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魔法なんてないよ

久々に晴れた。

児玉雨子の『誰にも奪われたくない/凸撃』を読んだ。描写がどこもかしこも超リアルでビビる。エリア総合職という言葉を小説で見たのは初めて。アイドルも音楽もインターネットも魔法として描かない、むしろその地獄さを冷静に見つめた上で物語を作っている誠実さがわたしは好きだ。

わたしも誠実でありたいと思う。
雨上がり決死隊が解散した。フジモンが号泣するのを見て、俺も同じ気持ちで1年半たくさん泣いた、とホトちゃんが言っていたのが辛かった。
あんな大人になっても辛くて泣いてしまう日が来るんだ。子供の時に手紙〜拝啓15の君へ〜を聞いて、「大人の僕も傷ついて眠れない夜があるけど 苦くて甘い今を生きている」という歌詞を見て大人になっても眠れない夜なんかあるのかよ…と絶望した記憶があるけど、それに近い気持ちだ。
確かに相方というのは自分の1番近くで背中を預けてきた存在で、片方がいなければ成立しないコンビという関係を長年続けてきた相手が、自分と一緒に頑張ってきた舞台を捨てて格好悪いやり方で目立とうとしているのを見たらすごく悲しいだろうな。

どうすれば誠実でいられるのだろう。
私は今まで誠実に生きてきただろうか。自信がない。
でも私を私たらしめてくれる周りの人にそんな悲しい思いを絶対してほしくないから、誠実さから逃げないで生きたい。

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