【DMCUC視点】デュエキングMAX2022を経ての変化まとめ



デュエキング2022を経てCUCフォーマットに起きた変化の備忘録。全体的な変化と言えばこの2点だろうか?

超次元ゾーンの充実
《魔導の剣聖》と《魔導器プロテクト》により5コストホール呪文の価値が大幅に上昇。色を問わず用意できる4打点化と+12000パンプにより、打点に乏しいデッキが外部ゾーンにフィニッシャーを置いておけるようになった。

「ムル守+利取」パッケージへの信頼の低下
《魔導の剣聖》という超次元ゾーンに置いておける(アクセスする札を4枚以上搭載できる)対策カードの存在により無限防御の信頼が低下。元から穴のあるコンボではあったが向かい風である。

・強化されたデッキ及び新基盤デッキ
デュエキングの影響が大きいデッキ4つについて記す。こちらのレシピはあくまでサンプルであることを念頭に置いてほしい。


【シータサイキック】


元々《大親分》などサイキックを絡めたランプ系デッキはパワーがあったが、《剣聖》と《プロテクト》の登場、並びに《リュウセイ・ホール》のコモン収録によりさらにパワーの上がったデッキ。

かねてから《バリバリ・パックンガー》や《ダンジューロウ》といった大型サイキックがフィニッシャーとして使われていたが、それに加えて5コストホール呪文から《剣聖》《プロテクト》組を出し、次のターンに出した生物を4打点に変換する動きも加わった。
《リュウセイ・ホール》は3色での色基盤として超優秀なのはもちろん、サイキック展開+ドロー、除去、ブーストを状況に応じてチョイスできる器用さが素晴らしい。除去+《勝利のプリンプリン》で複数面を止めたり、ハンデス相手にドロー+《ジオ・ザ・マン》でリソース回復したりと柔軟な運用が可能。


【対策】
サイキックの弱点である《とこしえ》《オニカマス》《テスタ》などの踏み倒しメタはどうしようもない。サイキックを主軸に据えて使う場合は処理手段が必須となる(1体くらいなら《大親分》で踏み潰しながら展開できることもザラだし、《セツダン》で《オニカマス》は貫通できるのだが)
ハンデスやコントロール相手には前述した面々で対応できるが、1ターン目からクリーチャーを展開してくるような速攻相手にはトリガー次第であっさり沈むことも……《バースト・ワンショット》などはメタクリ処理とトリガーでの小粒処理を兼ねてくれるので相性◎


【ウェーブストライカー】


怒涛のツインパクト化を果たした既存ウェーブストライカーと、十王ギミックを持つ新規ウェーブストライカーたちにより成立したデッキ。(以下WSと表記)
(あくまで筆者の趣味だが)色配分がカツカツになる青抜き4cよりは赤黒緑の3色に抑えた方が好み。CUC以下の光WSには採用の旨味があまりなく、色拘束も厳しくなる。

CUCではWS強化の目玉である《漂流大陸》こそ使えないものの、《スピニング・スピン》による展開力や下面についたトリガーによる受け性能など、デュエキング産のカードパワーを存分に味わえるデッキとなっている。

基本的には横展開をしながら《ゲキオコ・マロン》や《サピエント・アーク》などで盤面を取りつつ、《スピニング・スピン》でビートを仕掛けたり3ハンデスの《ジャギラ》を叩き込み後続を断ちながら物量で圧殺する。
CUCの全体火力はせいぜいが《バースト・ワンショット》による3000ラインであり、それを超えているorWS達成時にパンプアップされるクリーチャーが多いこのデッキはそれらの全体除去で動きを崩されにくいのも利点。

ツインパクトの下面で墓地へ落としたWSを《深淵の食卓》で蘇生したり、メタクリ処理性能の高さからサイキックと5コストホールを活用し《シャチホコ・カイザー》で横並べ補助や《キル》(容易に覚醒条件を満たす)+《ジョン》(同じく容易に覚醒する)や《剣聖》+《プロテクト》で打点を用意したりもできる。非サバイバー、非生物を増やすと動きが鈍るのはご愛嬌。

