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スタックチャン深センへ行く~展示編~

この記事は「スタックチャンアドベントカレンダー」12日目の記事です。
2023年11月に中国深圳で開催された「メイカーフェア深圳」にスタックチャンを展示してきました。私にとって「初中国/初深圳」「初めて海外のイベントに出展」など、初めて尽くしの忘れがたい体験になりました。いくつかの記事に分けて旅行記を書いていきます。

香港入国〜会場まで

前回無事に準備を終えて羽田から飛び立ったししかわですが、会場にたどり着くまでが山あり谷ありの大冒険でした。全部詳細に書いていくとそれだけで1記事になっちゃうので、簡単に。

11/10(メイカーフェア前夜)、仕事を終えたらそのまま羽田空港へ出発です。フライトは UO623 … 羽田23:55発、香港04:10着。旅費節約のためにメイカーフェア当日の朝に着くというエクストリームコースを選択しました。

深セン滞在経験者のカワヅさん(necobit)達と同じ便でした。現地での過ごし方や移動方法について先に聞けたのでたいへん助かりました。

出展者のWeChatルームで情報共有しながら進みます。

香港空港からバスとタクシーを乗り継いで皇崗(ファンガン)へ。ここに深センへ入境できるゲートがあります。

ここを通って深センに入ります

前回触れたアライバルビザの発行窓口もここにあります。同行メンバーのうち私だけは事前にビザを取得していたので途中から別行動で単身、会場へ向かいます。

入境ゲートではビザ押印済みのパスポート、招聘状、申請書類を渡して審査官のチェックを受けます。海外旅行時の普通の入国審査と同じ感じです。
基本的にはビザがあれば問題ないはず…なのですが、なにかのチェックに引っかかってしまったようで、なんと別室に通されました。白い天井と白い壁と監視カメラだけの部屋で待つこと5分…特にインタビューされることなく「もう行っていいよ」と声をかけられて無事通過できました。あれはなんだったんだろう。

白い部屋でおとなしく待っていた

ゲートをくぐったら深セン!

ゲートをくぐったら深セン!テンションがうなぎ登り

深センの第一印象として「そこらじゅう工事中」「おもしろい形のビルがたくさん」など発展の勢いを感じました。そして最寄りの地下鉄駅まで歩くあいだに目に入ってきたのは前評判通りの「雑」な中国の姿。「高層ビルの工事を囲い無しでやってる作業員」「壊れてるエレベーターの表示」「日本よりもかなり粗い舗装の道路」などなど。
別日ですが「歩道の端で謎に10cm飛び出している鉄筋」とかも目撃しましたね。日本だと絶対許されないのでカルチャーショックです。

入境ゲートを出てすぐの光景

地下鉄を2本乗り継いで、会場である万科云设计公社(万科デザインコミューン)へ向かいます。
この間も深圳通(深セン版suica)の自販機が現金を認識してくれなかったり、シンプルに道に迷ったりとトラブルに見舞われつつも、なんとか会場までたどり着きました。

色々あった
道に迷ったししかわ
30分間さまよい続けるししかわ

なんとなく東京ビッグサイトのように人の列についていけば到着するだろうと油断してい  た。会場周辺を30分くらいぐるぐる迷っていましたが、NT深センのみなさんの力を借りて無事到着。

やっとついた!

ポンコツを晒してしまいましたが、入口の看板を見つけたときはマジで嬉しかったです。

もう終わったかのようなやり遂げた顔

会場にて

スタックチャン展示

ブースに着いて開梱。ところが持参したスタックチャンが多すぎてM5Stackのブースに乗りきりません。NT深圳のブースにもスタックチャンを置かせてもらえることになり、スタックチャン達を2つの班に分けて展示しました。オリジナルのスタックチャンサイズに近い小さめの作品をM5Stack側に、大きめで動く作品をNT深圳側に置いています。

