延命はしない

家族を自宅で最期まで看取る、
普通の人はしない。
とても面倒だから。
入院して世話してもらうのが楽である。

我が家は、妻を自宅で最期までみると書いた。
あくまで予定。

ガン末期のせん妄が酷くて、
家族(私)で対応できなくなれば、入院するかもしれない。

我が家で、最期まで看取るのは3人目。
最初は母。
糖尿悪化で脳梗塞を何度も繰り返し、
最後の入院中に食事を受け付けなくなり、
点滴で栄養補給するが、点滴の管を抜くなどしていた。

自宅で10年以上も介護しての最後。
自宅で死にたいという希望をたびたび口にしていた。

たぶん、死期が近づき、自宅に帰りたいという願望が、
点滴の管を抜く抵抗になったのだと思う。
容態はかなり悪く、痴呆も進行、
言葉で周囲に語り掛けることはできなくなっていた。

結局、病院の意向に逆らい、退院した。
看護師が多数いる病院で点滴できない状態なので、
自宅では無理と言われた。
訪問看護では難しいと。

母は帰宅した後、逆らうことがなくなった。
たぶん、安心したのだろう。

食事がとれないので、延命なら栄養補給しなくてはいけないが、
自宅で栄養補給はしなかった。
やったのは水分(ミネラルも含む)だけの補給。
これで約1ケ月半生き延びた。

脂肪の多い体格なので、
自身の身体を食べ尽くし骨と皮だけになって死亡。

父の場合は、
最後の入院で、ベットから勝手に降りたり、
看護師の指示に従わず、
治療に非協力ということで
退院させられた。

父はわがままな育ちで、気ままに生きてきた人。
窮屈な入院生活は無理だった。

退院して2週間くらいで亡くなった。
呼吸が苦しくなり、食べられなく、
水分も摂ろうとしなかった。
肺ガンの末期。

妻の場合、
食べられなくなったとき、どうするか。
体重減少で体力低下。
頭も働かなくなるだろう。

延命はしないので、
炎が自然に消えるように、
静かな死に方になるのだろうか。
今のところ、分からない。

さて、私の場合はどうなるか。
たぶん、自宅で孤独死。
メールも電話も反応がないので、
子が駆けつけると死んでいた。

全ての準備を整えて待つ,という心境だろう。

この世を去るときは、静かに終わりたい。
葬儀もしない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?