【対策】
・除去を重ねて並べさせないこと
並び出す前に初動の小粒を処理していくのは勿論だが、とにかく《スピニング・スピン》を何が何でも潰すこと。マジボンバーでの展開の要(手札を枯らしても山札の上から後続を呼び込んでくる)であるこのカードを止めなければ多少除去をしてもすぐに持ち直される。WSが3体並ぶことでパワー6000になるため低コスト火力では対処が難しい。
横並びさえしなければWSの性質上単品ではバニラ同然のカードが多い上に、色の都合上手札を増やすことが難しいため処理を徹底しつつ自分の動きを通していくのが理想。《バトライ.鬼》や《サーフ.鬼》などで多面処理をしていこう。

《温泉 湯あたり地獄》はコスト指定の全体除去であるため、ウェーブストライカーの数を一気に減らせる(肝心の《スピニング・スピン》は4コストのため破壊できない。は?)

《ベア子.star》は勿論、パワー6000を打ち取れるブロッカーがいると《スピニング・スピン》も《サピエント・アーク》も迂闊に殴れず本領を発揮できないので白緑系のスター進化などは有利に戦えるだろうか(《グローリー・マッスル》でパワーを上げた《サピエント・アーク》に殴り倒される…なんてこともあるので油断はできないのだが)


【Another】


《ジゲンガエシ》《ジュウベイ》など、クロスギアにアクセスできるカードの増加により《Another》の取り回しがよくなったデッキ。
どんな小粒でも赤1マナでパワー20000オーバーの4点以上になるため、攻め手が息切れしなくなる。パワー4000以上のクリーチャーにクロスすれば5点分になるのは可能な限り意識していきたい。
現実的なラインで《Another》本体を処理できるようなカードは中々採用されにくいため、クリーチャー除去を連打されても脅威を継続的に押し付けていくことができるのが利点。


【弱点】
・先置きが出来ず手札に抱える必要のある2枚コンボを決めるデッキのためハンデスが重い。《メイプル-1》などで《Another》を抜かれようものなら心臓が止まりかける。
「Anotherを出すカード」と「Another」の2枚を4〜5マナ域まで手札に抱えておく必要があるため、それまでに手札をガンガン削ってくるようなハンデス主軸のデッキ相手は辛い。《フォーチュン・ドンキッキー》や《サイバー・ブレイン》などドロー呪文でなんとかしよう。

5〜6ターン目にようやく殴り始めるデッキのため、ビートダウンに早いうちに殴られるのも苦手。1枚のAnotherで強化できるのは1体のみなので複数面の処理を強要されると辛い。


【ガンガンマンモス】


悪ふざけ極まるネーミングのデッキで一度は聞いたことはあるだろうこのカードだが、今回ツインパクト化したことにより8投することが可能になった。
「同じ能力を持つカードが8枚あればそれはコンセプトになる」という言葉がMTGにあるが、それはデュエマにも通ずる部分がある。メインパーツを8投できるようになり、コンボの再現性が大きく上昇した。
「《マンモス》の攻撃時に《キャロル》を捨てて《マンモス》をアンタップし、自身の効果で手札へ戻る《キャロル》を捨て続けて無限攻撃」やることはたったそれだけである。
いかにカードパワーの上限が低いCUCと言えども除去耐性も何もないパワー5000の攻撃が6回通るほど甘くはないため、ブロッカーをすり抜けるための《ルアグリ》《鮫andシー》、除去やGSの囮になる《タギャースツ》などでサポートされる。

【弱点】
高パワーのブロッカーがいるだけでキツい、単品では除去やGS1枚で全てがご破産になる、アンタップは「攻撃の後に」ではないためスパーク系で止まる、SA付与を重ねないと殴るまでに処理されて悲しみを背負う、《ベア子.star》がゲロ吐くほど重い、etc……

だが『無限攻撃』という響きは人を惹きつけるものがある。文字通り無限に殴り続けることができるため、他では味わえない魅力のあるデッキなのは間違いない。

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