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令和7年度 東京農工大学 編入体験記

令和7年度の東京農工大学 工学部 応用化学科の編入試験を受けたので、ここにその体験記を残しておこうと思います。

東京科学大学受験の併願として受験したため、大方の部分はこちらから抜粋しています。どちらかと言えば、東工大志望で農工大を併願している人向けの内容になっていますが、農工大編入を目指す人全般に向けて内容を一部追加・編集しています。

当日の試験についてや面接・口頭試問について詳しくかけたと思うので、そこら辺を見てほしいです。



自己紹介

一関高専 未来創造工学科 化学・バイオ系
【成績 - クラス順位 - 】
- 1年:2位
- 2年:1位
- 3年:7位
- 4年:15位くらい

【TOEICスコア】
- R6 1月:720点

【部活など】
- 陸上部
- 学生会執行部

【趣味】
- キャンプ
- ツーリング

受験大学

第一志望:東京科学大学 合格
第二志望:東京農工大学 合格
第三志望:一関高専専攻科 合格

編入までの過程

(4年後期まで読み飛ばしてOK)

1~2年生

 ここらへんまでは就職希望でした。なので、課題をちゃんと出してテストで良い成績を取ることだけを考えて学校生活を送ってた感じです。2年生ではそれに加えて資格厨になって6,7単位分くらいの資格を取ってました。あとは、部活の陸上に勤しんでましたね。

3年生

 2年生でクラス順位1位を取った後、テスト勉強をそこまでして頑張る理由が自分の中に見つからず(なんとなく、こんなものかと思ってしまった)、だんだん学校の勉強以外のことに勤しむようになりました。友達に習ってWeb制作したりpythonでコード書いたりして、だんだん情報系寄りの事をするようになりました。また、同学年の情報系のめちゃくちゃ頭いい奴とそのつながりで仲良くなって、学校の勉強であまり深堀しない初等力学や電磁気、熱力学の自主ゼミの団体を立ち上げて、輪講形式でゼミを開催していました。
 学生会で会計局長(一関高専には「会計」という珍しいブラックな部署が学生会に存在します)もしたので、一年中ExcelとTeamsに張り付いて授業中も作業していました。
 自己紹介でお察しの通り、成績は悪くなりました。まあこのあたりからテストに一夜漬けで挑むようになったので当たり前ですね。でも、1,2年生の時と比べると勉強に対してのモチベーションや興味のある学習範囲の理解度は高かったです。

 これから編入を目指す皆さんに注意しますが、成績が良くて損することはないです。なぜなら、編入において「推薦」という選択肢が使えることはもちろん、学内の様々なところで自らの成績というものはついて回るからです(編入しようとする方は大体真面目なので分かってると思いますが)。
 もし打ち込みたいことがあっても、成績だけは良いままを維持することに注力すべきだと思います。

4年生前期

 4年生では、学生会副会長を務めたのでますます忙しくなって、勉強は全然手につかず、課題もしょっちゅう期限超過していたと思います。とにかく業務量が尋常じゃなかったので、11月くらいまでは学生会の仕事をずっとしてました。そのため、テスト順位も結構下がりました。

4年生後期

 高専祭が終わって学生会から解放されたので、11月からTOEICの勉強を本格的に始めました。以前からTOEICは何回か受けていて、だいたい600点前後あたりでした。編入の勉強を始めるのがだいぶ遅い自覚があったので、3か月間でTOEICはとりあえず終わらせようと決めて1月末の試験を目指して勉強していました。結果は720点だったので、まあまあ及第点かなと思って、TOEIC勉強は一旦打ち切りました。

 余談ですが冬休み前に、5年生の先輩方が編入説明会を開催してくださり、それに参加したところ東京工業大学に進学する先輩が同じ化学系でいらっしゃり、併願として農工大を進めてたので、そのまま第二志望として受験することになりました。

 スタディプラスもここら辺で始めたのですが、ある時ふとタイムラインを見ると、「一緒に東工大の過去問解く人いませんか?」という投稿があったため、速攻返信してdiscordのグループに入れてもらいました。その後は、この時に集まった3人で毎週過去問を1,2年分解き、曜日と時刻を決めてボイチャで過去問の解答を共有していました。農工大の過去問も数学と物理だけ毎週解いていたので、そこで回答を共有しあっていました。今思えば、この時に一緒に過去問を解く人を見つけられていなかったら、割と詰んでいたと思います(マジで二人ともありがとう。感謝してもしきれない。)

