見出し画像

ゲームで見たことがある「あんた誰?」を追求する

話のきっかけは、Twitterで私が書いた、何気ない一言だった。

ゲームのパッケージやポスターなどで人物が描かれているが、実際にゲームに登場することがなく、結局「あんた誰?」と思うことがある。ツイートで取り上げた『スターフォース』も、オリジナルのアーケード版では見たことがない人物が描かれている。

また、ツイートで使用した画像について、駿河屋のサイトから引用させてもらった。

このツイートは現時点で200RTを越え、それをきっかけに様々な情報をいただいて、私も色々なものを知ることができた。同様のことを思っていた方は多かった。
ここで、Twitterで情報をいただいた方々には、改めてお礼申し上げます。

そこで、今回得た情報を集めて、

ゲームの中の「あんた誰?」

について、まとめてみた。

STGにおける「誰?」の法則

ゲームソフトのパッケージに見る「あんた誰?」の人物と言えば、先ほどの『スターフォース』の流れを組む、ハドソンの「キャラバンSTG」第2弾として発売された『スターソルジャー』(画像引用元:駿河屋)。

スターソルジャー

移植では、メガドライブ版『鮫!鮫!鮫!』(画像は私が所有のものを撮影)。
アーケード版のポスターでは、この人物が描かれていなかった。

画像9

そして、ファミコン版『スカイデストロイヤー』(画像引用元:駿河屋)。こちらは移植というより、アーケード版とファミコン版の発売は同年だったが。

スカイデストロイヤー

いずれもゲームに登場しない人物が描かれているが、どう見ても「プレイヤー機のパイロット」と容易に想像がつく。
ということで、

STGで描かれている「あんた誰?」は、プレイヤー機のパイロット

が、ある種の法則のようでもある。

考えてみれば当たり前である。宇宙船でも飛行機でも操縦するのは人間、ストーリーの中でそのパイロットを設定するのは当然のこと。
過去のSTGで『ダライアス』シリーズや『レイフォース』を始めとするレイシリーズなど、パイロットの設定が公開されているものも多いが、公開されていないタイトルで、このようにパッケージに突然描かれると「誰?」となってしまうのだろう。

「誰?」についての情報

そんな「誰?」という疑問について、いくつかの情報をいただいた。それを紹介させていただくと、

ソンナユーミさんのコメント

85年当時のコロコロコミックと言えば、マンガ『ファミコンロッキー』の連載や、ファミコンの情報が多く掲載されるなど、ファミコンブームに一役買っていた。
ファミコン版『スターフォース』は1985年5月発売のゲームだが、その翌年に発売された、ハドソンのキャラバンSTG第2弾『スターソルジャー』(1986年6月発売)も同様の傾向が見られることから「コロコロコミック編集者からのアドバイス」というのは、なるほどと思える情報だった。

また他メーカーでも、アーケード移植タイトル『エグゼドエグゼス』(1985年12月発売)にも人物が描かれているが、明らかに子供であったり、ゲームの印象がアーケードと全く異なるため、アーケード版を知っている人にとって、「見るからにプレイヤー機のパイロットだが…、あんた誰?」ではあった(ゲーム内容についてはあえて触れない)。

エグゼド

(画像引用元:駿河屋

ただし、ファミコン版『スターフォース』以降のファミコンSTGでも、『1942』(1985年12月発売)、『アーガス』(1986年4月発売)、ハドソンのキャラバンSTGでも『ヘクター'87』(1987年7月発売)など、いずれも人物が描かれていない。

画像6

アーガス

ヘクター

(画像引用元:駿河屋。各画像に引用元をリンク済)

恐らく『スターフォース』の時は、ファミコン版の開発元であるハドソンが主催した「第1回ハドソン全国キャラバン」という全国規模のイベントがあった、しかも初回だったため、子供達へのアピールの意味が強かったようにも思える。

また余談ではあるが、『ヘクター'87』の海外版『Starship Hector』のパッケージには『スターソルジャー』の人物がそのまま描かれている
海外でも「人物を入れよう」という傾向があったのかもしれない。

そして、ファミコン版『スターフォース』については、更に貴重な情報をいただいた。

HMDさんのコメント

何と、パッケージイラストだけではなく、マンガが制作されていた。しかも、かなり踏み込んだストーリーが描かれていたようで驚かされる。

(2019/12/30追加)
そして、パッケージのイラストについても更なる情報を得る。

タカキエイジさんのコメント

アーケードゲームとしてサクセスより1991年に発売された『コットン』で、デザインを担当された田村氏が、ファミコン版『スターフォース』のキャラクターを描かれた、ということで調べてみた。
それについて、公式と言えるサイトが見当たらないため、Wikipediaの情報となるが、

田村英樹 - Wikipedia

80年代を代表するアニメーターの田村英樹氏だった。調べた時点で、私も今更ながら『コットン』発売当初に聞いた「アニメーターの方がデザインを担当した」という話を思い出した。
その略歴を見ると、確かに「『スターソルジャー』のキャラクターデザイン」との記載があるが、出典の記載が無く、確実と言える情報も見当たらない。本当なら、ファミコン版『スターフォース』のキャラクターを描いたのも田村氏という可能性は高い。

私の疑問:『ギャラクシーフォースⅡ』のメタリックお姉さん

といっても、「誰?」と思える人物は全てプレイヤー機のパイロットというわけではない。
この中で、私が取り上げたいキャラクターが『ギャラクシーフォースⅡ』の人物。

(画像引用元:セガ Wii バーチャルコンソール

これはアーケード版のポスターでも描かれていたが、

宇宙船にまたがるメタリックなお姉さんは誰?

