占いを買う、ということ
私は占いを売っている
数か月前から、私は占いを売っている。
ブログも作りかけで公開できていないので、今流行りのスキルマーケットに出品をしたわけだ。
ここでも触れたように、今や占いはとてもカジュアルなものとなり、その敷居はどんどんと下がっている。
占いが好きで売っているこちらからすれば、占いというものが身近になってくれることを悪く思ってはいない。
しかし、これほどまでに占い師や占いが飽和している時代に、何を基準としてそれらを選べばよいのだろう。
私は占いを売っている。
大体毎日新たな依頼をいただく。
よくもまぁ見つけてくださるものだ。
私が登録をしているスキルマーケットサイトでも、軽く万を超える占い関係の出品があり、その占術の種類も価格も、千差万別だ。
取引数が既に1,000件を超えるような中堅~ベテラン占い師の方もザラにいらっしゃるし、驚くほど単価が高いのに購入されている人もいる。
どの出品にも口コミがされており、当たった!丁寧だった!すっきりした!などの歓喜の声が並ぶ。
私のところへも、ご相談者さまが並んでくださるようになったり、
口コミをみて依頼しに来ました、と言ってくださる方もみえる。
縁、という言葉で片づけようとするのはこの界隈・クラスタのうさんくさいところなのかもしれないが、
それでもちょっとした気まぐれや「占い好きの勘」などで行きつくとすれば、それは縁といっても良いのかもしれない。
ともかくも、こんな強豪・競合がひしめき合う世界に、
私は飛び込んだ。
占いが必要な世界
殖産興業のスローガンを抱き、働けばそれだけ上がっていける時代もあった。
バブル経済、いざなぎ景気などの言葉が生まれ、ろくな働きをしなくとも順風に過ごせた時代もあった。
今昔、占いを求め、悩み苦しむ人はそれでも多くいるだろう。
いまは、占いはより明るい場所に出てきていて、
悩みを抱えている人々にとっては差し伸べてくれる手が増えたように思うだろうか。
占いジプシーと呼ばれる現象の名を聞いたことがあるだろうか。
悩みの解決を占いに求め、事情が変わると占いに走り、鑑定結果を補強(あるいは覆)したくて占い師のはしごをすることをそう呼ぶ。
私のところにも、そうした相談者さまがいらっしゃる。
みなさまのお悩みはみなさまのもので、
その解決の、あるいは一時のはけ口の一助となるのであれば、と。
お話を伺ってカードを展開したり易を立ててみたりする。
もちろん、出たカードの配置などから得られた結果をそのままお伝えする。
内容によっては、とても落胆してしまい連絡が来なくなってしまったり、
逆にほっと安心されてこちらまで嬉しくなったりする。
占いは、悩める人々にとって応急処置として必要とされているのかもしれないが、占いを提供する我々にとっても、そのひとの感情・こころに触れることが出来る媒介として必要となっているのかもしれない。
買ってくれたあなたへ
これを読んでくださっている方の中には、私の占いを受けられた方はいないかもしれない。
それでも、星の数ほどもある中からお選びいただきありがとうございます。
自分の好きな占いという神秘めいたもので、
あなたの悩みが少しでも軽くなるならば。
たくさん考えて努力をされた末に、もうご自身ではどうしようもない所で、この先を知りたいと願うあなたに。
一生懸命に応えたいとおもって過ごしております。
占い師を、愚痴を聞いてくれる友人として使うのも良いでしょう。
ご自身の考えを補強する材料にしていただくのも良いと思います。
予想と異なる、厳しいことを言われたときは、そういう視点もあるのかと踏み台にしてくださるのも良いですね。
我々占い師は、その占い自体が持つ不思議な魅力はもちろん好きですが、
悩んでいらっしゃる方の気持ちがわかる、わかりたい、という意識をもって鑑定に臨んでいるかたが大多数だと思います。
もちろん、私もそうです。
占い師にお話をしに来てくださる方々、
その中で私を選んでくださるみなさま
ありがとうございます。
頼って声をかけてくださることがもう、私は嬉しいです。
たくさんやり取りをして、一緒に道を選んでいきましょう。
そんな気持ちで、お一人おひとりと向き合っている所存です。
あなたが占いを買う、ということが
あなたの気分をちょっとでも上向きにさせてくれるものであることを願って
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