 話は戻って2月になって本格的に編入勉強をするぞーっと意気込んではいたのですが、何からやればいいか分からず、問題集からではなく、とりあえず過去問を解いていました笑。理由は簡単、編入仲間の他の二人が既に過去問を数年分解いていており、僕も混ざらなければと必死だったからです笑。案の定、8割分からなかったので、先輩からもらった過去問の解答を度々見ながらやってました笑。

 しかし今なら、案外良い選択をしたと思っています。なぜなら、過去問を解くのが一番記憶に残りますし(個人の意見ですが)、問題の傾向を把握できるからです。

 これから編入勉強するみなさんに注意していただきたいことですが、最初に問題集をやみくもにやるのはお勧めできません。なぜなら、問題集の範囲全体が試験に出るかというと、必ずしもそうではないからです。そのため、問題集に入る前に、もしくは問題集をやりながら過去問をコツコツとやって、どの範囲が出やすいか、どのくらいの難度で出題されるのかを正確に把握する必要があります。

 そのため、まず何からしたら良いか分からないという人は、その進学先の先輩やSNSでつながった人に過去問の解答をもらい、さっさと過去問をやりましょう。はじめはマジで何も分からないので精神的にきついのですが、ぐっとこらえて過去問を優先的に終わらせることをお勧めします。この時、分からなくても良いというのがポイントです。もらった解答を堂々と見て、理解しながら解きましょう。僕個人の意見ですが、この方法が一番手っ取り早いです。

 春休み期間は、過去問と並行して英語と力学の勉強をしていました。英単語がまず分からなかったので、システム英単語帳を範囲を決めて回していました(1時間くらい毎日費やしてました)。また、英文を読むスピードが激遅だったので、速読英単語を買って、繰り返し読んでました。とにかく英語に慣れたかったので、移動時間や家事している時間はずっとこれを聞きながらシャドウイングしてました(そのおかげで電車のアナウンス聞くだけでも口ずさむようになってしまいました)。

 力学は、「大学生のための初等力学」を2月から春休みの終わりまでやってました。僕は化学系のため、授業で大学物理はほとんどやらないので、物理の考え方を身に着けるのにすごく苦労しましたが、一旦分かってしまうと、それが至極当たり前なことに感じてきて、後の電磁気学や熱力学の勉強も楽になったと思います。

5年生

 当初から化学は春休みが終わってから手を付けようと思っていたので(化学は好きだし得意だったのであまり心配していませんでした)、5年生の始めから有機化学を勉強しました。有機化学は、「マクマリー有機化学概説」で勉強しました。授業では「工学のための有機化学」という本を使っていたのですが、「マクマリー有機化学概説」の方が読みやすかったので、一通りノートにまとめたり章末問題を解いたりして終わらせました。そのあと、上記2つの参考書に書いてあるすべての反応を、反応機構付きでまとめるという暴挙に出ました。色々サイトを読み漁ったりしながらコツコツとまとめ、合計120個ぐらいの反応とその反応機構をまとめた暗記ノートがGWあたりに完成しました。その後、反応名と最初の化合物だけを書いた演習用のノートを作り、すべての反応機構を覚えようと、毎日範囲を決めて反応機構を書いて覚えるのを繰り返していました(全部通してやると6時間くらいかかる)。そのおかげで、問題集はほとんどやっていないのですが、過去問で分からないところはほとんどなくなりました。やはり基礎固めが大事です。また、時間をかけて反応機構を調べたことも有機化学の理解につながりました。

 また、毎週英語の先生に英語の過去問を添削してもらっていました(英訳・並べ替え・英作文など)。農工大は英語の過去問が入手できなかったので、東工大の英語の過去問だけしてもらっていたのですが、農工大の試験対策にも適用可能です。英語長文の参考書の英訳問題や並べ替え問題で同じことをやってもらうといいと思います。編入試験の英語の長文も、内容把握しやすい問題の読み方や点数をつけやすい答え方のコツがあります。また、英作文は添削してもらった事が一番頭に残ります。ですので、早めに英語の先生にアポを取って英語の添削をしてもらいましょう。

 その後5月末まで物理化学と無機化学を勉強しました。物理化学は「化学熱力学中心の基礎物理化学」という本を1周しました。受験後半では、様々な式の導出過程を毎日書いて覚えてました。この本の章末問題は解答に過程が記載されてないため、章末以外の問題をやっていました。無機化学はもともと得意だったし、授業のスライドがメチャクチャ分かりやすかったので、それだけで勉強しました。無機化学の参考書は内容が難しそうで本当にやる気が起きず、問題集も最後まで開くことはありませんでした。それでも農工大の無機化学の範囲はほとんどカバーできたので、そのスライドに感謝です。

