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道を外す

最近、飛行機のプラモデルを作っています。F-2と云う戦闘機です。このハセガワのF-2、作るのは2度目で数年前にも1度作っています。大きなサイズのプラモデルです。私が普段よく作る(塗る)のはアニメのロボだったりキャラだったりします。なので飛行機のプラモデルはほぼ作ったことがないと云えます。ただ子供の頃より模型誌を読んでいたので、飛行機プラモの作り方(流れ)は知っています。キャラクターモデルと違い塗りながら作っていく感覚ですね。しかし耳年増とはまさにこの事で、知ってる事と出来る事は全く違います。知っている通りに進めようとしますが兎に角問題続発。なかなか先に進みません。

まず手順がおぼつかない。コクピットを塗ってから封をするように組み立てていくんですが何処まで塗ればいいのか分からないですしそもそもコクピットの色がよく分からない。封をしたら合わせ目を消したりするのですがこれも針のように細いモールドとかどうすればいいのか分からない。本体色を塗ったはいいけど墨を入れるべきかフィルターをかけるべきか。はたまたデカールを貼るべきか。コートはどうすれば……などなど。慣れない作業ばかりなのです。ロボットなら手順が見えている(工程が想像できる)ので後は作業班が頑張ればいいのですが、工程が見えない(想像出来ない)作業は全員で手探りで作る感じがとても強い。微かな光を頼りに霧の中をみんなで歩いている感じです。ミスをしてもリカバーの方法が分からない。しかしながら、少しづつ完成に近づくにつれて出来上がる様は、スリリングでとても楽しいんですねこれが。

同じプラモデルといってもこうも違うのかとしきりに感じることばかりです。勿論、基本的な技術は同じなのでプラモデルを作る術みたいなものは同じなのですが何故か新鮮な気持ちです。これは、人の頭の中には道みたいなものがあって、知っている通りは何度も歩いてトライアンドエラーを繰り返しているので、道はよく舗装され非常に早く着きます。目的地も明確ですしルートも明確なので到達予想時間がかなり正確に予見できます。余計な作業はカットされているので見通しも良く、目的地が見えています。しかしながらひとつ道が外れるとそこは舗装が一切されていないフィールド。木々が生え霧が覆う森の中。一歩誤れば崖かもしれない。然しながら、私たちは歩き方は知っています。足元を見て、よく考えながら歩けば必ず目的地には着けるものです。時間と労力はかかりますが。

道が増えれば目的地から先にも行けます。時には、今の道とは違うところも行ってみてはいかがでしょう。


なかなか完成しないです

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