【おいしいとっとりの取材】 No.4 小橋俊哉さん

とっとり食と健康プロジェクトの食、健康に関わる大人の方への取材「おいしいとっとりの取材」。この記事を読んでおいしい情報を得られたなと思ってもらえれば嬉しいです。4回目はとっとり食と健康プロジェクトが昨年より行なっている「 #とっとりおにぎりアクション 」で協力していただいている、大山町のおむすび屋ひとむすび小橋俊哉さんに行いました。


小橋さんってどんな人?

アヤカ:簡単に自己紹介をお願いします!

小橋さん:おむすび屋ひとむすび店主の小橋と申します。
鳥取環境大学への進学を機に鳥取に来て、鳥取がすごく魅力的だなというので、そのまま住み着いて鳥取でおむすび屋を始めました。ニックネームは「おにぎりくん」でやってます、よろしくお願いします。

Instagram(@omusubiya_hitomusubi)より
小橋俊哉(こばししゅんや):おむすび屋ひとむすび店主
29歳、和歌山県出身。
大学を機に鳥取に移住、在学中にイベント出店でおむすび屋をスタート。
現在大山町にお店を構えている。

大学生活について

アヤカ:本日はよろしくお願いします。早速質問していきたいと思うのですが、大学で鳥取にこられたと思うのですが、環境大学では何を学ばれていましたか?

小橋さん:環境大学では、1・2年生は環境全般のことで生物とか森とか。
で、3年性は専門的に学ぶんですけど、そっからは廃棄物について学んでいました。コンポストとか生ゴミを堆肥にしたりとか、あと海ごみとか廃電池とか廃棄物系のことを学んで、廃棄物を使ってアート作品を作る「ゴミアート」のアーティストさんが日本にも世界にもいらっしゃるのですが、その方について調べて卒業論文を書きました。

県内在住アーティスト「淀川テクニック」さんのゴミアート
(県HPより引用)

アヤカ:なぜ数ある大学の中で鳥取の大学を選ばれたのですか?

小橋さん:とりあえず、進学第一で考えていました。進学された先輩方にお話を聞く中で、「大学に入ると好きな勉強もできて遊ぶこともできて楽しい」というふうに言われていたので、進学は絶対にしたいと思っていました。大学を調べていた当時、環境のことを主に扱っている私立大学は鳥取環境大学含めた2校しかヒットしなかったんです。ヒットした鳥取環境大学のパンフレットを見て、フィールドワークや実習の数が他と比べて多く感じて、それが決め手となって鳥取に来ました。

↓小橋さんが通われていた鳥取環境大学(現在は公立です!)


アヤカ:部活やサークルには入っておられましたか?

小橋さん:サークルはめっちゃ掛け持ちしてて、5つくらい。
でもほとんど、やっぱメインは1個くらいになるんで、他の4つは段々と幽霊部員みたいに、、、(笑)
ほんとに色々入ってました、サイクリング部とか、フットサルとか、あと子供と遊ぶサークルとか、興味あるのはとりあえず入ったって感じですね。

小橋さん:今進路とかの話もする時期なんですか?

アヤカ:そうですね。今進学の話をして、オープンキャンパスに行ったほうが良いよみたいな時期です。(メンバーの大半は高校2年生)

小橋さん:大学の進学はおすすめします!(笑)

アヤカ : なぜおむすびへと路線が行ったのですks?

小橋さん :大学生の時、お昼に毎日おむすびだけ持って行ってて、おかずは学食で買う、みたいな。そんな時に知り合いから、とある本を勧められて読んでみたら、衝撃的だったというか。おむすびで人を癒す、という活動をされている人の本だったんですけど、落ち込んでる人など、どんな人であってもみんなこの人の料理を食べて元気になるんですよ。この人の人柄や、料理に対する姿勢に対して感動する人がいるように、自分もこの本を読んでこういう人を目指したいと思い、そこからおむすびの方向へと行きました。

鳥取での出店について

アヤカ:次に、鳥取でお店を開こうと思った理由を聞こうと思うのですが、やっぱり鳥取を好きになったからですか??

