「本を読む人だけが手にするもの」を読んで

藤原和博さんの著書を初めて読みました。私はコロナ禍で暇な大学生ということもあり、書店でブラブラするのが趣味なのですが、その時に見つけた本です。

本書では、現代の成熟社会で、読書をすることで自分なりの幸せ・生き方を見つけていくことが重要であるということが書かれています。

本を読んでいるときの脳の働きは、映画やテレビを見ているときの脳の働きとは違うそうです。

読書では、活字を目で追って頭の中で想像します。したがって想像力が養われます。一方で、映像を観ているときは、その映像を頭の中で処理することに一杯一杯で、想像力はあまり働いていないそうです。

このことだけでも、読書は他の娯楽とは異なるのだなと分かります。

著者の藤原さんは、30代になってから読書に目覚めたそうで、それまでは読書をほとんどしてこなかったそうです。

だからこそ読者にも、本を読むのは何歳からでも遅くないんだなと思わせてくれます。

ではなぜ藤原さんは読書をし始めたのか。彼の言葉の中で印象的なのは、「何かを成し遂げている人のほとんどが読書家である」という点です。

つまり、成功したいひとや自分の人生を豊かにしたい人にとって、読書は十分条件ではないけど、必要条件であるといえるのではないでしょうか。

また、読書によって得られるものがたくさん書かれていますが、とくに印象深かったのは、「鳥瞰図を手に入れることができる」という部分です。

それまでは単線的にしか見てなかったが、読書することによって、違う視点から物事を捉えることができるようになるということです。そのようにして、物事を俯瞰できるようになります。

自分の視野を広げるためにも、仕事一筋になるのではなく、趣味のサークルやボランティアなど自分の活動範囲を広げることによって、必然とコミュニケーション能力が必要になるし、また様々な人と交流するためにも読書も欠かせなくなる。だから、仕事以外に自分の軸を作っていくことが大切。

これは素敵な考えだなと思いました。

私も来月から社会人ですが、やはり仕事一筋の人生は寂しいのではと思います。自分のプライベートの時間を充実させることで、仕事でちょっと嫌なことがあっても、そればかりにとらわれず、バランス良く生きることができるのではないでしょうか。

もちろん読書だけしていれば良いというわけでないと藤原さんも指摘していますが、読書は自分の人生を豊かにしてくれる、1つの有効な手段であると思います。





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