大人にだけはなりたくなんかない

大人になるってなんなんだろって聞いた時、そういうことを思わなくなることだと言われた。いつからかは忘れたけど、自分以外の人間が全員バカに見えて、誰一人自分言う事なんか本当の意味では理解していないんだって思うようになった。今でもそう。だけど、それがどうでも良いと思えないうちはきっとまだ私は子供なんだろうと思う。

 ものの見方が狭いとか、プライドが高いとか、よく言われる。事実、そうなのかもしれない。でも敢えてそんなこと言わなくたっていいじゃん。だって私はその言葉で傷つくんだから、ちょっとは気遣ってよ。思っても言わないで。私だって本当は言いたくても我慢してることいっぱいあるんだから。私がどれだけ我慢してるか知ってる?って思うけど、これも言わない。だって一番私が言われたくない言葉だから。

 この年になると、家族ってのが何なのかわからなくなるんだよ。って50代のおっさんの自分語りを聞いたことがある。でも私は20代でもうわからなくなった。家族ってなに?血縁関係なんてなくても法律が家族と定義したら家族になる。じゃあ、法律が家族の全てか。あ、もう答え出たじゃん。

 もう少し歩み寄ったら誰とでも共感できるよって言われた。でも、共感って努力しなきゃいけないの?私とあなたが同じものを共有してたら、それだけで済む話なんじゃないの?共感の言葉って一つしかない。「わかる。」それだけ。言ってほしかったらいくらでも言ってあげるよ。言うだけだったらタダだし。真の共感より安っぽい言葉を求める人間が嫌い。

 考えることをやめたい。思うことをやめたい。感じることもやめたい。人間をやめたい。人間である限り、自由じゃないから。

 全部嫌い。全員嫌い。でも嫌いって気持ちが嫌いじゃないから、もう少しこいつと寄り添って生きてみようと思う。

 

 


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