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模型の神様

模型を作っていると色々な壁に打ち当たりまして、その都度どうしたものかなと考えるわけです。技術的な事もあれば、デザインやアイデア的な事もあります。その時はもちろんの事、日常生活を送りつつも頭の片隅でいつもぼんやり考えてたりすると、時々ふっといい考えが湧いてきたりします。まるで模型の神様が金たらいの様にアイデアを頭に落としてくれる時が。お、これは良いのではと試してみて嵌る時もあればダメな時もあります。このふっと湧くアイデアが楽しくて嬉しくて模型を作っていたりするんでしょう。いいアイデアが湧くと待てよじゃあこれはこうしたらと、もうそれだけしか考えられなくなったりもします。ただその事だけ考えていてもいいアイデアは出てくるケースは少なくて、ぼんやりしてる時とか散歩している時、トイレに入っている時など全然違うも事をしている時に急に閃いたりするケースが多いように思います。北宋の偉人が文章を練るには三上(馬上、枕上、厠上)が良いと云ったようで、模型に限らず良いアイデアの発想はそういった何か他の事をしている時が多いみたいです。人間の発想方法として、普遍的なものなのかも知れません。


アイデアは何となく発酵に近いように感じます。頭の中で考えていることを捏ねくりまして空気を入れて、少し寝かせます。また次の日に何となく捏ねくりましてみる。そして少し寝かせる。発酵するようにアイデアは煮詰まっていってある時ふと食べられるような案が浮かび上がってくる。頭の中の漬物ですね。色んなものを頭の中に漬けて置くと、そのうちの中の一つが上手く発酵して美味しいアイデアになるわけですね。時間をかけないと良い案が浮かばない事が多い理由です。それと色々な事を混ぜ合わせるほど面白い事が浮かび上がるようにも思います。模型に関しても、同じカテゴリのものより全く違うものと混ぜ合わせる方がより新しい事が生まれてくるように感じています。模型以外の事も混ぜ合わせてみましょう。関係の無いものほど生まれるアイデアは面白くなるでしょう。このように知り得た知識や見識は自分が食べられる様に織り交ぜるて初めて自分の身になるように感じています。


ふっと良いアイデアが降りてきて、それが上手いこと纏まるとそのアイデアに感謝したい気持ちになったりします。考えているのは私自身なのですが、色々なアイデアがたまたまいい感じに結びついて素敵な発想になるのは、やはり運の良さのようなものを感じます。そう云う時は模型の神様に感謝しましょう。模型の神様は模型の事を考えている人間には微笑んでくれるものです。

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