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695回転寿司は古い 代わる言葉は?

 漫画にこんなのがあった。
父親:今夜は寿司屋に行こう。
子ども:わ~い😃
 お店に着いて
子ども:ここじゃないよ。ボクはほんとうのお寿司屋に行きたいんだ。
父親:ここは父さんが接待で使う高級なお寿司屋だんだぞ。
子ども:ここは寿司屋じゃない。だってお寿司がぐるぐる回っていないもの。
板前:(お互いの顔を見て)オレたち失業かなあ。

 社費の接待で行く寿司屋では、板前さんとの会話も楽しみの一つ。饒舌な板前、ぼくとつな語り口の大将。話しぶりは違っても魚介についての知識は本物。場がなごみ、厳しい商談がまとまる。

 そのお父さんも家族サービスで使うのはショッピングセンター内の回転寿司。今回は違います。大きな商談がまとまってどっさりボーナスをいただきました。
「今回はホンモノの寿司屋に連れて行ってやろう」
 でも子どもは銀座のすし屋など知りません。寿司屋と言えば回転寿司。お寿司が乗ったお皿がグルグル回っているのお寿司屋さん。それで漫画のシーンが登場するのです。

 でもその回転寿司も古い!
 そんな体験をしました。

 改修が終わり再開店した回転寿司チェーンに行きました。まず驚いたのは、お寿司皿が回転していない。寿司を握る職人の姿も見えない。
 席にタブレット置いてあり、それで注文すると、お寿司を乗せた台がミニレールでサッと滑ってくる。どこで握っているのかはまったく見えない。
 注文履歴はタブレットに記録され、税込みの勘定まで表記されている。予算いっぱいになった時点で新規注文を終えることができますから、支払い時にあわてる心配はありません。そのお勘定支払いは専用レジだから、寿司を握る手でお札やコインに触ることはない。レジ係の店員がロボットに替われば、お店の人と言葉を交わすこともなさそうです。

 回転寿司は従来型の寿司店とは別の業態分類になっているようだが、回転装置がなくミニレール上を注文した寿司が送られてくる寿司店も回転寿司の業界に含まれるのだろうか。というより回転寿司店が徐々に新形式を採用するのではないかと思われる。なんといっても衛生的だもの。
 それはいいが、回転装置がなくなっても“回転寿司”という一般名称でいいものか。“レール寿司”、“ピストン寿司”…。しっくりこない。
これぞという言葉を思いついた人が、その言葉を商標登録しておいて使用料をいただくことになるでしょうか。

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