歓迎されない人間

 賑やかな場所で疎外感を味わうくらいなら、誰もいない我が家で一人で呑んでいた方がはるかにましだったのかもしれない。
 最近、飲み屋さん巡りをするようになったが、今夜は、外に飲みに行ったことを悔やんでいる。
 自分はどこへ行っても歓迎されない人間であることに、もっと早く気づくべきだったのだ。
 もはや自分には、一人で生き、一人で死んでいくよりほかないのだ。
 そう思わずにはいられない、バレンタインデーの夜である。

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