あなたはどっち派? 本のワークと自問自答
#あきやさん講演会
今回もまた、ギリギリに滑りこむスタイルです。それでは早速。
\あなたはどっち派? なりたい二択テスト〜/
スタイル(形)はひとつ色柄は多種多様
その日の気分にさっとアクセスできる取り出しやすい広いクローゼット
広い家(衣装部屋がほしい)
景色の良い自然あふれるところ(家本体よりも庭が広い方が良い)
しっかり頑丈な中に細やかな職人技が光るバッグ(両方!)
時代に流されない
曲げない自分の芯を貫くために柔軟に生きたい
ファッション以外を真剣に考えたい
いつも自然体
好きに一直線に情熱的に
表紙とタイトルで選んだ なりたい・似合う・好き
中身を読まずに決める、というのがなかなかハードルが高くて、ついつい大体想像のつくものを選んでしまった感がある。
なりたい
『親のコートを大切に着るイギリス人』
バーネット洋子
選ぶのは割とすんなりだった気がする。
が、もしかしてこれは【ダウトのなりたい】なのではないかとグルグル考え出したらまとまらなくなってしまった。
本当に、これは能動の願望なのか。
私の美学なのか。
骨に刻みたい言葉なのか。
あきやさんのお話の中で、「借り物はしっくりこない」という趣旨の言葉が印象に残っていたのも重なった。
良いものを長く、とか、一生物とか。
これ絶対、よく聞くプラスチック片〜勝手に流れてくる食べられないやつ〜
イマジナリー世間体が勝手に、こうあるべきと思考に制限をかけているんじゃない? とモヤモヤしながらページをめくっていところ、ふと目についた一文。
「いまあるものを自分の創造力とセンスでまったく別なものに変身させ、自分の好みに合ったものにしていく」
そう、私は今あるものを愛おしみたいんだ。
そして、市販品をちょこっとアレンジして自分仕様にカスタマイズすることも大好き。その手を入れていく過程で、借り物じゃなく私のものになる、ということだろうか。
矛盾しているかもしれない。でも、今の気持ちに正直になるなら、やっぱり私のなりたいはここに落ち着く。
たぶん。きっと。おそらく、メイビー……
もっとはっきり、なりたいを宣言できるようになりたい。
「時を超えて愛され使われてきたものが持つ力」「ナチュラル・レメディ」
似合う
『くだもののおいしい作り置き 果実酒・果実酢・ジャム・シロップ』
ワタナベマキ
似合う本を選ぶのに一番悩んだ。
気取らない、素のまま、生まれ持った才能、得意なこと、無理なくできること。
講演会のお話を色々反芻しながら「これ好きそう」「これきっと読んでる」と言われそうな本、を選んだ気がする。
と、言われそうな本……なんてところに日和った自信のなさが滲んでいますね。
「今年もこの季節が来たな」
これに尽きる。
基本は旬の味は採りたてをそのまんま丸ごと味わいたい派。
なので美味しさをできるだけ長く楽しむための保存食作りという観点だと、あ、そこはプロにお任せでとなってしまう。でも、美味しく食べきるためにセットでついてくる一手間はむしろ喜んでドンと来〜いだなと、パラパラめくりながら思った。
旬の盛り攻撃でとっても美味しいんだけど、すこぉし食べ飽きてきたという時にちょこっとアレンジして味変! のような。
桐箱に静々と鎮座する贈答品や画一的な工場製品でない以上、言葉を選ばずに言えばどうしたって当たり外れがあるのが地場の農産物あるあるだと思っている。
最近だと、生でつまんだらちょっとお腹に刺激的すぎたブルーベリーや、熟しきるのを待てなかったスモモをシャムにして楽しんだ。
硬いままのスモモ4〜5個で試してみたら思いの外美味しい出来だったので、次は狙って食べごろまでもう少しな1kgを買い込んで抱えて帰ったり。長期保存は考えずに作ったので、美味しいうちに食べたくて翌日は朝からホットケーキを焼いてその日のお弁当にイソイソ持参したり。
……なんてのも、全然手間には感じなかった。
と思うとやっぱりこれは似合う本なんだろうな。
本に載っていたスライス干し柿が美味しそうだったので、秋が楽しみ。
「旬の時期ならではの贅沢」「季節を味わう」「恒例行事」
好き
『美しき世界手芸紀行』
毛糸玉特別編集
こ、これはベツレヘムパール! と、見つけた瞬間迷わず手に取った。
好き。間違いなく好き。
ちなみにベツレヘムパールという素敵な出会いをくださったのは、ゆとりさんのこちらの記事。
その説はありがとうございます!
墨に五彩ありというけれど、真珠貝(マザーオブパール)の光の当たり方で不思議に変化する七色を抱えた乳白色が大好きなんだと再確認。
は〜好き。空にかざしてゆらゆらキラキラしたい。
バレッタか櫛(簪)できゅっとお団子にまとめ上げたいなと思ったから、やっぱり髪を伸ばそう。
ベツレヘムパールの他は、刺繍や織りの布ものと編みものが大半だった。
布も、好きだ。
きっと機械やAIに任せたら別物になってしまう、びっしり愛を埋め尽くした手仕事の味わい深い布にただただため息が出る。費用対効果、コスパにタイパなんて言葉とは真逆に縁遠い世界。
観賞用として目で見て楽しむ観点ではどれもこれも圧巻なのだけど、どちらかと言えばその熟練の技術を愛でて鑑賞しているよう気がした。
身につけたいもの、部屋に飾りたいものという視点でより好きなのは、花の名前がわかるほど写実に近いものよりも、幾何学の図案になるまで昇華して抽象化された柄行。
ミッチリ布地全面を覆い尽くすよりも、余韻や余白を感じられるポイント使いのもの。
同系色の2・3色くらいまででまとめ上げたもの。色々カラフルなのも可愛いんだけど、可愛いんだけどね。
「熟練した職人」「誰も見ていないところから見守っている」「人間の本性は裏側に出る(から裏側と表側が写し鏡のように同じデザインにする)」
好きの殿堂入り
『薄紅天女』(勾玉三部作)
荻原規子
小学四年生の時に出会って以来、不動の一位をぶっちぎり独走しているわたしの根幹。
本のワークにあたり、これは別枠殿堂入りにすると早々に決めていた。
殿堂入りとは言え「表紙で選んでオッケー」とお話しもあったことだし、リンクを貼るために改めて表紙をしげしげ見比べました。
文庫版とかノベルズ版とか、なんなら知る人ぞ知る福武版なんてものまであるそれぞれは、版が違うと表紙画も装丁も全く別物です。
結果、私はやっぱり最初に出会った徳間のハードカバーが一番。
もちろん、薄紅といえばこれ! というまず第一の刷り込みもきっと多分にある。
あえて比較して言葉にするなら、想像の余地と余白を残したおおらかでのびやかな印象を受ける抽象画が良い。ワントーングラデの統一感とは一味違う、でも多色すぎない色の取り合わせも好き。
実際に手元にある実物は、読みこんだ長年の手擦れと日焼けの色抜けでかなり印象が変わっている。それはそれで味があって良い。
キーワードを探すためにパラパラめくろうとしたものの、うっかりしっかり一から読み耽ってしまいそうだったので、そこは一旦保留。