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2021年夏LAAは誰を売るのか?

 MLB最高の選手マイク・トラウト、二刀流の大谷、35M野手のレンドンらを擁しながら、未だに低迷の続くLAAですが、今年の夏もどうやら売り手に追い込まれそうです。ただ、今オフで契約を終えるプホールスのDFAによる若手野手の出場機会確保、投手の多くが21年限りで契約満了と、22年以降に再整備する素地は整っています。

 とはいえ、今季は既に厳しそうなので、以下、トレード候補を挙げていきます。
 ※想定見返りは、現状のパフォーマンスを維持し、デッドライン時点でIL入りしていない場合です。

〇先発投手

 アレックス・コブ(残り半年)
 BALでは17年の契約初年度から不調と怪我を繰り返したものの、昨年に改善の兆しを見せ、今季はソリッドなスターターへ再生しました。ミドルからバックエンドのスターターとして重宝しそうです。
 想定見返りは、傘下TOP30レベルのプロスペクト1人+それ以下のマイナー選手0~1人の合計1~2人。19年CINによるロアーク放出と同程度。

 アンドリュー・ヒーニー(残り半年)
 毎年のようにエース格を期待されながら裏切り続ける元トッププロスペクト。期待が先行したまま、オフにFAを迎える年になってしまいました。ただ、フロアーが計算できる分だけ需要は十分にあります。
 想定見返りは、コブと同程度です。

 ディラン・バンディ(残り半年)
 昨年ついに開花したか?と思わせたこちらも元トッププロスペクト。今季は6点台ながらも内容はそこまで悪くないですし、現在はスターター不足なのでこちらも需要は十分。
 想定見返りは、PTBNLよりはマシなマイナー選手1人。

 ホセ・キンタナ(残り半年)
 CHC移籍後にファストボールのホップ成分が落ちるとともにピッチバリューも落とした元エース左腕。こちらもERAはひどいですが、xERAとか見るとバックエンドくらいはこなせそうですので目ぼしいスターターを獲得できなかったチームが1対1で獲得しそうです。
 想定見返りは、PTBNLよりはマシなマイナー選手1人。

〇リリーフ投手

 スティーブ・シシェック(残り半年)
 サイドスローのスライダー投手。安定感に欠けるため、不快感を催す向きもあるが、終わってみればソリッドなスタッツを残すベテラン。ある程度の計算が経ち、残り年俸が安く、オフにはFAなので失敗に終わってもリスクが少ない点からデッドラインで好まれるタイプでしょう。
 想定見返りは、傘下TOP30入るか入らないかのプロスペクト1人。19年SEAによるストリックランド放出と同程度。

 ライセル・イグレシアス(残り半年)
 CINが財政的に厳しいことから格安で放出されたNL屈指のクローザーでしたが、LAAでは不調。LAAに加入した投手はなぜかパフォーマンスを悪化させますね。今オフFAなので出せるなら出した方がいいでしょう。
 想定見返りは、PTBNL1人。

 ジュニオール・ゲラ(残り1年半)
 19年にリリーバー転向してからソリッドなパフォーマンスもこちらもLAA移籍後はイマイチ。残り1年半ですが、来年残す意味も薄いので需要があれば放出すべきでしょう。
 想定見返りは、傘下TOP30のプロスペクト1人+1~2人の合計2~3人。19年DETによるシェーン・グリーン放出よりやや小さめ。

〇野手

 ホセ・イグレシアス(残り半年)
 昨年、打撃が開花したと思いきや、元に戻ってしまった守備の言い遊撃手。といっても今年は守備もやや精彩を欠いていますが。。。需要はあまりなさそうですが、売れないことも無いと思います。
 想定見返りは、PTBNLよりはマシなマイナー選手1人。18年TBによるヘチェバリア放出と同程度でしょうか。

 カート・スズキ
 攻守に目立たないが、欠点も少ない捕手。今季は守備でやや精彩を欠いていますが、デプスとしては有効でしょう。こちらも売れないことも無いと思います。
 想定見返りは、PTBNL1人。

〇総評

 総じて大きな見返りは見込めませんが、ファームシステムは多少マシになるのではないでしょうか。あとは、コンテンドするうえでは、ジャスティン・アップトンが今オフまでに年俸負担ありで放出できる程度にパフォーマンスを戻すことでしょうか。サラリーに空きができればFAで一気に押し上げることができるチーム状態ではあります。

 しかしながら、LAAを見ていると、投手はヒーニーはじめ、既に移籍したリチャーズ、亡くなったスカッグスらかつてのトッププロスペクトがことごとくMLBレベルで安定してローテを張れず、移籍してきた投手も多くは不調に陥るなど、投手のディベロップメントやマネジメントに問題があるように思えてなりません。大谷の投手としての成長がイマイチなのもLAAが要因なのでは?と思えてくるほどです。

 LAAのローテ立て直しには、環境に左右されない大物投手を連れてくることが一番の問題解決だと思います。そういう意味では22年オフにオプトアウトが確実で唯我独尊なトレバー・バウアーをなんとしてでも獲得すべきでしょう。層の厚さを考慮すれば、もう1枚ローテ上位クラスがほしいところです。

 何とか投手陣を立て直して00年代のような洗練された強さを見せてほしいものです。

※画像はMLB公式



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