見出し画像

815新卒の遠洋漁船員が急増 「頑張れば稼げる」

朝日新聞のネット記事。
高級車に憧れて…新卒でいきなり遠洋漁船が急増 「頑張れば稼げる」:朝日新聞デジタル (asahi.com)

≪カツオやマグロの遠洋漁船の基地がある宮城県気仙沼市で、異変が起きている。長期間、海の上で生活を送るのに、新卒でいきなり船の仕事を選ぶ若者が急増しているのだ。その数、前年度の4倍以上。いったいどういうことなのか。≫

遠洋漁船乗り組みは過酷労働で知られる。
『浪速金融道』などの借金取立人の常とう句は、男性に対しては「ゼニ返さん奴はマグロ漁船の乗せたるぞ!」だった。

そのマグロ船員希望が増えているとする。しかも当人の自由意思で。記事によると、遠洋マグロ船勤務は10か月船に乗って、50~60日休むのパターン。これでちょうど1年になる。長期の船上生活が敬遠される理由なのだろうが、船に乗っている間は食費も光熱費もいらない。独り者であれば部屋代もいらない。税引き給料はまるまる残る。その給料だが、マグロの取れ次第で500~600万円も夢ではない。

ところがこれまでなりたい若者が少なく、70代の老船員に頼らざるを得なかった。これでは操業できなくなると船主協会が若者募集に頭を切り替えた。
「高級外車を買える」の口コミで、大学新卒までも応募してくるようになったということらしい。

労働に貴賤はない。人が嫌がる仕事は高給であるのが経済原則。
昔は手っ取り早く稼ぐ手段として炭鉱夫があった。
しかし国内の炭鉱は、エネルギー改革ですべて閉山してしまった。
その点、遠洋漁業は、日本人の鮮魚嗜好がある限り健在だ。

働き方にもいろいろある。みんなが週40時間、週休2日の規則正しい勤務体制である必要はない。
体力があるうちはどんどん稼ぎ、家庭が欲しくなったら船を降りる。
田舎町の定住者募集に応じて農業を始めるのいい。農地は貸してもらえるし、農機などの元手はマグロ船で貯め込んである、。

型にはまらない生き方をする者が増えるのはいいことだ。








 待遇の良さも魅力だった。先に船に乗った先輩は、高級外車をローンで買ってドライブしている。「『楽な仕事ではない』とも聞いている。だが、頑張った分だけ報酬があるなら、飛び込む価値はある」

 賃金が低いから結婚できない。非正規の待遇を政府の責任で改善せよ。
当たり前のことだ。
法律でもそう書かれている。「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営む多面歩必要を充たすべき者でなければならない」(労働基準法1条)。

だけどそれが現実に守られていない。「まともな賃金を払ったらつぶれてしまう」という事業所が多い。

 2022年度、新卒で遠洋・近海マグロ船や遠洋カツオ船に乗るのは高卒14人と大卒4人。21年度は高卒4人だけで、それ以前もほとんど1桁だった。

 応募の多くは県内外の水産、工業系高校だが、北海道の農業系大学からもあった。先輩からの口コミで「憧れた」という若者が多いという。

 遠洋漁船の乗組員は70代も多く、高齢化が進む。協会は「このままだと船が動かせなくなる」と危機感を抱き、若手の求人に力を入れている。

 2年前には、動画投稿サイトでアニメのキャラを使った仕事紹介を始めた。「船に乗るのは借金返済のため」といった誤ったイメージを払拭(ふっしょく)するのが狙いだ。再生回数はシリーズで24万回を超え、閲覧者からの問い合わせも増えた。

 協会のリクルーター、吉田鶴男(たづお)さん(52)はほぼ連日、オンラインで面接する。急増の理由について「動画と口コミとがかみ合ってきた」といい、「このまま増えていってほしい」と期待する。

 課題は定着率だ。最初の航海を終えると、すぐに辞める人もいる。吉田さんは「長続きさせるために船側も努力はしている。ただ『楽で高給』な仕事は、どこにもない。それが分かった上でなお、やりがいを求める若者がいる。温かく受け入れたい」という。
賃金が低いから結婚できない。非正規の待遇を政府の責任で改善せよ。
当たり前のことだ。
法律でもそう書かれている。「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営む多面歩必要を充たすべき者でなければならない」(労働基準法1条)。

だけどそれが現実に守られていない。「まともな賃金を払ったらつぶれてしまう」という事業所が多い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?