 あと、この頃から東工大英語の赤本「東工大の英語20カ年」(英語長文対策及び傾向把握のための参考書)もやり始めました。マジで読めなくてきつかったですが、コツコツやってました。農工大を目指しているのであれば、他の体験記を見れば長文対策の参考書が山ほど載ってるのでやるといいと思います。また、「システム英単語」と「速読英単語 必修編」をこの頃はだいたい覚えてしまったので、「速読英単語 上級編」に入りました。

 6月が近づき、農工大の編入まであと1ヶ月と迫ったころで、電磁気学と数学の勉強に入りました(遅すぎ)。それでも毎週過去問を解いていたので、どちらも基礎的な問題は理解していました。電磁気学は「大学生のための電磁気学」、数学は「編入数学徹底研究」を使って勉強しました。事前に農工大の過去問もやっていたため、出題範囲を絞ることが出来、どちらも2週間くらいかけてがーっと一気に詰め込むことが出来ました。

 また、試験まで残り一ヶ月のところで農工大の化学の過去問を解き始めました。傾向や出題の仕方が結構違うので、農工大化学と東工大の化学は別物と考えた方が良いと思います。東工大の化学と出題範囲は結構被っているので大丈夫だと思っていたのですが、過去問を見て解けなさ過ぎて絶望しました泣。そのあと、根気で農工大の過去問の化学を解いて他科目の直しも行い、試験1週間くらい前には7,8年分くらいの過去問の解答が揃いました(毎週の過去問を解く会で平成22年度くらいまでは数学と物理は解いていました)。

試験前の一週間は、物理と電磁気の復習を中心に問題集で確認していました。

使った参考書

数学

 僕は数学は苦手なので、分からない問題は解答見ながらやってました。体感思っていたよりは難しくないです。問題数も少ないので、初めにやって基礎固めするといいと思います。

  • 編入数学過去問特訓(優先度:★★★★☆)

 徹底研究をだいたい終わらせた後にやりました。様々な問題があるので演習として最適だと思います。ただ、問題数が多いので、過去問で出題傾向をつかんでから、問題を絞ってやるといいと思います。

物理

 力学は、これ一つを完璧にするだけで結構いけます。反発係数当たりの鬼畜計算の問題はとばして、これを全部やっておけば基礎的な問題は対処できると思います。

 初等力学分野を学ぶときに良いと思う参考書です。ただ、力学は問題をこなした方が早いと思うので、理解の助けにするのであればオススメです。


 電磁気学演習とどちらもやった方が良いと思います。誤字が多いですが、編入に出やすい問題が揃っているため優先してやるべきだと思います。

 熱力学もこれで学べるため、物理化学と一緒にこの参考書で勉強しました。熱力学の本は記述があいまいで、記号の意味を文脈で理解しなければいけないことが多いですが、この本は比較的しっかりと前提条件を書いて説明してくれるため分かりやすかったです。例題や問題も多いため、演習用としても結構使えます👍

化学

 授業で使っている教科書ですが、内容が難しくて読みませんでした。

  • 無機化学の先生の2~5年生の授業のスライド(優先度:★★★★★)

 めちゃんこ分かりやすいから一関高専の人はオススメ。


 解きませんでした。院試向けの参考書のため、編入対策としてはオーバースペックだと思います。


 分かりやすい教科書です。非化学系の学生にもお勧めできます。読み物として読み進めやすいように作られているので、内容が入ってきやすいと思います。問題も多いので演習として使えます。

 マクマリー有機化学概説とは対照的に、読み物としてはあまり面白くないです(つまり、これで学び始めるのはきついかもしれないです)。ですが、非常によくまとめられている参考書のため、マクマリー有機化学概説などで一度学習を済ませてから、理解を深める・内容を整理するために用いるのが効果的かと思います。唯一の欠点はDiels Alder反応が載ってないこと。

  • 反応を自分でまとめる(優先度:★★★★★)
    有機化学は、他の科目と比べて勉強しやすいので、前述のように一覧を自分で調べてまとめ、全部を覚えるのが一番効果的です。反応機構は必ず意識して書くようにしましょう。そうすると、見たことない問題でも対応できるようになりますし、反応の暗記がとても楽になります。


