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【手記】貴族世界に生かされた僕

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父親から両親の事は「お父様」「お母様」兄弟にすら敬語や丁寧語で話す事を強いられた。それなりに裕福な家庭であった。 車係、料理人、庭師、世話係、教育係など住み込みで多くの「他人」…
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2021年5月の記事一覧

憧れは遠すぎた(醜形恐怖とダイエット)

 人は何か憧れるもの、それに近付こうと努力することで、自分がより素敵に見えるだろうと信じている。  僕だって、そうだ。  馬鹿馬鹿しいと嘲笑われる事は慣れているが、僕は球体関節人形に憧れている。なれるものなら成りたいと思っている。  無駄のない細身で繊細な身体、透けるような白肌、澄んだガラスと魅力的な虹彩を持つグラスアイ、涼やかで儚げな歪まない表情。それらを美しいと思い、自分に欲しいと思ってしまった。  そんな風になった経緯を話そうと思う。  元々僕は小食で標準よ