【遊戯王】「アモルファージ」って何が出来るの?
段々雪もとけ始め、むき出しになった地面に春の訪れを感じている今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
前回の記事では、令和バフによって謎の挙動をするようになった植物族について書きました、今回は令和のバフなど1ミリも受けていないテーマについて語ります。
そう、アモルファージだね。
時は9期、大量の単発テーマが生み出され、強化もなく忘れ去られた時代。化合獣、電子光虫、トラミッド、数々の仲間たちが一応新規を貰ったりしてる中、マジで何も貰ってないテーマがアモルファージとなっております。
ぶっちゃけアモルファージって何をするのか分からないでしょう、もしかしたら「新規ルールで死んだやつだ!」みたいな認識の方もいるかもしれません。
今回の記事ではそんなアモルファージに付いて記載し、より多くの相手にアモルファージのことを知ってもらう、出来ればそのままデッキレシピを一緒に考えて欲しい、そんな思いで行きたいと思います、いやまじで、本当に。
結構ボロくそ言いますが、一応アモルファージでプラチナ1に行きました、行ったからこその備忘録でもあります。
アモルファージって何するテーマ?
最初に語って行く内容はこれです。
とはいえアモルファージ、実際のところやりたい事ややれることはマジでシンプルな部類です。
所属するモンスターは全員ペンデュラムモンスター・地属性・ドラゴン族。攻撃力か守備力のどちらかが0であり、××50という、所謂ヴェルズステータスを持っています、計算がめんどくさい。
遊戯王の中でも最大クラスの派閥であるドラゴン族に所蔵しており、復活の福音に対応するモンスターも居ます。
「ペンデュラムはテキストが長くて覚えられないよ〜!」
と感じるそこのあなたにも分かりやすく、こいつらは『エクストラからアモルファージ以外を出せなくするモンスター効果』と『アモルファージが居ると特定行動がお互い行えなくなるペンデュラム効果』のふたつの共通効果しか持ち合わせていません、覚えやすい!
字を見てわかる通り、メタ・ロック系のデッキです。なんとテーマ内で勅命みたいなことも出来るしスキドレみたいなことも出来るしマクロみたいなことも出来るんだ! すげぇ!!
はい、じゃあそんな強い効果をもったヤツらがなんで環境で活躍してないの? と思ったそこのあなた、非常に賢いです。
モンスターは何がいるの?
本題であり、問題です。
下級アモルファージ
レベル2モンスターとレベル4モンスターが居ます。下級アモルファージは共通して『ペンデュラム召喚、リバースされたこのカードが場に存在する限り、お互いにアモルファージしかエクストラデッキから特殊召喚できない』といったモンスター効果を持っています。
レベル2
《アモルファージ・ルクス》は魔法カードの効果発動禁止。
《アモルファージ・ガストル》はモンスター効果の発動禁止。
どちらも遊戯王において使われない方が珍しいと言っていいカードを禁止します。スケールはふたつあるから2枚並べればどっちも無効化できる……ってこと!?
効果の発動制限なため、永続系は正常に働きます。自分でもそういうカードを有効活用できる、と考えれば一長一短でしょうか。
難点はステータスの低さ、場に出すカードとしてはあまりあてになりません。まあレベル2だしね、仕方ないね。
レベル4
《アモルファージ・オルガ》はアモルファージ以外のリリースの禁止。
《アモルファージ・キャヴム》はチェーンしての効果発動の禁止。
《アモルファージ・ヒュペル》は効果ダメージの無効化。
《アモルファージ・プレスト》は罠カードの効果発動禁止。
何、この……何……?
順に見ていきます。
アモルファージ以外のリリース禁止、アドバンスに刺さるんだか刺さらないんだか微妙なところです、残念ながら真竜は止められません。アモルファージのリリースは許すため壊獣にも無力です。
効果チェーンの禁止、刺さるんだか刺さらないんだかマジでわからない効果です、一応召喚時に強制効果でなにかするカードと合わせると召喚成功時効果を封殺できます、それガストルで良くない?
効果ダメージの無効化。まあ、刺さるデッキには刺さるんじゃないでしょうか……
罠の効果発動の禁止。これは手放しで褒められます、蟲惑魔とかは置くだけで死ぬ優秀な性能です。
レベル2アモルファージよりはステータスが高いですが、それでも1800打点にも届いていません。まあこいつらを採用することは無いやろ〜〜〜!!
