いい人生 その1
死が身近な年になり、
人生を振り返る。
65歳になれば、
人生の棚卸、
70歳からは、死の準備。だと、
私は思う。
20代、30代、
漠然とした未来を見ながら、
一日一日を精一杯生きていた。
私は吃音やら何やらあって、
普通の生き方はできないと
高校頃から感じていた。
大学は中退、
20代は職歴が20くらいある。
定職もなくて結婚、子どももできて。
31歳で再度、大学へ。
妻からの仕送りでしのいで卒業。
普通の経歴ではない。
40代からは、
ボランティア中心の生活。
様々なことをやった。
それでも何とか生活できたのは、
余程の好運に恵まれていたのか。
70も過ぎ、
体力低下と身体全体の不調で、
仕事もボランティアも
全てやめて、
娘の介護中心の生活になった。
生活が、単純明快、
気分や気持は
とても、楽になった。
体力が続くかぎり、
このままでいけるなら、
途中で倒れても、
私は満足。
いい人生だと、思うだろう。
今は時間があれば、
散歩と読書と自己流の禅。
満ち足りた日々だ。
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