あなたは、本当に”頂点”を目指してますか?

※この文章は、現状に満足していない、もっと成長を考えている若手の方向けに記述しました。現状に満足している方は読むに値しないと思いますのでスルーでお願いします。また、私の視点でしかないので、違った考えもあるかと思いますが内容に関してはご海容お願いいたします。

だいたいの20代若手経営者や有望とされている若手に仕事の話しを聞くと、「日本一になる!」「世界一になる!」「グローバルでビジネスをする!」という言葉がでてくる事が多いと思います。そういう”志”を持つ事は本当に良い事だと思うし、全面的に応援したいなと心から思います。

で、おせっかいな私としては老婆心ながらアドバイスをしたり、やり方をわかる範囲で教えたりするんです。で、ありがちな、というかほぼ大半どうなるかというと、「そうですよねー。でもウチは結構データドリブンでやってます。」「わかります。それはすでにやってます。」的な、、結局私としては話しをきいて、足りてないなと思う部分をアドバイスしてるんですが、当の本人たちはやってる”つもり”になって聞いてくれない事が多いです。ここは、いわゆる若気の至りというか、まぁ「自分もそうだったよなぁ」と思う部分も多いので多くは語らない部分でよいかなと思います。

ただ、こういう事を数年やってきて、気づいた事が明確にあります。

”どのレベルなのか?”

それは、本気で日本一を目指しているという前提で、当人たちがいま”どのレベルなのか?”をちゃんと正確に把握できているのか?という点です。

最近はSNSや多岐にわたるメディアの影響で、”手法”や”テクニック”が多く溢れてます。その情報は多くは断片的であり、表面的です。それを鵜呑みにしてしまい、また信奉していまい「やってるつもり」になっている事が多いなと感じる事が多いです。(もっというと、経験者の生の声よりもメディアで見る方が説得力あるよう捉えていると思います。。)

分かりやすく言うと、例えば高校のラグビー部で指導者がないなかで自分たちだけでハウツー本をいっぱい読んで、それ通りに練習して「日本一」のメソッドをやっている”つもり”になっている事に似ていると思います。当の本人達はわからないなかで頑張ってはいますし、手も抜いてはいません。でも公式戦では勝てないし、全国大会にも当然行けない。実戦では論理だけでは通用しないし、文章では伝わらない隠された哲学や意味があったりするものです。でも、同レベルの相手と練習試合すると勝ったりできる。この時点で”勝てた”経験をするので、できてる”つもり”になる。

口では”花園出場!”とか”全国優勝!”とか威勢の良い事は言ってるけど、本当の本心は今の自分たちに”満足”してしまっていると思うんです。(もう少し言うと、どっか楽したいとかいう甘えもあり、現状の環境を変えようと思っていないと思います。)このまま頑張れば日本一になれると思ってしまいがちなのですが、本当は難しいのが現実です。素質があっても、全国大会クラスの指導やサポート、メソッド、知識、マインド、その全てが本当は根本的に違うのです。まずはその現実を知る事から始めないといけません。

学生スポーツだと、練習試合や公式戦ですぐに「結果」がでるので自分たちが至らない事もわかるし、同じ土俵で同じルールで行うので強豪校の”凄さ”がわかります。当人たちがいま”どのレベルなのか?”をちゃんと正確に把握しやすい環境にはあると思うのです。

”背伸び”ができてしまうこと

でも、実社会のビジネスになるとどうもそれが”わかりづらい”。”わかりづらい”が故に、自分たちで”背伸び”ができてしまうんです。いや、むしろ”背伸び”しないと大人たちと闘えない環境でもあると思います。ただ、その”背伸び”が恒常化し周囲からその姿を褒められたり、持ち上げられたりすると”背伸び”の踵(かかと)を落とせなくなり、そのままさらに”背伸び”しないといけなくなります。気になるのはここからで、周囲が簡単に「すごい」という事をSNSで言えるので、それを鵜呑みにしてしまい本当は地方大会も勝てないレベルなのに全国大会優勝レベルと自分たちで思ってしまう事です。厳しい忠告ではなく、居心地のよい「すごい」を求めて環境に甘んじてしまいがちだと思います。(そりゃ、叱られるより褒められる方がいいに決まってるので気持ちはわかりますが。)

頂点を目指す”覚悟”

どんなジャンルでもいいので日本一やそれクラスでの経験がある人にはわかると思うのですが、頂点に立つというのは文字通り”簡単じゃない”です。頂点を目指す”覚悟”が違います。そして、誰よりもその事を思い続け、日々のたゆまぬ努力があり、貪欲に飽くなき自己成長に全を賭けても尚、頂点にたつのは難しい事なのです。頭では皆んなその事はわかってるはずです。でも、これがビジネスの場になると自分をみつめて比較するのも難しい。ここが、課題だなと感じております。