ついに展示がスタート!
ここで深センで活躍したスタックチャン達を、リンクとともにご紹介します🙆気になる子がいたらぜひ詳細を見てみて下さい。

M5Stackブースのスタックチャンたち

まずはM5Stackブース。サイズはオリジナルと同じくらいですが、素材も仕上げもアクセサリーも様々です。ひな壇の左上からZ順に、


NT深センブースのスタックチャンたち

続いてNT深センブース。どれもインパクトがあり目を引きますね。左から順に、

スタックサン

そしてNT深センブースでは心強い味方のスタックサンも一緒でした。なんと今回のために中国語機能が追加されていました。手元の小型キーボードユニットでセリフの切り替えをしています。「超級可愛的机機人」なスーパーカワイイロボットのことですね。

 来場者との交流

メイカーフェア東京と客層は似通っていますが全体的に若い印象です。親子連れの方、学生、他のブースの出展者など。
色々なお客さんが来られますが、スタックチャン作品群の豊かなバリエーションのお陰で「どのお客さんにも誰かのスタックチャンが刺さる」ような展示にできていたと思います。
来場者とはほぼ英語のやりとりになります。
説明のしかたとしてはまず、次のようにスタックチャンの特徴や経緯を紹介しました。

  • スタックチャンは私が開発中のM5Stackベースのロボット。

    • M5Stackは深セン発のプロダクト。←M5Stackを知らない人もけっこういたので、ぬかりなく「あっちのブースに展示してるよ」と布教活動。

  • スタックチャンのデータをオープンソースで公開しているので、自由に改造して自分だけのロボットを作れる。中には直接データを参照するのでなくデザインにインスパイアされた作品群もある。それらもみんなスタックチャンを名乗っている。

  • ここに展示している中に私が作ったものは1個も無くて、全部それぞれ違うコミュニティメンバーの作品(と言うとほとんどの人が驚く)。

  • コミュニティは現在700人以上に拡大している(ここでもみんな驚く)

スタックチャンについて理解してもらったら、その後個別の質問に答えます。
次のような質問をよく聞かれました。

  • どこで買えますか?(→融資のメンバーがキットを販売してて、海外に発送した実績もあります)

  • なんで作ってるんですか?(→既存のコミュニケーションロボットはほとんどクローズドで裏側の仕組みがブラックボックス。もっとオープンに開発してみたかった)

  • ロボットと会話できる?(→今日は持って来てないけどChatGPTのインタフェースにもなります)


特に興味を持ってくれた人にはWeChatのアカウントを交換する、GitHubリポジトリのURLを伝える、スタックチャンDiscordへの参加リンクを送るなどなど臨機応変に対応します。

他の出展者との交流

NT深センの右隣のテーブルにシンリナカムラさん、うこさん。左隣には鈴木涼太さんとカワヅさんという感じでした。音が鳴ったり光ったり非常ににぎやかで、
NT深セン出展者の方とも、持参した作品をはさんで会話できました。作品を通じてその人の人となりや生き方が伝わってきます。そしてそのどれもが熱気に満ちていました。

(このへんじっくり書きたいんだけど時間切れ!あとで追記するかも)
どの方のお話も、根底に「作りたい」という抑えきれない衝動を感じてめっちゃ面白いです。そもそも「おれが作ったものを見てくれ」という目的のために会社を休んで自腹で深圳まで来ちゃうような人達なので面白くないわけがないんですね。
メイカー系イベントに参加するみなさんは、ぜひ作品を見るだけじゃなくて出展者の方たちと会話してみて下さい。2倍3倍楽しめること請け合いです。

作りたい衝動といえば、らてさんは深セン滞在中もゴリゴリ開発して新作を完成させていたり。いつ寝たんですか…??


メイカーフェアについてまだまだ書きたいことがありますが、締切の12/12が終わりそうなので一旦公開しちゃいます。これで完成でいいや。あとでまた追記します!

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