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831刑事の拳銃所持と発泡

 テレビの刑事ものを見ていた。凶悪な連続殺人犯を刑事二人が追い詰めた。逃げ場を失った犯人はナイフを取り出す。刃渡り20センチほどありそうで軍用品とも思える。それを振り回し、刑事たちがひるんだすきに逃げ道を確保するつもりのようだ。
「ナイフを捨てろ!」。刑事の一人が言うが、必死の犯人は聞く耳を持たない。しばらくにらみ合い。刑事の一人が拳銃を抜いた。犯人はどうする?投降するか、襲い掛かって射殺されるか。
そこでもう一人の刑事が叫んだのだ。
「拳銃出しちゃダメ!。銃の使用は厳しく制約されているのだから。もし発射したらオレたち処分されちゃうぞ」
 結末はナイフで襲いかかってきたのを、声を挙げた刑事が柔道の払い腰で地面に組み伏せ、二人がかりで手錠をかけて一件落着。
 でもどうにも違和感。背広姿の刑事は普段は拳銃を所持していない。このときは「狂暴犯だから所持せよ」と指示されていたと思われる。相手が殺傷力あるナイフを振り回すのであれば、即座に拳銃の出番ではないのか。柔道の技をかけた際、犯人がナイフをやみくもに振り回せば、刑事が致命的負傷をする恐れがあった。躊躇なく射撃すべき事例ではないのか。
 制服警官は例外なく拳銃を身につけている。気になるのはこれを使用する機会がどのくらいあるのか。拳銃使用への制約が厳しくて、実際には使えないのであれば保持していない方がよいとも言える。
 交番の勤務巡査が拳銃を奪われるニュースを聞く。その拳銃を強奪犯が使用して殺人事件を起こす事例もある。
 警官が正当な職務として発砲する事例、逆に警官が銃を奪われてそれが犯罪に使われる件数は、それぞれどのくらい起きているのだろうか。流行のチャットGPTに尋ねたら、「警察庁が公表していません」の解答だった。
 国民生活の安全には警察官が大いに貢献している。わが国の警官は職務意識が高く、信頼性抜群だ。銃を持たせるなら信用して使用させるべきであり、銃使用はダメとするであれば普段の所持は警棒とかスタンガンにしておいて、銃は狙撃部隊に任せるのがよいのではないか。

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