ラグビーの例を使いましたが、まずレベル。それは高校、大学、社会人、日本代表とレベルがあり、スキルや戦略、戦術においても大きな差があります。当然、そのレベルにおいての練習方法、メソッドその全てが違います。また、各レベルにおいても、地方大会下位→上位→全国下位→全国上位→日本代表レベルとレベル差があり、そこにも練習方法、メソッド、指導方法、特に大事なのがマインドの差が歴然とあります。また上位であればあるほど、そもそもの”覚悟”が違います。

「日本一」を心から目指しているとするならば、本来はまずは自分たちがどこに位置していて、何を学ばなければいけないのか?を知り、その習得を経て、次なるレベルにあがっていくという順番になると思います。そして、その経験の中で「自分たちはまだいける!」と感じながらも「足りていない」事を知り、わかりやすい目標(試合に勝つ)に向かって謙虚にたゆまぬ努力ができるのです。

スタートアップ企業の初期はまさにゼロからのスタートです。でも理想や夢は誰よりも強いと感じます。一方で、元々のスタート(入部)が強豪校だった場合、意識せずとも上位から始まるのですが、その場合、当たり前のように基礎を身につけ、高度なレベルを初めから経験できている集団にいるので、常に頂点を目指す事を使命に感じてやれている。また、サポートスタッフも一流ですし、タックルバックやスクラムマシンやベンチプレスなどなど、器具も充実しています。

本気で日本一になりたいかどうかの分岐点

これをビジネスに当てはめると、スタートアップ企業というのは少人数からスタートし、どんどんのし上がって強くなる地方予選下位スタートであり、大企業というのは全国大会常連の強豪校という事になると思います。スタートアップは最初、優秀な社員の獲得が重要な課題になります。ラグビーでいうと部員集め。最低でも15人いないと成立しないスポーツですから部員集めがめちゃ肝心です。でも、しんどいし、痛いし、つらい、オシャレでもないし、もっというと弱い。そんな状態で部活を成立させても、花園にいくのは至難の技です。もはや上手い下手とか関係なく頭数になります。そうなると、強豪校のようにはいかず、部員の質にばらつきがでる。でもなんとか体制つくって試合はできる状態にする。たまたま、新しい顧問の先生が指導方法しってたり、強豪校からの転校生がきて少し強くなる秘訣をおしえてもらって強くなっていくみたいな環境だと思います。そしてチームとして成長し、経験者とかも部員として入ってくるようになり、また少し強くなっていく。まずはこの繰り返しをしなければいけません。しかし、ある程度の強さになると頭打ちになってしまい、なかなか上位に食い込めない。ここで本気で日本一になりたいかどうかの分岐点になります。本当にそう思えるのであれば、これまでのやり方ではなく勝てる練習を積む必要がある。でも、これはチームが成長することを意味するので成長痛がある。環境や思考を変えないといけないのです。でも、ここまで自分たちでやってきた自負もある。そこを自身で自身を否定し、あらたなステージで戦う自身を受け入れることができれば、次のステージにいくチャンスは生まれると思うのです。”覚悟”次第です。

でも、チームがある程度で満足してたりするとだんだんとそのレベルでの「すごい」に慣れてしまい、本来の能力を発揮せず(できず)に、その環境に馴染んでしまいます。そうなると、やはり日本一は手にできません。一度、高いレベルの景色を知っている人から見ると、ここがわかります。

企業が大きくなると、当然社会的な責任も大きくなります。その責任を遂行しながらより大きくなります。その際、たしかに面倒な事(事務的な事や透明性)も多くなってきます。その時、自身がどのレベルになりたいか?これこそが最も重要です。規律や統制もその一つです。それをどのように捉えるか?でどこで戦うかが決まります。しっかりと責任を理解する事ができれば、その可能性を感じあらゆるサポートが生まれてきます。そのサポートをしっかりと受け、その力を利用してどんどん大きくなっていくというのが企業に限らず全てに通ずる事だなと切に思います。

結局何が言いたいかというと、いまの自分はどのレベルで戦っており、いま自分に必要なものは何か?をちゃんと把握しながら自己研鑽を常にすることが本当に大事なんだと思うのです。そして、それを知るには、背伸びをせず、踵をしっかり地面につけ、経験者や指導者の言葉に耳を傾け、自身を丸裸にして謙虚に貪欲に成長する精神性が本当に求められていると感じています。また満足してしまっている”村”に属さず、傷を舐め合わず、常に頂点に向かって大きくなろうとし、視座、視点をあげていくことで日本一が手に届くのだなと思っています。

あなたは、本当に”頂点”を目指してますか?

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