天国で楽園
昨日も、救急救命センターに行き、
天使の様子を看護師から聞く。
出血の様子は、変化なしのようだ。
毎日CT検査している。
呼びかけたら、自分の名前を答えるという。
それなら、少し安心。
昨日渡した伝言メモを読み聞かせたという。
今日も両親揃って、面会に来たことを、
伝えて欲しいと、頼んだ。
何故か、退院できそうな予感がする。
脳に血がたまったままでも、
治療のしようがなければ、
退院して自宅で見守るしかないだろうと。
帰宅できれば、いろいろとできる。
再出血があれば、今度は終わりだろうが、
その前に、たくさんできる。
この世を楽しむことができる。
天使だけでなく、私も、全く同一の立場。
今朝も散歩しながら思った。
人は死を体験できない。
(換言すれば、人は死なない)
生もまた、マボロシのようなもの。
あるとも云える、ないとも云える。
短いイノチなのだ。
はかなく、あわれな生きもの。
一瞬であろうと、
楽しく充足していれば、完全で完璧。
月日は旅人、と譬えた人もいるが、
私は、時間、そのものがマボロシだと思う。
月日や時間は、あると感じるのが人の社会だが、
私の人生経験から云うと、
あまり確かなものではない。
むしろ、ないのではないかという方が、真実に近いと感じる。
(そんなことを言えば、気が狂っていると思われるかもしれないが)
だからこそ、
この世はまさに、天国で楽園なのだ。