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<まっしー運命学研究所>理想世界3

ども、前回の続きです。

「…(その言葉だけで良いのじゃ!😭)」

「早く大人になりたい」

「う、うん。…」

「あれ?お父さんどうしたの?」

「良いから続けなさいよ」

「大人になって色んな所に旅行に行きたい。
色んなこと知りたいの。」

「(よしっ、ちゃんとするか)おお、良いね〜。
10年もすればバーチャルで旅行するとか当たり前になりそうやが、実際に行くのとそれでは全然違うからね。」

「やっぱお金稼げるようにならなきゃ無理だよね」

「それはわからないよ。
もうお金の仕組みそのものが変わりそうやし、これを考えてみてよ。
世の中には普通の人のように働かなくても世界中を飛び回れる超大金持ちがいる。
その人達のお金を世界中に配ったらかなり多くの人が自由を手にすることが出来る。」

「そんなこと無理なんじゃない?
だってそんなことしたら自分のお金無くなっちゃうやん。」

「まあその考え方が普通やし、お父さんの言ってることは無理があることも分かってる。
これも結局、ドラえもんの道具と同じような話でさ。
人々がこの非常識を望んじゃいないってことなんよね。」

「何で?望みはしても無理と思う。」

「毎月生活出来るだけのお金を貰うようになったら働かなくなる人もいれば、離婚する家庭が続出、社会は混乱するやろうからね。
無理なんだよ。
だからこそ、道具と同じで人の心が今大事なんだよ。」

「よく分かんない。」

「お金を得る為に働く→何か買う→幸せ感じるってのが普通だよね?」

「何となくそういう気はする」

「そうやって人は何かしら褒美を貰う為に生活してるんやけど、それが幸せと思っているからね。
もしこの褒美が無くなったり、何もせずに貰えるようになるとバランス崩して困っちゃう人が出てくるかも知れないね。
これもまたさっきの話。
物など返って来なくても、誰かの喜びが褒美と思える人が大半の世の中でなければドラえもんの未来は難しいでしょうな。」

「大人が飴を取り合ってるって話?」

「その通りですじゃ。」

「でも良いこと無いと嬉しいこと何も無くない?」

「うん、まあそりゃそうだ。
それが何かってことが大事でさ。
自分達で決められる筈が、大人も大人から教わった通りになぞってるだけで変える必要がないと思ってる。」

「大人って面倒くさいんやね。」

「君が言った一人占めのことのように、誰かが面倒臭いことを言いだすと、それに合わせなきゃならないことがある。
それが複雑になったのが大人の世界だね。」

「………………………。
わらわとおぬしで弥勒の世にせなばならぬな。」

「えっ?は!?(???何⁉︎急に何ぞ!?)」

「わるいな、今ぬしの娘の身体を借りて話しておる。おぬしらの先祖とでも言っておこう」


             …つづく

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