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585ワンちゃん35万円、ネコちゃんⅠ7万円

連休だから公園には子ども連れがいっぱいいるだろう。遊びまわる子どもの声をバックにベンチで読書しよう。そう持って木場公園に行った。
ところが大きなグランドも閑散としている。サッカーボールを蹴っている男の二人だけ。ほかに人間同士で遊んでいるのはバドミントンに興じている若い男女のカップルのみ。 
では人間はいないのかと言えばそんなことはない。犬と散歩している人はぞろぞろいる。なかには二匹、三匹釣れている者も。ボクの横を通った中でもっとも多かったのは5匹。なんという犬種なのか、白と黒の毛色で大きさは体長30センチくらい。そのうち4匹はリードがついていたが、1匹はなし。数が多くて、出がけにリードの確認を忘れたか。子どもの数が多い家族が、一人がリュックサックを背負うのを忘れているのに気付いたが、まあいいかとそのまま外出を続けているような感じだった。
このワンちゃんグループには人が二人付いていた。5人の子ども持ちの若夫婦といった風情。リードなしでちょろちょろしている1匹は、ボクの足元にじゃれついた。女性の方が「ケンちゃん、こちらに帰ってらっしゃい。まとわりついたらご迷惑でしょう」と声をかけている。男性の方はボクに軽く会釈している。
この公園を散歩している犬たちがすべて人間の子であったら…・
 
「ネコは一緒に暮らす〝友達〟のネコや、人の名前を認識している-。京都大などの研究グループがこうした研究結果を国際科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表した」と報道されている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8ece60c3500d8a6ce19be2541cec3011054ddbc8
 聞き分けのよくない人間の子よりも犬・猫の方と暮らすほうが楽しいと思う気もちもよく分かる。
 日本人がペットのどのくらいの養育費をかけているか。アニコム損害保険によるアンケート結果がある。詳細は票のとおりだが、犬では一匹当たり35万円。主要項目では「フード・おやつ」6万円強、「治療費」6万円弱、「サプリメント」1万5千円強、「日用品」1万5千円弱といった感じ。5匹だと単純計算でこの5倍、年間175万円だ。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000028421.html

記事では、「自分自身よりも、ペットに費用をかけている項目を聞いたところ、30.4%が「美容院(理髪店)」、続いて28.7%が「医療費」と回答しました。また、「食費」と回答した飼い主も20.7%という結果でした。その理由としては、「ペットにかかる美容代は惜しまない分、自分は美容院に行く回数を減らす」といった、ペットファーストな声、「いつまでも元気で長生きしてほしい」「人間よりもはるかに短い寿命な為、できる限りの幸せを与えてあげたい」「健康維持は飼い主の義務!」といった愛犬の健康を気遣う飼い主の声が寄せられました」などとある。
 まさに猫かわいがり、犬かわいがり。それだけの愛情をわが子に注げば社会はどう変わるか。「人間が増えすぎて困るから子どもをやめて犬を飼いなさい」という政策もあれば、「少子化で社会が維持できないから可能な人は子育てをしよう」と訴えるも政策のはず。今の日本社会に適合するのはどちらの政策か。
 
 ペットを飼うのは自由である。しかし社会的には、ペットの前に自分たちの子どもを産み、育ててほしい。それを政策的に誘導するだけならば自由権の侵害ではない。現に子どもについて児童手当を支給し、租特税を軽減して優遇している。ならばその逆でペットを育てる者には、税をかけることが考えられる。現にかつては地方税の犬税があり、ドイツなど欧州諸国は犬税の増額をしている。
 税額をどうするか。児童手当は子ども一人に月額1万円(3歳未満など)だから、犬税も月1万円でどうか。年間12万円。子どもを育てる人には社会から応援があり、ペットを飼う人は社会に寄付金をする。いいバランスだと思うが。

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