680 テレビ局では、民主主義を守る戦いは被害なしの震度3より優先度が格段に低い?!

11月14日の夕方の報道番組でウクライナ情勢を報じていました。
「南部へルソン州の州都をウクライナ軍が奪還。同国政府は記念切手を発行するなど市民は喜びを表明しています…」と、兵士と抱き合うヘルソン州の群衆の歓喜の映像を流し始めたところで、突然画面が切り替わりました。
 
「福島県沖の海底で地震がありました。東京都心は震度3とのこと。この地震による津波の心配はありません…」
 それから延々と地震の報道。さいわい被害はなかったようです。報じることがないようで、地震が起きるメカニズムとして大陸プレートの話など、コマーシャルを挟んで延々と続きます。わが日本がプレートのぶつかり合う先端に位置していて、地震が避けられない地形であることなど全国民が耳タコです。
今、この時点で強制復習すべきことなのかい!
 
 ロシアはヘルソン州民のほぼ100%がロシアへの併合に賛成したと、つい先月発表し、投票結果を根拠に占領地をロシアに併合宣言しました。そしてウクライナ軍がロシア併合地に軍を進めるならば、ロシアへの侵略とみなして「あらゆる手段をとる」。つまり核兵器使用をちらつかせています。日本を含む民主主義陣営の国々に、「ウクライナ支援から手を引け」との警告です。
 
 日本国憲法のもとで生活している者として、「世界のどの地域であれ、専制主義者の強権支配を喜んで受け入れる人が多数であるはずがない」と考えます。
わが憲法では「民主主義が人類普遍の原理である」としています。日本国憲法の制定者(つまり日本国民)の考えに基づけば、ウクライナの人々といえども、わざわざ専制者プーチンの支配下で暮らしたいと思うはずがない。先の住民投票はロシアによる演出(インチキ)であったに違いない。
でも証拠がありませんでした。今般、その真偽を見分ける機会が得られました。それがウクライナ軍によるヘルソン州都の奪還です。映像ではウクライナ兵士を囲む大群衆が映っています。ウクライナ軍兵士を抱擁している市民の表情が自然のものか、それとも銃で強制されての偽りのものか。
今テレビカメラに映っている市民の姿が〝真“であれば先のロシアの住民投票は”偽“と断定されます。
中断になったのがまさにその場面の映像を映しているときでした。
なぜこの瞬間で映像を切るのか。地震被害がなかったことが判明した時点で、なぜウクライナ報道に戻さなかったのか。そう思った人は少なくないはずです。
「地震報道も重要だが、民主主義の根本に関わる報道はもっと重要だ」。このテレビ局にはそう考える者がいなかったのでしょうか。

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