 東工大の有機化学は結構難しいので、院試用の問題集ですがやっても良いと思います。無機化学演習、物理化学演習と比べて問題も易しいです。


 前提条件をしっかりと書いてくれる教科書のため、内容が理解しやすいです。熱力学範囲を含めて幅広く物理化学の範囲を学べます。問題数も多くて演習にも使えます。ただ、気体の分子運動論のあたりが説明が少ないので、そこは他の参考書をあたっても良いと思います。

 あまりやりませんでした。院試用の問題集のため編入対策としてはオーバースペックです。

 気体の分子運動論のあたりの勉強に使いました。とても分厚い参考書のため、これで学ぶのはあまりおすすめできません。


 酸・塩基を溶かした溶液のpHの問題とかを理解する時に使いました。プロトン収支とか電気的中性の条件とかを使ってかなり細かく説明されてあります。


 高校化学範囲の問題がたくさん載っています。これをやっておけば、高校化学の範囲の問題はほとんど大丈夫だと思います。東工大・農工大の化学には高校範囲も出るので、出題傾向から問題を絞って解くといいです。農工大は特に高分子の問題が過去問であったため、そこら辺をこの問題集で詰めました。

英語

 大学入試用の英単語が載っています。これをできれば毎日読むようにするのが英単語を早く覚えるためのコツです。僕は以下のようなサイクルで進めてました。
1. 0~400の範囲を覚えるまで周回する
2. 400~600の範囲を覚えるまで周回する
3. 0~600の範囲を周回する
4. 600~800の範囲を覚えるまで周回する
5. 0~800まの範囲を周回する……..
新しい範囲を覚えたら、必ず0から全部通しで覚えられるように何度も同じ範囲を行ったり来たりしてました。注意ですが、単語帳を一旦最初から最後まで読み切ることにあまり意味はありません。範囲を限定して、徐々に広げていくイメージで覚えていくとよいと思います。

 僕はシステム英単語で単語勉強はしていたので、なれるための多読・速読用にこれを使っていました。Youtubeに音声が載っているので、それを聞きながら、意味をつかみながらシャドウイングできるようになると、英文を読むスピードが割と速くなります。僕は春休み中狂ったようにずっとこれをやっていました。以下のように勧めるといいと思います。
1. タイマーをセットして、目標時間内に文脈を理解しながら読むことを意識して、1ページ読む。2回目も同様に読む
2. 2回読んでだいたい意味を把握したら、日本語訳をみながら精読する。
3. 音声と同じスピードでシャドウイングしながら読めるように繰り返し練習する。
【コツ】
- 初めてその英文を読んだその日に、シャドウイングしながら内容も理解しながらその英文を完全に読めるようになるのは、とても難しいです。そのため、何回か練習したらさっさと次のページに進みましょう。しかし、翌日以降繰り返し同じところを読み返して、だんだんとシャドウイングできるようにしていくのが大事です。英文を読むのが疲れるのであれば、僕のように移動時間中に音声を聞いて頭に英文を思い浮かべて意味をつかみながらやるのでも十分効果があります。大事なのは、同じ英文を読む・聞く回数を増やすことです。すぐ理解できなくても良いです。そのうちだんだん意味が頭に浮かんでくるようになるので、根気よく続けましょう。


 ↑の参考書よりも、構文・単語の難しさは東工大の編入試験の英語にだいぶ近いです。必修編が終わって余裕があったらやっていいと思います。これもすらすら読めるようになれば、結構過去問の英文を読むのが楽になります。

 東工大への入試用の模試問題集です。長文対策でやっていました。農工大を受験する人は、他の長文対策の参考書を買うといいと思います。他の体験記に山ほど載ってるので。

 50番くらいまでしかやりませんでした。春休みあたりにもっとやっていればよかったなと思う反面、これをやらなくても最終的に英語長文は大体読めるようになったので、そこまで重要視しなくても良いと思います。

 最初の方はコツコツ読んでいましたが、編入試験の英作文で使えそうな表現があまり載ってないと気付いてやめました。また、僕はこの本の学習スタイルには合わなかったのですが、ひとによっては覚えやすいのかもしれません。農工大英語には英作文が出ると聞いたのでやってました。

実際の試験について

試験の内容はうろ覚えです。

前日

 ホテルは立川ホテルというところに泊まりました。

試験当日

数学

 過去問通りの出題傾向でした。しかし、行列の問題で、直交する固有ベクトルが求められず、悔しい思いをしました。

物理

  • 力学

 慣性力を考慮する問題でした。前半は大学生の初等力学で見たことある問題で簡単でしたが、後半で詰まったので潔く諦めました(化学系はみんな力学そんなにやってないだろと思って)。