小橋さん:鳥取も大好きです。でも一番は、大学で鳥取に来たんですけど。大学生ってすごい自由な時間が多いので、その時にサークル活動とかに力入れてたんですけど、そこのサークルが結構社会人とかと関わることの多いサークルで。
空山ポニー牧場(鳥取市)で、ポニーに乗りたい子供たちがたくさん来るんですけど、そのボランティアスタッフやってたんです。そこにいろんな大人の方が集まってたんですけど、その人たちがみんな生き生きしていて、自分の好きなことを仕事にされていたりとか、やりがいを持って生きている人がすごくいらっしゃって。
自分もそうなりたいなと思って、お店をやろうってなりました。
鳥取も大好きだし、鳥取の人に惹かれたというか、そんな感じです。

↓小橋さんのきっかけ、空山のポニー牧場

アヤカ:なるほど。ではなぜ大山町なんですか?

小橋さん:それはまあ、ご縁というか。
大学3年生からおにぎり屋やってて、卒業後もおにぎり屋やっていきたいなっていうので、イベント出店とか、鳥取駅前でリアカーとか引いておにぎり売ってたんですけど、やっぱりなかなか売れなくて。
ちょっとどうしたもんかなっていうので、鳥取以外にも視野を広げるために1回外の世界を見てみようと思って。北は北海道から南は福岡くらいまで、半年間ご当地の美味しいものを詰めて全国でおにぎりを売り回りました。おにぎりパーティーでいろんな人よんで交流会とかしてましたね。

小橋さんのつくるおにぎり


で、旅が終わるときに、大山町の方に「大山って山が有名だけ、そこの登山道でおにぎり売らない?」ってお誘いいただいたんです。
旅の終了後はそんなに決まっていなかったので、巡り合わせじゃないですけど、ご縁で大山町に来て、大山町ってとっても良いところだなって思って、住み着いて、そこでお店をやることになりました。

アヤカ:なるほど、最初から大山町っっていうわけではなかったんですね。

小橋さん:ですね、巡り合わせです。

アヤカ : 多くの場所で出店しようと思うようになったきっかけなどはありますか?

小橋さん: 自分が同じことをずっと続けるというのが苦手で、お店でしか活動しないとなると、たぶん飽きちゃうと思うんですよね。お店というのはお客さんに来てもらうまで、やっぱり待ち仕事になるんですよね。でも、イベント出店などは自分から人がいる所に出向いて行くもので、2つとも逆です。でもどちらか一方だけしているより、両方しているほうがすごく楽しいのでやっています。それに、イベント出店をすることで、より多くの人と出会うことが出来るので、僕の中ではそれが一番楽しいというのがあります。両方することでお客さんが増えたりとかもありますしね。

Instagram(@omusubiya_hitomusubi)より、週末には多くのイベントに出店しておられます!


「おにぎり屋」ではなく「おむすび屋」

アヤカ:話は変わりますが、店名に気になる点があって。なんで「おにぎり屋」じゃなくて、「おむすび屋」なんですか?

小橋さん:確かにおむすびとおにぎりの違いが色々あるんですよね。
僕が信じているっていうか、思っているのが、「お結び」=「むすびの神様」っていう説があって、その神様にささげる食べ物がおむすびで、高尚の食べ物みたいな説があるんです。
おにぎりは握り飯とかのイメージで、おむすび屋の方が「結ぶ」みたいな愛情が詰まっているようなイメージがあって、おにぎり屋よりもおむすび屋の方がしっくり来るかなというので、おむすび屋にしました。

愛情のこもったおむすび🍙

おむすび屋「ひとむすび」

アヤカ:店名の「ひとむすび」の由来を教えてください!

小橋さん:自分が人と出会うのが好きなんで、おむすびを通して人と人が繋がれたらいいなというので、出会いを大切にしたいと思って名前をつけました。

アヤカ:ありがとうございます、いつもインタビューの際に店名の由来を聞くのですが、いつも意外な理由、面白い由来ばかりでアイデアがすごいなって思ってます、、、

小橋さん:ありがとうございます、でも結構思い付きますね。名前とかは直感というか。

お客さんと作るおむすび屋

アヤカ:たくさんのおむすびのメニューがあると思うのですが、誰が考えておられるのですか?

