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783習近平の台湾侵攻 事前には何もできないのか

中国共産党のプロパガンダに世界中が絡(から)め取られている。次の記事もその一つ。記事全文を載しよう。
 
アメリカのCIA(中央情報局)のバーンズ長官は、中国の習近平国家主席が、「2027年までに台湾侵攻を成功させる準備を指示した」と明らかにした。
バーンズ氏は、2日の講演で、中国の台湾侵攻について、「習主席の野心を過小評価すべきではない」と指摘した。
そのうえで、習主席が軍に対して、「2027年までに台湾侵攻を成功させる準備を指示したという情報を把握している」と明らかにした。
バーンズ氏は、「27年やほかの年に侵攻すると決定したわけではない」とする一方で、「習氏の野心がいかに強いかが現れている」と警鐘を鳴らした。
 
これを受けて民主主義国サイドはどう対応するのか。
 
昨年2月のプーチンによるウクライナ侵攻前を思い起こします。
プーチンが演習と称してウクライナ侵攻準備を着々準備していたのに、ウクライナもNATO諸国も対応しませんでした。この時点でウクライナに強力な装備提供をしていたら、はたして侵攻はあったでしょうか。
「その時点ではウクライナの抵抗心が本気だとの心証を得られなかった」とのことだったのでしょうか。
 
台湾ではどうでしょう。習近平が実際に侵攻を始めたらどうしよう、こうしようという対応策は論じられますが、そもそも軍事侵攻を考え、準備することには何の制約もないのでしょうか。
戦争を始める権利が、プーチンや習近平にはあるが、西側諸国にはない。どうもこういう共通認識が世界を覆っているように思えます。
 
でもそれでいいのか。いったんドンパチ始まると相互に引けなくなります。一方が攻撃準備しているのに、他方がなにもしなければどうなるのか。
Aが攻撃準備を本格化しているとします。Bが平静を保っている場合。
甲説は、Aも冷静さを取り戻し、戦争は起きないとします。
乙説は、Aが民主主義国であれば甲説は該当するが、独裁専制国であれば今がチャンスと嬉々として侵攻を介するとします。
どちらが正しいか。ボクの見るところ歴史は乙説を支持しています
 
台湾をめぐる状況を町内会での近隣問題として考えてみましょう。
Aさんの隣に遠縁のBが越してきました。BはAさんの庭がきれいなのでそれを欲しくなりました。どうしたらタダで入手できるか。考えをめぐらしたBはAさんに因縁をつけ始めます。
「この家と土地はもとをただせばオレのものであるから明け渡して出て行け」
Bは証拠として古文書を示しましたが、一目見て偽造の代物(しろもの)です。
当然Aさん取り合いません。
すると嫌がらせが始まりました。
Aさんの悪口を書いたビラを電信柱に貼る。通行人に「Aは地域の敵である」とする署名簿に記名を強要する。Aさんが町内会に参加するのを暴力的に妨害する。Aさんの庭にゴミや動物の死骸を投げ込む。もうやりたい放題。
Aさんはたまらず町会長に相談したのですが、Bは「自分に不利な決をする胆力があるのか」と凄みます。町会長はおそれをなして、AとBの間の“内政問題”だから二人で解決してくれと逃げを打ちます。
そうして時が流れました。経緯を知らない新住民の中には「Bがそこまでするからにはそちらに加担すべきかも」と言い出す者が出てきます。
さらに「町会の発展のためには羽振りがよいBの言い分を通した方がよい。町会長はAを説得すべきだ」と提案する者が現れます。
Aさんはそれでも屈辱の中、ぐっと耐えています。
するとBはあからさまに実力行使の準備を始めました。バット、木刀、こぶし大の石多数、ガソリン入りのポリタンク…これ見よがしに並べています。地域は騒然。
何事かと村役場の職員をやってきました。Bは得々と語りました。「Aをこのまま居座らせることはしない」
職員が見ている前で、BはAさんの家めがけて石を投げました。窓ガラスが割れ、その破片でAさん宅の子どもが傷を負いました。
Bは平然と言います。「カラスめがけて投げたのだが、カラスが上手によけたので、ガラスに当たった」。
 
記者は村長宛てに報告書を書きます。事実関係を要約した後に「Bの言動には賛成できない。警察に傷害事件として捜査するよう、行政として申し入れるべきだ。また町会の他人事ごととの態度がBを増長させていたことも看過してはならない」と付け加えました。

でも村長が読んだ報告書では、この部分はこうなっていました。「AにもBにも主張があるようだから警察に対し、民事不介入の立場を貫くよう行政として申し入れるべきだ。町会も口出しを控えるよう行政として指導すべきである」


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