いてえいてえ、とんでけー!
2歳のいとおしい坊やは、わたしが体調を崩したり失敗したりすると
いつもあたたかい言葉とアクションをくれる。
やさしいエピソードは書き切れないほどあるけれど、
その中でも「いたいのいたいのとんでいけ」をしてくれるようになったことが一番うれしいかもしれない。
2歳児は、まだうまくいえず
「いてえいてえとんでけー!」となってしまうのだが。
これまで坊やが転んで泣いてしまったときに何度も「いたいのいたいの、とんでいけー!」と、痛いところをなでながら念じたおまじない。
まさか坊やも、
わたしが痛がってるときに、おまじないをかけてくれるようになるなんて。
わたしは少々ドジな母親なのでよく壁や柱にぶつかるのだが、
「痛い……」と口にだすと
「ママだいじょうぶ?いてえいてえ、とんでけー!」と痛いところをなでなでしながら念じてくれる坊や。
もちろん痛みがすぐに飛んでいくわけではないのだろうけど、
心が急激にあたたかくなり愛が溢れでてくることで
わたしは痛みを忘れられる。
子どもが痛がっているときに「いたいのいたいのとんでいけ」ごときで痛くなくなるなら
はじめからそんなに痛くなかったんじゃないの?と思っていた自分が心底恥ずかしい。
このおまじないは患部ではなく、心に効くのだと知った。
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