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のびしろ

こんにちは☘️鳥雲窯の尚子です。

オンラインショップを始めるにあたり、様々な発見の毎日です。

作品を作る作業事態は今までと変わりないのですが、今まであまり持っていなかった感覚が生まれてきたのを感じます。

今までは、土練りを"始まり"とすると、本焼きを終えて作品を無事窯から出したら、ほぼ"終わり"のような気持ちでおりました。

造り手の単純な思考といってしまえばそれまでですが、作品が上手く焼き上がったら、それこそ燃え尽きたように、それに満足する。時には、二度と出来ない!と思うような偶然の産物もあったりして、そんな奇跡に出会うと、その作品を手放したくなくなることもしばしば。私たちはやっぱり、あの窯を開ける瞬間のドキドキのために、そして満足のいく作品に出会うために、土練りを始めるんだとおもいます。

でも、ここ数日は"始まり"、"終わり"への概念が覆され、新たな発見に恵まれています。これまで"終わり"と思っていたところから、むしろ始まる物があるからです。

オンラインショップはある方のご提案のお陰で、始めるに至りました。

初めてこの準備をする中で、"作品を窯から出す"のステップの後に、またもう一度、萩焼づくりの過程でいう"土練り"の場所に戻ったような、新しい始まりを感じはじめました。

今までの個展や、ギャラリーでの展示とは違い、実際には見たり手に取ったりが出来ない事を鑑みて、出来上がった作品の情報量を少しでも多く準備する必要があります。

一つ一つの作品を、様々な角度から写真に撮ってもらうことに始まり、私達作り手側から是非お客様に聞いていただきたい作品の説明を書き綴ったり、作品が美しく見える置場所を探したり、作品のさまざまな用途を新たに考えたり、最終的にこの作品を使ってくださる方や、使われるシチュエーションを想像したり。

焼き物を造り出すまでの過程の上に、さらに積み重ねていけるものがあることを、日を追うごとに感じています。

いかにこの萩焼が生きるかの"のびしろ"が、まだ秘められている事、ここの発見が、ひいては新しい物造り、空間造り、そして発想に繋がっていくことが自分自身楽しみになっています。

とはいえ、初めての試みです。

どうぞ今後ともあたたかい御指導、ご感想宜しくお願い致します☘️


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