イカれたやつに出会う時は

NYに居ると、ちょいちょいフリーランスのイカれたやつに遭遇する。もう100m離れてたって、判る。あるき方はよろよろと、服は普通で汚い訳でもない。少し薄汚れている位である。そして小刻みに震え、何かを目で追っているか、見えない誰かと話しているからだ。

だがそういう奴がいきなりすっと目の前に現れると目のやり場に困る。

目は合わせてはいけない。これは鉄則だ。
電車で遭遇すると乗客はみな素知らぬふりをする。
緊張感が漂いながら、それぞれwifi無くてもウェブを見る。(地下鉄は駅でしかwifiが使えない。つまり動いているときはNowifiである)、ゲームに没頭したりするのもいる。私なんか彼といる時は、話に没頭している様を演じる。オーバーリアクション過ぎて却って不自然だから止めてくれとのクレームを3度位貰った事もある。
(その時は顔を覗き込まれて死ぬかと思うぐらい怖かった)

つまりだ、こんな事をいっちゃあ非人道的過ぎるのだが、ゾンビ映画の捕食者(感染者)と餌(非感染者)みたいな状況が成立する。

ゾンビ映画のセオリーとして、ゾンビは動くものを捕食する。その為、如何に動かないかがキーポイントである。

ショーンオブザデッドやウォーキング・デッドの様に、ゾンビになりきるなんてリスクは決して犯せない。
ここは現実である。

34thで電車に乗る直前、私は一人のソレに遭遇した。
やはり誰かと話しているのと、斜め上を見つめている。

友人は言う。
何も動作を起こさなければ何もしてこないから、
ひたすら無視して。と。
そんな雑記。

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