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Steamゲーム紹介「パズル」21選(2023/11/19更新)

Steamのゲームで数多いジャンルの一つに「パズル」がある。中でも、時間などの制限がなく、時間をかけてじっくりと楽しめる、純粋なパズルも多い。
でも、Steamの「パズル」タグで検索すると、パズルアクションなど「パズルを含んだゲーム」も数多くヒットするので、純粋なパズルを見つけるのは困難だ。
そこで、私がプレイした中で面白いと思うパズルゲームを紹介していこうと思う。

また、これは私のブログ『Blog - 19XX』で書いた記事をnoteに転載したもの。

もしくは、私がSteam上で作成したキュレーター『Game-19XX』でも紹介している。

タイトルは随時追加予定。


【カジュアルパズル】

パズルの中でも、画面に見える映像だけでルールが理解できるシンプルさと、時間無制限など気軽に楽しめるもの、Steamではそれらに「パズル」「カジュアル」タグが付いたタイトルが多いため、「カジュアルパズル」と名付けて紹介する。

Moncage -箱庭ノ夢-
(2023/11/19追加)

画面に置かれた6面体に映し出された映像を組み合わせるゲーム。

隣り合う面の中から何かのオブジェを組み合わせると車が動き出す、扉が開くなど展開しながら、工場、戦場、学校、家庭など、全く異なる世界が次々と繋がっていく、静かで不思議、そして美しい世界を見せてくれる。
難しい謎解きもあるが、分からない人にはヒントや回答ムービーまで見せてくれる親切設計。

Baba Is You
(2023/11/19追加)

ブロックが並べられている「Baba Is You」Babaと呼ばれる生物があなた。「Flag Is Win」旗に行けばクリア。
でも文字を動かして「Door Is You」にすれば、あなたはドアになる。「Water Is Win」にして水に入ればクリアできるなど、文字ブロックを並べ替えることでルールを変えられる、そこから解法を導き出す。

あらゆる可能性を探らないと答えにたどり着けない、常識を完全に覆した発想の転換が必要。

KAMI

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タイトルのは日本語の「紙」、中でも折り紙をイメージしている。

色を選んでから画面をマウスクリックすると、その場所から色が変わっていく。というより「塗り広げていく」という表現が合うだろうか。このルールを使って画面全てを、設定された規定数以内に一色にすればクリア。
色を変えるだけなら簡単だが、限られた手数以内にするにはどうすればいいか、これがなかなか難しい。

ゲームの特徴は、演出で得られる「感触」。ゲーム中は琴のメロディが流れ、クリックすると紙がパタパタと音を立てながら広がる。
それはまるで、実際に紙を折っているような感覚があって気持ちいい

また、私はこのゲームのレビューを、ブログとSteamレビューに書いている。

klocki

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画面には線や色が描かれた複数パネルが立体的な空間の中に並べられている。説明は一切出ないが、マウスクリックすると移動や回転するので「線を繋いで1本にする、図形を繋いで1つにすればいい」など見えてくる。
この動かし方やクリア方法は、ステージによって変わる

本作は、パズルとして「考える」楽しさだけでなく、映像のみで直感的に「伝える」こと、ルールさえも「探る」楽しさを備えている。
難易度としても、パネルを少し動かした程度で取れるものが多いので難しくない。ちょっとした「視覚と思考の遊び」を味わうことができる。

TransPlan

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紙の上に手で描いたような、丸や四角の図形。それをマウスクリックすると落ちたり転がる。
動かす前に消しゴムで消したり、ピンで動きを止めたりシーソーのように回すなど、動きを読んで、青い図形をゴールまで運べばクリア

でも本作は、球が転がったりブロックが倒れるなど物理的な動きを見るだけで予測するのはまず無理、とにかく「考える前に動かす」ことだ。
動かして方法を探り、考え、発見すること、試してみると思い通りに球が飛んでストンとゴールに入った時の気持ち良さや、思いがけない動きでクリアできてしまう意外性もある。考えるだけでなく、何度も試して、成功する喜びを味わう。
言わば「パズルらしいがパズルらしくない」ところが楽しい

Unium

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モノクロで描かれる画面に「一筆書きの絵を完成する」ゲーム。
パネルの上を通れば白黒が反転する、場所によっては「2回以上通って色を合わせる」など使い、全て同色にすればクリア。

どこからスタートするか、どの場所で上下左右どの方向に行くか決める、行き止まりにぶつかったら戻る、時には最初からやり直す、それを繰り返してクリアに導く。
これは「迷路」の解き方に似ている。迷路のように、様々なルートを探って試して出口を目指すところに楽しさが見える。

