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【手記】貴族世界に生かされた僕

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父親から両親の事は「お父様」「お母様」兄弟にすら敬語や丁寧語で話す事を強いられた。それなりに裕福な家庭であった。 車係、料理人、庭師、世話係、教育係など住み込みで多くの「他人」…
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#投資

美しい晩餐会と不要な手術

これは去年、腹腔鏡手術を受けた前夜のお話。 2020年5月10日  友人オーナーのレストランへ手術前の"最後の晩餐"をいただきに来た。予約で埋まるような店にとって貴重な休日、そのディナータイムに店を貸し切りで普段と違う店内の装飾、レイアウトで迎えてくれた。  ドラマ「ハンニバル」のような美しい花や果実、燭台などがピンクとブラックの布を張った長いテーブルに飾られていた。広いフロアの中央、長テーブルの両端に対面するように2席、友人と自分の2人きりの奇妙な晩餐会となった。

働かず高卒で8億作るのに他人の話は不要

 noteが無い時代。「真実かは不明だが、有益かもしれない物」という意味で、怪しげな情報商材が当時のYahoo!オークションをはじめ、メールマガジン、他にも様々な形で売られ飛び交っていた。  「馬鹿馬鹿しい」と思いながらも、巧みなセールスの言葉、綺麗に"造られた"金持ちの画像、きっと騙されて買う人も100人に1人くらい居るのかもしれない、と様々な商材のレターを眺めて周り感心していた。今なら僕も似たようなものが作れるのかもしれない。  "パンフレットの悪魔"とでも云えば良い

「好奇心」という病と嘘、札束心中

 バンドをやっている。昔はギターボーカルだったが、今はボーカルになった。結成時から今まで、ずっと休む期間なく続けてきた。  何枚もアルバムを出し、MVを出し、TVやインターネットTVにも出させていただいた。若手の頃はライブハウスで手売りしたり、メンバーと一緒に撮影できる権利を売ったりした。  ワンマンで1000席以上、2階以上のホールでライブが行える迄になったのは比較的早かった、丁度そんな時代だったのだ。所謂、黄金時代、黄金世代。更に大きく有名なホールや海外でもライブが出

死に遂げた部屋(事故物件)

※事故物件・死に関する実話です(写真はイメージです)  あまりに自分の話ばかり書くのも退屈なので、僕の不動産投資の仲間との少し最近の、そして一番他人の話を書き留める。詳しい日や場所は書かないでおこう、事故物件(自殺)の話だ。  友人が持っているアパートの一室で、故人は見事に死にきった。誰にも見つからず、自然に還ろうとするまで、この悲劇は沈黙を貫いた。  近くには独特な匂いの発生する施設があった。特別悪臭でもなかったのだが、一軒家は殆どなく土地も安く、お陰で市営アパートや