  • 電磁気学

 大学生の電磁気学で見たような問題でした。そこまで難しくなかった。

化学

 農工大の化学は毎年、いわゆる捨て問が大問一つ分出るので、それは諦めた方が吉です。今年は、マーデルング定数が出ました。分からなかったので適当に埋めて進みました。そのほかは、大体の問題を答えられたので結構自信がありました。再度言いますが、農工大化学と東工大化学は別物としてそれぞれ対策した方が良いと思います。ちなみに難しさからすれば、農工大化学<東工大化学です。農工大化学は難しくはないですが、なんか解きにくくて癖があるイメージです。

英語

 大問1と2は約1ページの長文問題で、大問3は長文を3~5wordくらいで穴埋めする英訳問題でした。長文問題の方は難しくなかったです。長文対策をしていれば大丈夫だと思います。大問3は、力学的エネルギーの保存を英語で説明している文章が与えられ、文脈から穴あきの部分を埋める問題です。その文章自体は簡単だったので、なんとなく拙い英語で埋めました。

面接

 かなりタイトなスケジュールだったと思います。面接、口頭試問(無機)、口頭試問(有機)、口頭試問(物理化学)のそれぞれには別々の部屋が用意されていて、口頭試問は黒板を使って説明する感じです。それぞれ6分くらいで入退室2分みたいな感じで、厳正なスケジュールが組まれていました。待機室を出る時間もそれぞれの受験者ごとに決まっていて、その時間になると案内されます。

【面接】
面接官が二人いて、硬くもなく柔らかくもなくといった普通の雰囲気で面接は進みました。卒業研究を聞かれなかったのでびっくりしました。待機室ではブツブツ面接練習していたので、いざ喋ると喉がカスカスでした。水を飲んでおきましょう。以下は面接の内容です。
- 志望理由は?
- 農工大の院を目指す予定は?
- 行きたい研究室は?
- 農工大に入ってから頑張りたいことは?
- なぜ推薦を選ばなかったの?
- 最後に質問は?

【無機】
 塩化銀とクロム酸銀の溶液濃度とKspがそれぞれ与えられ、それぞれどちらがより溶けるかという問題でした。クロム酸銀の化学式が分からなかったので詰んで、計算もせずに適当に答えました。今思うと、なぜこんなに簡単な問題が分からなかったのが疑問ですが、その時はパニクってました。担当は多分、前田先生でした。

【有機】
 3問くらいありましたが、一個しか覚えてません。しっかり有機化学をやっていれば全然わかる問題でした。問題の一つはカルボン酸とハロゲン化カルボン酸の構造式を与えられ、どちらが酸性度が高いかという問題でした(すごく簡単な問題)。僕はその時なぜかカルボン酸であることが分からず、α位の水素の酸性度を比較するというわけ分からんことをしました。その後、本当にあってるかと聞かれ、また違う解釈で難しい説明をしてしまい、「これはカルボン酸なんだけど、、、」と特大ヒントをもらったところでタイムアップしました。退出前に「まあ、有機化学をよく勉強してるだしね笑」となんとなく許された感じでこの口頭試問は終わりました(担当は中野先生で優しかったです)。

【物理化学】
 気体の分子運動論あたりで、「マクスウェル・ボルツマン分布を書け」という問題から始まり、「平均の速さ、根平均二乗速さ、最確の速さはそれぞれどのあたりか」などの問題が5つくらいありました。最初の分布が分からなかったので全問落としました。「高専ではこの範囲はやらないの?」と質問され、「はい、、あまりやらないです、、、(ほんとに一関高専ではこのあたりの範囲を全然詳しく教えない)」と答えると、「でも基礎的な範囲だからしっかり勉強してた方が良いよ」とバッサリ切り捨てられました笑笑。この一言で僕のHPは0になりました笑。
最近の農工大化学は、筆記試験or口頭試問で気体の分子運動論が出がちだと思うので、勉強してた方が良いと思います。
担当は、多分平野先生or熊谷先生でした(あまり覚えてません)。

口頭試問は3科目中1つしかちゃんと答えらなかったので、メンタルボロボロで落ちたと思っていました。合格発表の日には自分の番号があったので、とてもびっくりしました。

最後に

 農工大の応用化学科の編入体験記が本当に無くて、受験期不安なまま過ごしてたので、この体験記を書きました。詳しく知りたい人や過去問が欲しい人はXでssk_yt_studyまでメッセージください。
 最後に、この体験記が農工大を目指す人の合格への一助になることを願っています。

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