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めのすのレポート

「演劇集団ごっこ」革命公演
飛龍伝
2019年8月9日~12日
劇場MOMO

出演者(敬称略)
御法川わちこ/山内琴実/池谷駿/入倉慶志郎/松井トモキ/尾上諄/高橋直幸/北佑斗/北村達也/丸山輝/岡田怜志/笹原翔太/田邊洋介/山本駿介

Staff
上演台本・演出:萩原偲
舞台監督:にしわきまさと
照明:江見千尋
音響:鷹取こうへい
美術協力:劇団裸眼と眼鏡、倉田京太郎
振付:柘植日向子
衣裳:山内琴実
チラシ製作:御法川わちこ
当日運営:吉乃ルナ
当日運営協力:佐藤麻美、小林祐美、板垣友結紀
協力:タンバリンアーティスツ、TEAM UPDATE、チリアクターズ、日本壮心流 剣詩舞道、ポケットスクエア、CAMPFIRE、Shin、Tio、大倉山記念館、戸部コミュニティハウス、西前小コミュニティハウス、藤棚地区センター
企画・製作:演劇集団ごっこ
スペシャルサンクス:池谷愛様、さいちゃん様、佐藤麻美様、夏子様、めのす

旗揚げ公演の映像が欲しかったんです←正直

ことみーちゃん(山内琴実氏)の役者活動に一区切りとなる、この度の公演。その勇姿を焼き付けてきた。彼女は舞台でも華のある役者さんで、彼女が劇団所属時代から、舞台に立つ姿を見、度々交流させていただいている。演劇集団ごっこの旗揚げ公演が中々に好みであった記憶がある。確か遊郭のお話だったかな。脚本、役者共にバチッと決まっていた。その映像欲しさにうっかりクラウドファンディング利用という、私ホイホイ。

今回、つかこうへい作品の一つ「飛龍伝」。つか作品は熱海殺人事件や忠臣蔵など、観劇経験がある。「飛龍伝」も、つか作品を見る中でタイトルは目にしていた。1960年代の学生運動を扱ったお話というものすごいザックリとした印象のみ。戦後にあたる1960年代についての知識等は、語れるほど有していない。飛龍伝観劇にあたっては3名の役どころを認識しておくと楽かもしれないので、記載しておく。

一人目、神林美智子(かんばやしみちこ)。
大学生の女の子。丸眼鏡をつけた新入生。いかにもな文系。彼女が学生運動「全共闘」の委員長となり、愛と革命に駆け抜ける。

二人目、桂木順一郎(かつらぎじゅんいちろう)。
学生運動「全共闘」の作戦参謀長。キレ者な印象。委員長になるため奔走する。野望のため神林美智子と偽りの恋愛関係を結ぶ。

三人目、山崎一平(やまざきいっぺい)。
機動隊、第四機動隊隊長。桂木と幼馴染。自身の欲に忠実。素朴。やんちゃ。神林美智子に出会い、共に惹かれていく。

ここのポイントだけ押さえ直してから、もう一回見ておきたかった感が強かった。全共闘や学生運動等々、耳慣れないワードに若干理解が遅れてしまった。本当ならば時代背景など勉強してから見るのが、一層深く楽しめるのだろう。(全共闘→団体名、機動隊→警察、と大まかに認識しておくだけでも充分?)

と、自己反省は置いておき。感想を。
●ストーリー:good。公演時間約1時間50分を感じさせない。
●演出、音響、照明:特に気になる点はなし。見やすい印象。
男性役者陣がイケメン揃い。女性お二人が美人。これだけで目の保養である。ほくほく。
ことみーちゃんの、この日のコンディションでの全力を見れたと思う。芝居シーン全体的に安定感。

ここからは批判。閲覧注意。
役者の大半、滑舌が・・・はい・・・。
つか作品の特徴である「長台詞」をいかに回しているか。正直、耳に届かない箇所、聞き取れない箇所が多数。熱だけで空回りかと思いきや、その熱量も足りない箇所もあるように感じた。最前ど真ん中のお客さん、寝てましたよ。空調が利かなくなるくらいの熱量を期待していたが、適度に過ごしてしまった。楽に観劇できることに越したことはない。が、つか作品は見る側も激しく消耗するような「熱」もあるイメージを強めて行くと・・・「もっと来いやぁ!」と催促したくなる。
また、随所にある歌唱。役者がハンドマイクで歌唱するが、歌唱しないで口パクでも良かったんじゃなかろうかと思ってしまった。ここでも歌詞が聞き取りづらいため、芝居シーンとの差別化で印象が強い箇所であるのに、強く残るほどの印象がない。つか作品で突如かかる楽曲、歌いだす役者。このコントラストの面白さに笑いを堪え切れない。だが、弱い。バックで踊る役者たちの表情が悪くないので、できればそちらももう少し明るくしても良いかもしれない。口パクでも、その分振付や表情にエネルギーが注げるので、そういう見せ方もあったかもしれない。と個人的意見。
出演者数名、知っているだけにもっと2、3段上まで行けるでしょう?もっと良いとこ見てみたい(ニッコリ)


熱海殺人事件でもお見掛けしたチリアクターズの池谷駿さん。この人が良い。良きでした。表情、セリフ、動作。抜きんでていた。面白い。
実は大学時代、演劇部後輩にあたる子である岡田くん、田邊くん。岡田君の長台詞。台詞回し。良い。イケメンが崩れていく。それが良い。田邊くんは本人の人の善さが滲んでいた。体格もしっかりとしていて、舞台でも見栄えする。大学時代から垢抜けてイケメンになってる。私の後輩がイケメンだよー。みんなー、見て見てー。←

明日。良き千秋楽でありますよう。
陰ながら祈ります。
手短ですが、この辺で。

2019.8.11
めのす