護法は、遺伝性疾患や、遺伝性ではない精神疾患や知的障害のある人について、医師が申請し審査会の決定などを条件に不妊手術の実施を認めていた。

この法律の良い点をあえて挙げるとすれば、本人と家族が希望したときに同じ疾患を持つ子どもを産まないように(ほぼ)無料で手術を受けれるようにしたということである。

しかし現実的には、
・本人の意思を無視して強制的に手術をすることを正当化してしまった
・手続きも厳密に適切に行われていたのか極めてあやしい
という点が大問題である。

同じ過ちを繰返さないために、しっかりと調査され不適切な運用は謝罪と補償がなされるべきである。

半強制的な不妊手術は常に悪なのか?

しかし半強制的に不妊の手術をするということは、常に悪とはいいがたい場合がある。

知的障害のごく一部の人はテンションが上がったときなどに性的逸脱行動が激しくなることがある。

誰でもいいかのようにHをするようになる。

多くの場合は妊娠はしないことが多いものの、ごくまれに妊娠してしまう(させてしまう)。

妊娠してもカップルの内どちらかが育てる能力があればいいものの、多くの場合は育てる能力がない。

結局 妊娠をしないようには何らかの処置を取らないといけない。

1)家族や職員がずっとつきそう

限界がある。

2)男性だけ女性だけの施設に入る

そんな施設はあまり多くない。

3)精神科病院に入院

治療というより社会的隔離である。

病院に男女別の病棟がなければ隔離や拘束が必要になる。

いずれにしてもかなり難しいし、本人の活動を制限しなくてはいけなくなる。

「この人は妊娠しないようにならないかな・・ そうしたら もっと自由に生活できるのに」とふと思うときがある。

ちなみに性的逸脱行動は周りからすると、性的に逸脱している問題行動ではあるものの、本人からすると、苦しい、つらい、おかしいということではなく、その瞬間その瞬間に好きな人ができHをするという瞬間恋愛であることが多い。

症状というべきより自然な形である。

もちろん本人の意思を無視して、強制的に不妊手術をすることを正当化する気は全くない。

しかしこの問題は、ひどい法律を作ったひどい人たちがいたという簡単な話ではないことを知って欲しい。



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