LYNE

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様々な色のパネルを全て1本の線で繋げばクリア。一度通った線は再び通れない、斜めの線同士を交差できない、複数回通らないといけないパネルがあるなどのルールがある。

特徴の一つはステージ数。通常ステージはA・B・C~とアルファベットごとのセットで区切られ、各セット25ステージ。26文字×25ステージ=650と膨大だ。また「DAIYALY」モードは、恐らく自動生成で無限にあると思われる

本作は、先に挙げた『Unium』のような「道筋を探す迷路」の考え方と似ていること、スタートした場所から右回り・左回りどちらでもゴールに到達できるなど「回答は1つではない」ことも2ゲームに共通する。
そんな柔軟さと手軽さも魅力の一つ。

VOI

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「1+1=0?」これが重要なキーワード
モノクロかつ直線のみで構成された図形をマウス操作で動かす、黒の上に黒を重ねると白に反転する、この要領で指示通りのものを作る。

各ピースを形状に沿って合わせたり、わざと少しずらすなどしていくと予想もつかない形状になる。
単純な図形と簡単なルールだけで、数多くのバリエーションを見せる、究極とも言えるほどシンプルを突き詰めたゲーム。

Gorogoa

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パネルに並べられた4枚の「絵画」を動かして解法を導き出す
例えば「太陽」の絵に「ランプ」を重ねると灯がともる、りんごの下に皿を置くと落ちて受け取るなど、正解の場所に重ねると次に進む、その組み合わせ方を考えていく。

主人公の少年は、めまぐるしく変わる数々の絵画に入り込んでいく。それと同じく、プレイヤーも絵の世界に引き込まれながら進んでいく
映像と精神が絵の中に没入していく、アートが見せるマジック。

【アクション要素入り】

パズルの中には、若干のリアルタイムやアクション要素が入っているものも多い。あくまで「じっくり時間をかけて解く」ことが主体だが、アクションなども重要なゲームを紹介していく。

Millie

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スタイルは『パックマン』のような「ドットイート」と呼ばれるもので、プレイヤーは長い体のイモムシを操作して、迷路に置かれたエサを全て食べるとクリア。

だが、イモムシは自分の体に当たってしまうとミス、しかもエサをを食べるたびに長くなる、またステージに置かれたアイテムを取らないと通れない場所などもあるので、狭い場所は短いうちに通る、長くなれば回り込んでいくなど、順番やルートを考えないといけない。

このルールは、80年代にアーケードで発売されたアクションゲーム『Nibbler(ニブラー)』に似ているため、知っている人にとっては「ニブラーパズル」と説明すれば分かりやすいと思う。

Pushcat

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猫を操作して、ステージに置かれた宝石を「押して並べて消す」ゲーム

ステージによってパズル重視や、大量の宝石を次々と消したり、敵が追いかけてくるのを避けるアクション重視の場面もあるなど、パズルとアクションの両方を楽しむことができる。
また、映像や音楽などは80年代のパソコンゲームをモチーフにしている。
パッドではなく当時のようなテンキー操作で、懐かしさを感じながらプレイするのも面白いだろう。

【パズルアドベンチャー】

広大なストーリーを感じる世界や、大規模なマップをさまようもの、でも主体は「パズルを解く」こと。
そんな、パズルとアドベンチャー(冒険)の要素が融合されたようなゲームを紹介していく。

The Pedestrian
(2023/11/19追加)

倉庫、鉄道、街中の道路、あらゆる場所にパズルがある。
現実の世界と各所に置かれたパネル、その2ヶ所で展開するゲーム。

現実の世界でパネルを動かし線を繋ぐとクリアできる、パネルの中でスイッチを入れると現実の扉が開いたり列車が動くなど、お互いがリンクしながら、パズルで旅をしている感覚になる、そんな心地よさがある。

Manifold Garden
(2023/11/19追加)

方体で描かれた世界の中で、壁に向かってボタンを押せば、そこが「下」になる。塔の上から飛び降りると、延々落下した後にまた元の場所に戻る。辺りを見渡せば無限に広がる景色と、無数に立ち並ぶ巨大な建造物。

この世界は全てが「繋がっている」そして「繰り返される」、そんな不可思議な空間のトリックを解いていく。

Path to Mnemosyne
(2023/11/19追加)

タイトル訳「ムネモシュネ(ギリシア神話に登場する記憶の神)への道」。少女が記憶の中へ入り込み奥深くに進んでいく、モノクロ映像でてんかいするげーむ。

少女は目の前に延々と続く道を歩き続け「円筒状になった空間を回転」させながら、各所のパズルを解いていく。
ヒントや解法は、背景などどこかに隠されている。パズル自体は難しくはない、時間も1〜2時間でクリア可。独特の映像と空気で見せる、程よい難易度のゲーム。

