暗号資産詐欺に合った その5
もう少しで最寄り駅に着くので今日の投稿はこれで最後。
彼は自分の会社の資産運用は、専門家チームを雇ってリスクを最小にするために独自の計算を行っていると言っていた。
思い返すと、この部分がかなり怪しく、当時も嘘だと思っていた。その理由は、掘り下げても具体的な手法が出てこないし、統計的なモデリングをしているのか?や、どのようにデータに基づき予測しモデルを更新してるのか?という質問に対しては、合理的な答えが返ってこなかったからだ。
質問の回答を避けるように、彼は資産運用に関する内部情報を開示してくる。私は、市場予測のための変数の多さとモデリングの難しさに関して、本当に単なる知的好奇心で尋ねた。
この好奇心に詐欺師の嗅覚が働いたのだと思う。彼は市場を知るには、自分の資産で経験するのが近道だと言った。
この時には、まずは小さくスタートして早めに失敗して学ぶ、という当たり前の教訓は頭にあったと思う。
私の考えは、ブロックチェーンの技術を学ぶついでに、資産運用で利益が出ればラッキーだな、という軽い考えで、直ぐに用意できた資金で暗号資産用の口座を開設した。
記憶は曖昧だし、当時のやり取りは怒りに任せて消してしまったので、知り合ってからの正確な日数は分からないが、この話がでるまでの期間は2週間くらいだったと思う。