小橋さん:ほとんどはお客さんからです。おむすび屋ひとむすびはお客さんからアドバイスをもらったり、お客さんに育ててもらっているんです。初めてのイベント出店の時は、おむすびの三角形すら握れなかったので、お客さんに怒られて、握り方を教えてもらってスタートしました。お客さんも優しいので、こういうメニューがあったほうがいいんじゃない、っていうのを実際にやってみて、美味しいからそのままそれを定番化するっていうのが基本です。

アヤカ:へー、意外ですね!!

小橋さん:確かにこういうのは珍しいかもしれないですね。こういうおにぎりやってみたとか、食べたいとかを一回やってみて、美味しかったらそのまま採用みたいな。

アヤカ:お客さんからもらったメニューを含めておすすめのメニュー・具材はありますか?

小橋さん:お客さんから教えてもらったのでは、ネギ味噌が定番ですね。
あと焼き鯖のおむすびは、旅しているときに長崎のおむすび屋さんがやっていて、それを真似させてもらいました。それが人気ですかね。
あと、夏だったら鶏ラーむすびっていう、鶏肉とラー油のおむすびは最近よく売れてます!

アヤカ:ちなみに、お客さんからアイデアもらったときに、「え、それいれる!?」って思ったものってありますか?

小橋さん:最近梅クリームチーズおむすびっていうのを出してるんですけど、最初意見をもらった時、梅とクリームチーズがまさかマッチするとは思ってなかったんです。でも、出してみると意外に好評で、びっくりしました!

梅クリームチーズむすびと鶏ラーむすび


アヤカ:私たちのような高校生におすすめなものはありますか?

小橋さん:台湾おにぎりっていう、赤いお米の中にゆで卵と高菜と、照り焼きチキンと揚げパンっていう細々したやつが入っているのがあるんですけど、食感もざくざくしてて、食べ応えがあって、若いお客さんが好きそうな感じになってます。

アヤカ:これもお客さんの案ですか?

小橋さん:いいえ、これは自分が台湾に旅行していたときに美味しかったという思い出があるもので。それを再現して作りました。食べたお客さんがみんな美味しいって言ってくださるので、リピーターも多いですね。
台湾ブームが最近きていると思うので、おにぎりももしかしたら、、、!?と。

アヤカ : 台湾に行かれたとおっしゃいましたが、結構色々なところに出かけられるんですか?


小橋さん : 旅するのが好きなので、コロナ前までは年1回くらいのペースでアジア圏を主に行くことが多かったですね。

情報発信・SNSについて


アヤカ : インスタなどで投稿されているおにぎりあるあるについてをお聞かせください。

小橋さん : インスタでおにぎりの写真を載せるのは載せるんですが、「営業してます!」などの定型文が多かったので、もっとおにぎりのお店について伝えることはできないだろうかと考えて、お店の日常の風景や出来事を投稿し始めました。文章を書くのが苦手というのもありますし、最近人の目に留まりやすいものと言えばというのもあって、動画なども投稿してたりします。


アヤカ: 話が少し変わりますが、なぜ落語をされようと思ったんですか?


小橋さん : 一番の理由としては、お客さんを楽しませたいという思いが強かったというものですかね。おにぎりを握ってる途中などはどうしてもお客さんを待たせてしまうので、待っている間に少しでも楽しんでもらえる方法はないだろうかと考えていました。もともと和系のものが好みで、もし落語が出来れば見ているお客さんも楽しいし、喋っている自分も身になっていいかなと思い、そこから始まりました。

Instagramでも落語・あるある見れますよ〜!!


取材を終えて

県外から鳥取来られた小橋さんの体験談を聴いて、より鳥取の人たちの温かさや、挑戦することの楽しさ、大切さを感じられた気がします。

小橋さん、取材協力本当にありがとうございました!



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