No.014 博多豚骨ラーメンズ 木崎ちあき 著

 七の倍数なので、今日は以前読んだ本の感想を書きたいと思います。
今回は第20回電撃大賞の大賞受賞作品、『博多豚骨ラーメンズ』についてです。この年の電撃大賞の作品は好きなものが多いので、他の作品についてもいずれ。

画像1

殺し屋の街・博多で生き残るのは誰だ!?
 福岡は一見平和な街だが、裏では犯罪が蔓延っている。今や殺し屋業の激戦区で、殺し屋専門の殺し屋までいるという都市伝説まであった。
 福岡市長のお抱え殺し屋、崖っぷちの新人社員、博多を愛する私立探偵、天才ハッカーの情報屋、美しすぎる復讐屋、闇組織に囚われた殺し屋。そんなアクの強い彼らが巻き込まれ、縺れ合い紡がれていく市長選。その背後に潜む政治的な対立と黒い陰謀が蠢く事件の真相とは────。
 そして悪行が過ぎた時、『殺し屋殺し』は現れる────。
(出典 メディアワークス文庫 あらすじ より)

〇野球チームなんです

私自身、以前ソフトボールをやっていたので野球もソフトボールも大好きなんですけど、この作品のまずどこがいいかと言いますと、それぞれの場面を一回表から始まって九回裏、というように区切られているんです!!!

この段階ですっごくテンションあがりません??

それはさておき、人口の3%が殺し屋、というパワーワードに釣られてこの本を手に取ったわけですが、この作品には、殺し屋だけでなく他の結構やばめな職業の人が数多く登場します。(殺し屋とかハッカーとか拷問師とか)

キャラクターたちの外見も性格も、個性的でみんな大好きなんですよね~。

ちなみに一番の推しは、女装が趣味の殺し屋、林憲明です!!

壮絶な過去の持ち主で性格もツンツンしてるんですけど、博多に来て、少しずつ穏やかになってきたのが嬉しいんですよ。(殺し屋が穏やかに、ってどういうこと!?という質問は受け付けません)
あと、得意のナイフでの戦闘はカッコいいです。

個性豊かなキャラクターがそれぞれのシーンで少しずつ情報を読者に与え、最後はひとつにつながる、という私好みの展開で、ストーリーも手に汗握る感じで、すごくハラハラしました。

こういうストーリー展開を創作初心者がやろうとすると、失敗するとよく言われていますが、着地も綺麗にまとめられていて、私もいつかこんな風に書きたいな、と思わされる小説でした!

そして、ネタバレになりますが、タイトルの『博多豚骨ラーメンズ』というのは、普段裏社会を生きている男たちの草野球チームの名前でして、お話の中にどこまでも野球があるのが、個人的にはとても嬉しかったです!

今回はここまでになります。
『博多豚骨ラーメンズ』はアニメ化もされているので、そちらも合わせてオススメですよ!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?