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患者等搬送事業が認知されるには

※フェイスブックに書いた記事をそのまま転載します。

※時間のある時に読みやすく編集したいと思っています。

【患者等搬送事業が認知されない函館?】


まずは函館新聞の過去の記事から。
>救急出動件数、7年連続で過去最多更新(24日)
>函館市消防本部がまとめた2019年の救急出動件数は、前年比259件増の1万6433件で過去最多を更新した。前年を上回るのは7年連続で、高齢者の増加などが要因。救急隊の負担軽減に頭を悩ます中、搬送者の半数以上は軽傷であることから、同本部は救急車の正しい利用を呼び掛けている。
>2020年1月26日 3時00分

そして札幌市のホームページから。
>患者等搬送認定事業とは
>救急車を呼ぶほどの「緊急」ではないが、通院や入・退院、転院など、ストレッチャーや車椅子等で移動したいという場合に、市民の皆さんに安全・安心に利用していただくために、一定の基準に適合した民間の患者等搬送事業者を認定する事業です。
>患者等搬送用自動車には、必要な資器材を積載し、応急手当などの講習を修了した乗務員が乗車しております。

こうやって記事を並べると、「ナルホド、患者等搬送事業は消防署や病院と連携して、緊急ではない場合に利用されているんだな。」と思われるでしょうけど、函館市に限っていえば連携はとれていません。まぁ連携がとれていれば、こんなに救急出動件数が膨らむはずがないのですから「函館市が『7年間』なにも対策を取らなかった」事実の裏返しともいえますね。ちなみに患者等搬送事業は、函館市の『患者等搬送事業に対する指導および認定に関する要綱』にもとづいた制度なので、当然、函館市および函館市消防本部が責任をもって運用するべきものです。

函館市消防本部の統計で、「患者等搬送事業者を紹介した件数」という統計データがあればいいのですが。こんど調べてみます。
(7年間…これも工藤市政の弊害でしょうか?)

【患者等搬送事業がかかえる問題の本質はどこ?】

、、、といったような話を昨日聞いたのですが、個人的には患者等搬送事業の抱える問題は、それ以前のところでイロイロあるような気がします。ここからが本題!

①そもそも患者等搬送事業者の存在が「可視化」されていません。自分ですら全部で何社あるのか知りません。まずは早急に事業者リストを函館市消防本部が作成し、函館市のホームページ上で公開するなり、少なくとも救急当番病院とは情報共有すべきでしょう。

②事業者間の「連携」も重要でしょう。患者等搬送事業者『車いす専用』は当社含め2社あるようですが、もう1社は居宅介護事業所との兼業であり、事業実態すら知りません。そもそも患者等搬送事業は「連携」に関して言えば(介護タクシーでの過去の失敗例があり)慎重になるのでしょうけど、連携がとれない患者搬送など存在価値がありません(つまり現状維持で十分です)。

③患者等搬送事業は介護タクシーとは限りません。事業者が「多様」である制度ということを大前提として考えないといけません。要綱第10条によると「一般乗用旅客運送事業者(この福祉輸送限定事業者が介護タクシー)」、「一般貸切(コロナでニュースになった患者搬送バスなど)」、「特定旅客(病院送迎や施設の有償送迎など)」、「自家用有償」に認められています。事業の裾野を広げる努力を、消防署だけでなく既存の事業者もしない限り、そもそも広く一般に認知されません。

④患者であるお客様が求める「ニーズ」は、そもそも何でしょうか。おおよそ当社に緊急で入る依頼のほとんどが「スマホ(インターネット)で調べた」お客様です。なかには救急搬送を依頼してから「介護タクシーで来てください」と言われて電話される方もいます。消防署や病院が、具体的な介護タクシー(なかでも患者等搬送事業者)を紹介できないのは、先述の連携とも絡んでくる難しい問題ですが、当社まで依頼が「つながる以前」の時点で、お客様はいろんな問題にぶつかっています。
・救急搬送された病院で車いすのまま帰れるタクシーを聞いたところ、受付で「タウンページ」を渡され自分で調べた。
・深夜、自宅で他社さんに電話したけど電話に出てくれない。
・夜間割増しで、いくら取られるかわからない(深夜割増は認可運賃で決められているはずなんですけどね…)。

⑤最後に。移動について患者等搬送事業者としての「責任」が明確でなければならないと思っています。自分は、介護タクシーであり患者等搬送事業者である以上、24時間対応であることが求められるのかと思いますし、そのための運行管理「責任」があると考えています。患者等搬送事業にとって介護タクシー競合他社との差別化は、連携があってこそ実現されるものですが、一番の違いは移動に「責任」を持つ意識が違うということだと思います。この制度が市民にとって有意義に運用されることを今後も求めます。終わり

【長くなってしまった。noteに書き留めればよかった😅】

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