と、発売当初から疑問だった。
ちなみに、この記事のトップ画像は、私が所有のFM TOWNS版を撮影したもの。個人的に、TOWNS版独自のBGMには思い入れがあるが、その話はまた別の機会に。
また、PS2のSEGA AGESシリーズ『ギャラクシーフォースII』や、Nintendo 3DSのダウンロードソフト『3D ギャラクシーフォースⅡ』では、彼女のパワーアップした姿を見ることができる。

そんな彼女は、3DS用ダウンロードソフト『3D パワードリフト』で、なんとゲームに登場する。

サイトに書かれている『ギャラクシーレディ』が公式名と思われるが、その紹介文を引用すると、

ギャラレディー

イメージイラストに登場する謎の美女。UFOのような乗り物に搭乗しているが、あの乗り物が何なのかは不明。事態を重く見た開発スタッフが後に「TRY-Zパイロットのガールフレンド」という説を提唱している。今回はUFOではなくバギーに搭乗し、ゲーム内で初めての活躍を見せる。

結局、正体は分からない。

ちなみに、3DS版『3D パワードリフト』『3D ギャラクシーフォースⅡ』共に、パッケージソフト『セガ3D復刻アーカイブス2』に収録されているので、3DSユーザーは是非とも彼女の姿をこの目で見ていただきたい。

などと、ソフト紹介までしながら結局謎のままだが、Twitterで「似たデザインがある」という情報を得る。海外の方のツイートなので引用は控えるが、海外Amazonの販売ページより、

画像9

Starfawn (Fiction Illustrated)
Amazon海外サイトより)

1976年に発売されたSF小説のイラストだが、シチュエーションがあまりにもよく似ている。と言っても、公式やスタッフのコメントで「これをモチーフにしました」という情報は一切無いので断定できない。
でもある意味「あんた誰?の正体を見た!」という気持ちではある。

(2019/12/30追加)
そのメタリックお姉さんついて「正体が描かれている」という、衝撃的な情報をいただいた。

五月雨せつなさんのコメント

何と、あのメタリックお姉さんの正体は、パイロットの恋人という設定だった。
そのビデオ映像は、YouTubeなど動画配信サイトにいくつか上げられていて、その姿を確認できる。

LaserDisc [012] Sega Sensation Special セガ体感スペシャル

彼女の髪の色はなぜグリーンに変わっている?というのは、どうもゲームのイラストにグリーンバージョンもあったようで、他にも言いたいことは多々あるが、ビデオのために後付けされたストーリーらしい。
それでも、かなり凝った映像が制作されているので、これだけでも見応えがある。

「誰?」のまとめ

Twitterによって得た情報をまとめると、

・もともと設定されていた
・移植などの機会に追加された
・デザイナーが何かをモチーフにした?

が挙げられる。
でも私なりに考える「あんた誰?」は他にもあると思う。それがこれ。

画像10

タイトーのSTG『ダライアス』の初代、画像はPCエンジン版の『スーパーダライアス』だが、この中に描かれている、ミノカサゴをモチーフにした『ハイパースティング』、アンモナイトをモチーフにした『ミスティックパワー』は、初代のアーケード版ではカットされ、後のPCエンジン版や続編で登場する。

他にも、80年代のアーケードゲームのポスターには、ゲームに全く関係ないモデルのお姉さんが出てきて「…誰?」と思うことは多かった。記憶では、日本物産のゲームに多かったように思う。
つまり、ゲームの「あんた誰?」には、

・没キャラクター
・広告のみに起用された人物

もあると思う。

私が確認した情報は以上だが、本当は歴代の広告やパッケージを調べて、ある程度のカテゴリ分けや方向性を出したいところだったが、さすがに情報量と時間が膨大になりそうだったので、ここまでにさせていただいた。
また機会があれば、調べてみたい気持ちではある。

修正履歴

2019/12/24
・『スカイデストロイヤー』について「アーケード版はファミコンベースで作られた」をカット。
・アーケード版『ダライアス』で、没キャラクターに「シュモクザメをモチーフにした『アイアンハンマー』」と書いていたのは間違い。トビエイをモチーフにした『ビッグラジャーンヌ』と記憶違いしていました。

2019/12/30
・ファミコン版『スターフォース』について、パッケージの人物を描いたのは田村英樹氏の可能性がある、という情報を追加。
・『ギャラクシーフォースⅡ』のメタリックお姉さんは、サイトロンのビデオに登場するという情報を追加。



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

サポートは大変ありがたいですが、Twitterを始めとするSNSなどで記事をご紹介いただければ、それも大変嬉しいサポートです。

つかさんは「次の記事」に向かって1歩前進した!
73
シューティングゲーム、レトロゲーム、レトロPC、マンガ好き

コメント2件

興味深い記事で、楽しませていただきました!一点だけ、スカイデストロイヤーはアーケード版はファミコンベースのものでは無かったかと。
コメントありがとうございます。
スカイデストロイヤーについて、どうも勘違いだったようで、修正しました。情報ありがとうございました。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。