上級モンスター
レベル6とレベル8が所属しています。下級のアモルファージと違って、場に存在するだけでエクストラデッキから特殊召喚できなくします。ステータスもまあまあ優秀です。
レベル6
1体リリースで出せる上級モンスター、6なのでペンデュラム召喚もしやすいレベル帯ですね。
お互いにカードをサーチ出来なくなる。という効果を持っています。優秀な効果ですが、自分にも結構重めに制限がかかります、要注意。
レベル8
かっっっっこいいなお前なぁ!!
アモルファージ、生物に何かが寄生して無理やりドラゴンにされているっていう設定があるんですけど他のカードが変化の途中なのに対してイリテュムはもう原型が残ってないんですよね。
100%ドラゴン、名前のイリテュムはラテン語で虚飾を意味します。上辺だけの飾りの名前を冠した寄生ドラゴン、そそりますよこれは、尊厳破壊はいいものです。
能力は墓地に送られるアモルファージ以外のカードの除外。平たく言ってしまえばマクロコスモスです、これも幅広く刺さるメタで、ガストルやルクスと競合しそうですね。
攻撃力も2750と、エクストラを封じることも考えるとかなりの数値。耐性はないですがガストルルクスなどで擬似的な耐性を与えられます。
アモルファージの抱える欠陥
今のモンスター解説をみて、どう思ったでしょうか。ガストルとルクスを貼ってノーテス以上のものが出れば大体のデッキに勝てる、これは環境テーマだ! と思ったのではないでしょうか。
これまでの解説で、意図的に言及していなかったことが2つほどあります。
1つ目、ペンデュラムスケールの維持に自分スタンバイフェイズのモンスターリリースが必要である。という点です。
まあさすがにこんな強力な効果を無条件で使えるわけがありません、そのためのペンデュラムです。新ルールで2体は出せなくなりましたが、一体出してもう一体のコストを召還権とかで補えばノー問題、解決! 気持ちの持ちよう!
2つ目。ペンデュラムスケールの数値です。
書いていませんでしたが、リストアップしていきます。
ルクス(魔法封じ)(スケール5)(レベル2)
ガストル(モンスター封じ)(スケール5)(レベル2)
キャヴム(チェーン封じ)(スケール5)(レベル4)
イリテュム(マクロコスモス)(スケール5)(レベル8)
オルガ(リリース封じ)(スケール3)(レベル4)
ヒュペル(効果ダメージ無効)(スケール3)(レベル4)
プレスト(罠封じ)(スケール3)(レベル4)
ノーテス(サーチ封じ)(スケール3)(レベル6)
さて、違和感を覚えた人もいると思います。
スケールは3~5、レベル4のモンスターをペンデュラム召喚できます、それ以外はできません。ルクスもガストルもノーテスもイリテュムも出てきません。覚えていますかレベル4、スケールに貼ってもゴミみたいな効果ばかり発動する奴らです。あいつらしか出ません、あいつら出すなら多めに詰む必要があります。
モンスター効果封じ、魔法効果封じ、マクロコスモスは全てスケール5です、強い封じを貼るとスケールが同じので埋まります、ペンデュラムなんて出来ません、片面は実質ないようなものです、嘘でしょ????
つまりこのデッキ、まともにスケールをふたつ貼るためにデッキ内にゴミを詰まなければならず、その結果得られるものは正直片方しか貼ってないのと変わらない制圧効果ということになります。打点も低いです、まじでどうすんねん。
その上、インチキが出来ないのでスケール2枚とペンデュラム先の3枚初動です、ヤバすぎる。
これが9期単発の暗黒ペンデュラムテーマ、暗黒ペンデュラムテーマにはやはり希望などないのでしょうか?
