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19XXプレイ日記(6):Steam版『カプコンアーケードスタジアム』発売と騒動について

この記事を含めて、19XXプレイ日記をまとめています。

現在、Nintendo Switchで発売中のソフト『カプコンアーケードスタジアム』に収録のゲーム『19XX - The War Against Destiny -』について。

Switch版の発売は2021年2月18日。それから約3ヶ月経った5月25日、PC(Steam)、PS4、Xbox Oneでも発売されました。
そこで私は早速、Steamで購入しました。

PC版との違いと利点

購入してまず試したのは、Switch版との違い。特に音楽とゲーム進行に違いがないか検証してみました。

このムービーはSwitch版ですが、Mission 3で巨大な滝壺からオスプレイが出現する、その瞬間にマーカーミサイルを砲台にロックする。
私はこのタイミングを「音楽」で計っていると、以前の記事に書いていました。

同じ場面をPC版でプレイするとどうなるか、同じくムービーに収録してみました。

音楽とのタイミングを比べてみましたが、どちらも全く同じであることが分かります。

またSwitch版と比べてPC版は、解像度が高い、コントローラーをメーカー問わずに選べる、スクショや動画の収録・配信が容易、特に動画はSwicthだと標準で30fpsですがPCなら60fps収録が可能など、メリットが数多くあります。だからSwitch版を所有していてもSteamで新たに買い直すのは有効と言えます。

購入できない?

ただ、今回の発売で、少々問題と言えることがありました。
まずSteamのストアページを見ると、現時点で購入できるDLCは、

⇒Capcom Arcade Stadium Pack 1:すべてはここからはじまった!
⇒Capcom Arcade Stadium Pack 2:アーケード絶頂期!
⇒Capcom Arcade Stadium Pack 3:アーケードはさらなるステージへ!

⇒Capcom Arcade Stadium Packs 1, 2, 3セット
⇒Capcom Arcade Stadium Packs 1, 2, 3セット- ミニアルバム バンドル (Early-Purchase)

など、セット販売やサントラ同梱、特典付きなどバンドル販売が主となっています。
では、Switchで1本200円だった単体発売はというと、現時点で『魔界村』のみ

他のゲーム、例えば『19XX - The War Against Destiny -』のストアページを見ても、

ここに単体で「購入する」ボタンは表示されず、バンドル購入のみです。

これはSteamに限らず、Xbox Oneの19XXストアページを見ても、バンドルを選ぶのみで単体発売されていません。

PS4にいたっては『魔界村』以外で単体のストアページが見つからないなど、Steam・PS4・Xbox One全て同じ販売方法です
恐らく最初はバンドルのみで、後に単体発売する予定と思われます。

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おかげで、発売当初からSteamのユーザーレビューでは多くの人が不満を書き連ね、集計による評価は「ほぼ不評」となるなど、SNSで言う「炎上」の状態となっています。

ただ、Steamレビューで「おすすめしません」を指定している中には、単体発売の他に「メニュー操作が酷い」などUIに関する不満、また「コントローラー操作できなくて設定も分からない」「ハングアップする」などPC版特有の問題に直面して解決方法が分からないのを「ゲームが悪い」と評価する方も多いようです。

なぜ?から見える、夢と現実

この『カプコンアーケードスタジアム』については、発売当初にネットのニュースサイト『ねとらぼ』のスタッフインタビューで語られています。

これを引用すると、

もともと弊社の辻本(※代表取締役会長CEOの辻本憲三氏)から、「カプコンの過去のタイトルを、ちゃんとユーザーに遊んでもらえるようにしたい」というお話があったんです。話自体はかなり前からあったんですが、実際に開発がスタートしたのが2019年くらい。だから基本的なプロジェクトの思想としては、タイトル選定というか、シンプルに「全部やる」です。カプコンから出したアーケードゲームって数百本あるんですが……(笑)。

と、メーカー側として「全部出したい」という想いがあったことは分かります。

でも、今回収録された32タイトルには人気作やマイナーなものも含まれる、それにSwitch版に遅れての発売なら、すでに購入している人も含めて「自分の好きなものだけSteamで買う」と考えるのも自然なことです。
それが1本200円で自由に購入できれば、タイトルごとの売り上げに偏りが出て、全体として売り上げが少なくなることは容易に想像できます

あくまでユーザーの予測に過ぎませんが、ここで一定の売り上げを出さないと次のタイトルに続かない。「全部出したい」という想いがあるからこそ、セットのみしか売らないのは「そうせざるを得なかった」と考えるのが妥当ではないかということです。

まあ正直な話、そのような会社の事情なんてユーザーは知ったことではないのですが、今回は「単体発売しないことを多くの人は知らなかった」こともあるわけで、それを発売前から何らかの形でアナウンスされていれば、炎上はある程度防げたのではないかとも思います。
かくいう私も、最初は『19XX - The War Against Destiny -』だけ購入するつもりでしたが、買えなくて驚いたわけで。

このように、本体は無料でゲームをDLC販売する方式は、手軽に購入できる素晴らしいシステムだと思っています。しかしその反面として利益を出しにくいという問題もある。
過去のゲームを全て出すという「夢を手軽な形で実現する」には、大きな「現実」がある、そんな側面が見えたような気がします。

追記:Steamレビュー

この記事を編集して、Steamレビューに掲載しました。


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