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SONGS(短歌編)❅’23秋~’24初夏

半年と少しの間に150首くらいの三十一文字を詠んでいました。(短歌好きとしては決して多くはない)

その中から、自選20首です。
noteに既出、クレソンを含めての投稿分、全くの初お披露目も少し。
また、昔々の作品もリメイクしていくつか紛れ込ませています。

今回のBGMです。少しvolume を下げて聴くのがおすすめ。

諸般の事情で二行で表現しています。
では
  
  

夕焼けの粒子のような素直さで
きみを拉致していいですか「秋」
  

返すのを忘れたふりしてこの本を
つぎ逢うための理由にしたり
  

四打数無安打失策1の日は
花とケーキを買って帰ろう
  

ちょうどいい距離なんですねわたしたち
隣より遠く月より近い
  

病室の窓を小さく開けている
外の季節を吸い込みたくて
  

時々は大阪弁がこぼれでて
等身大のきみを見つける
 

ふと落ちた「つぎは男に生まれたい」
そのつぶやきに吾はとまどう
  

擦り抜けて擦り抜けて波長は同期する
ギガの速度で起こる奇跡よ
  

舞い落ちる雪のひとひら眺めてる
ホットミルクを飲むきみがいて
  

幾重もの色をまとって夕暮れは
想い出深き青となりけり
  

元カノの全てのメール消し終えて
少しは軽くなりしスマホは
  

普遍的健やかなるものこの世には
ひとつだけあるそれは時間だ
 

悪戯いたずらで弾かれるばかりの駅ピアノ
運び去られる前夜の宴
 

動かない動きたくない動けない
炬燵こたつに魔法かけられている
 

またひとつ災禍という名のページ増え
生きるということ老いるということ
 

励ましを遣るべきひとは眠りをり
ICUに命の点滅
 

さまざまな命を育み来る季節
空も生まれたばかりのようだ
 

ふくよかにピンクの風のプロローグ
河津桜は春を開けゆく
 

引つ越しでやむなく彼らを放したる
春の小川はメダカに広し
 
 
 さつきまでハートがうづきの春でした
はやみなつきを仰ぐ夏なり


 

Sen-sing らしくダジャレで締めくくりました。
ま、いいか。
 

***** ******
 

記事をまとめている途中で、おはよねさんの

を知りました。
もしよろしければ、短歌部門で最後の拙歌(さつきまで・・・)を使っていただければ嬉しいです。

ではではみなさま、良き夏をお過ごしくださいませ。

  

#三十一文字
#おきらくそうさくかい

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