大丈夫、プラチナ1にだって届きます。
構築について
【オッドアイズアモルファージ】
(マスターデュエル用)
まず、不要なレベル4アモルファージを全部抜く。
割り切りましょう、レベル4アモルは弱いです、そもそもアモルファージの3-5でスケールを貼るのがそんなに強くないです、維持コスト重すぎるねん。
ならどうするか、外部に出力を求めましょう。
なぜオッドアイズを相方にしたか
こちらのカードをご覧ください。
こいつの存在がオッドアイズとくっついた理由です。色々長いですが、基本的にはふたつのメリットを覚えておけばいいです。
500払ってのサーチ効果
手札から切って、ドラゴン族ペンデュラムをサーチできます。つまり、アモルファージの全てをサーチすることができます。
スケール12という数値
一般的に9以上のスケールを持つモンスターは、ペンデュラム召喚先に制限がかかってしまいます。レボリューションにも一応制限があり、ドラゴン族しかペンデュラム召喚できなくなります。
んなもんアモルファージには関係ねぇ、サーチもできてスケールにもなる最強カードの爆誕です。
さて、これによってこのデッキの目指すスケールは(ルクス・ガストル)5-12(レボリューション)になります。つまり『ノーテスをペンデュラム出来るがイリテュムをペンデュラム出来ない』状況が発生しないことを意味します。ならステータス低いノーテスは抜いちゃいましょう。
また、オッドアイズを混ぜるなら天空の虹彩も見逃せません、このカードはレボリューションをサーチできるのですが、その際カードの破壊を要求します。
《アモルファージ・インフェクション》
リリース時の後続確保、微妙な打点のフォローと、マジで手放しで褒めることの出来るアモルファージの最強カードです。
破壊にも対応しており、これと虹彩を合わせることでインフェクションを初動へと変えることができます。
アモルファージを動かそう
魔法封じ効果を持つ、アモルファージルクスをスケールに起きます。
12のスケールをもつ、レボリューションをスケールに起きます。
イリテュムをペンデュラム召喚します、終わり!!!
ルクスを貼る、レボリューションを貼る、イリテュムを出す。この動きさえ出来れば問題ありません。
基本的に特殊召喚を一度しか行わないため、Gを無視できるのは明確に強いところです。
また、場合によっては
こいつをセッティングすることもあります。
ペンデュラムスケールは0、ルクスの5と合わせレベル2とペンデュラムが出来るため、お茶にごしとしては最適。場合によってはイリテュムと一緒に場にも出てきます。
銀の弾丸
天空の虹彩から持ってこれるカードです。
先攻1ターン目では間違いなく腐り、邪魔だと思うことの方が多いかもしれません。それでも、このカードからだした覇王眷竜でレボリューションをコピーして相手の盤面を消し飛ばして勝つ試合が。作ったボルテックスで敵の致命打を捌く試合が。必ずどこかにあります。
採用は完全に好みです、俺は好き。
しなければいけない思考
動くために必須なアモルファージが13枚、同じく動くためのオッドアイズが11枚、初動安定させるためのツボを3、後手の択としてオッドアイズフュージョン、これまでで28枠使用しています。
3枚初動は呪いとして根深く、ぶっちゃけこれでも全然安定しません。残りの枠を何に割くかはかなり悩むところです。
今回はシングル戦のマスターデュエルということで、耐性持ちを幅広く見れる壊獣にアドリブができない相手に刺さる誘発組、不意に飛んでくるなにかに備えれる神宣あたりをメインで採用しています。
後手捲りに不安のあるデッキですが、ガストルセッティングしてアモルファージ出すだけでモンスターの妨害が無くなるため、エアフォースのような攻撃反応を含む罠を余った12枠全てにぶち込むのも択のひとつではないかと思っています。
終わりに
半分自分用の備忘録として書かせていただきました、令和の置いてきぼり暗黒ペンデュラムテーマ、アモルファージ。
ロックに振り切った性能は、正直カジュアルにもちこめるものでは無い嫌われ者の立ち位置です。
それでもイリテュムはかっこよくて、存在感があって、エースになるほどの強さを持ったカードだと信じています。
地属性といえば、近いうちに春化粧なるテーマが来ます。ペンデュラムの拡張性は広く、メタルフォーゼやドレミコードなどの択もあるのでしょう。
出来れば少しだけ触れてみて、イリテュム強いからなんか色々試してみようとか思ってくれれば幸いです。
そしてアモルファージに対し、俺の方が考えるのが上手だし考えてやろう。なんて思っていただければ最高です。
いつの日か、なんかいい感じの強化が来ることを信じて、かしこ。
PS.普通のペンデュラムにノーテスとかさした方が強そうなのは、密かに
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