The Witness

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プレイヤーは巨大な孤島をさまよいながらパズルを解いていく、一人称視点で繰り広げられるオープンワール型のパズルという、大規模かつ特殊なタイプのゲーム。

ステージとなる孤島の各所にパネルが置かれていて、それを見るとパズルが始まる。解けると隣りに次のパズルが現れる、一通り解けば扉が開いて、次の世界が広がる。
でも、解けなければ移動して別のパズルに挑戦するなど、行き先も順番も時間も全て自由

ゲーム中に文字などの説明がなく、パズルのルールすら分からないが、実際に触れると見えるものや、その場所の風景などにヒントが隠されている、それを見つけ出す謎解きもある。
オープンワールドによる広大な世界とその探索、進むカギとなるのはパズル。この融合によって生まれた「探索型パズル」だ。

Kill The Bad Guy

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悪人を退治することが目的のゲーム。ターゲットが歩いている中、トラップをどこに配置して、どのタイミングで仕掛ければ、

「事故に見せかけて殺す」ことができるか

を考える。
鉄球を振り下ろす、マンションから家具を落下させる、車を激突、感電など、あらゆる手を使って悪人を殺していく。
己が行うのは正義か、それともただの犯罪か?そんな疑問を消し去るように、残酷な殺し方をサラリとやってしまう、恐ろしい爽快感がある。

Starman

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クォータービューの映像で繰り広げられるパズルゲーム、と謳っているが、画面に置かれたオブジェクトを探りながら解法を見つける「謎解き」がメインのゲーム
全編モノクロで描かれた美しい映像と、全編に見せる静かな世界が魅力。

Peregrin

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地上で人類が絶滅寸前に追い込まれた未来、なぜ人間は滅んでいくのか?それ探す旅に出る、というバックストーリーが描かれる。
プレイヤーは、各場面にいる『クリーチャー』と呼ばれるモンスターを乗っ取り、岩を動かすなどの能力を使って道を切り開く。美しい映像とストーリーを「味わいながら解いていく」のが魅力

私は、クリアまで3時間ほどかかったが、その時間の大半は「クリーチャーがノシノシと歩く時間」、世界を描くための演出を重視する反面、そのリスクも背負う。

The Swapper

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未知の惑星を探検していく、映画『エイリアン』のような世界が描かれる。
プレイヤーは「クローン」と呼ばれる分身を生成して、届かない場所に置かれたスイッチを押したり、クローンと入れ替わるなどの特殊能力を使って道を切り開いていく。パズルを解くことで少しずつ行動範囲が広がる、メトロイドヴァニアのような要素をある。
SFホラーの世界、探索、パズルと、様々な要素が融合されている。

ただし、Steam版は日本語ローカライズされていないため、私は道中で見せる会話やドラマのほとんどを理解できずに終わるという、悔しい思いをしている。是非ともローカライズして欲しいタイトルだ。

Kairo

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タイトルは、日本語の「【回廊】長くて折れ曲がった廊下(広辞苑より)」から来ていると思われる。巨大かつ不可解な建物の中をさまよいながら、各所に置かれたパズルを解いていく。

スタート時から、無機質で幻想的な映像の世界にいきなり放り投げられて、あたりをさまようと部屋にたどり着く、でもパズルのルールなど一切伝えられないが、移動したり何かを動かして反応するものをヒントにすると見えてくる。
説明がほとんどなく、プレイヤーを徹底的に突き放しているようで、ゲームの「伝え方」と「考えさせ」方、そして「楽しませ方」が絶妙

また、私は過去に、このゲームのレビューをブログとSteamレビューに書いている。

The Gardens Between

コントローラーの左右で動かすのはキャラクターではない、「時間」だ
行き止まりの場所でも、一度時間を戻して何かをすれば道が切り開かれる、それを見つけ出していく。

ストーリーとして描かれる、少年と少女の友情と思い出、ステージはその「思い出」が数々のオブジェとなって構成される。なぜ数々の思い出がパズルとなって現れるのか?2人はどうなるのか?それはエンディングで描かれる。
そしてゲームの中に「ミス」や「死」が存在しない、「優しさ」を描いたドラマと緻密なパズル構成、双方があまりに秀逸

コラム【手軽とは?】

今回紹介したゲームの多くは、スマートフォン向けにも発売されている、もしくは元々スマートフォン向けをPCに移植したタイトルもあるので、いつでもどこでもプレイできる手軽さが魅力(ゲームによっては海外のみ販売のタイトルもあるので、直リンクは控えた)。
それはPCでも、机の前で作業の合間などちょっとした時間に楽しむことができるので、これも「手軽」。

パズルは、PCとスマートフォンなど自分のスタイルで、好きな時に気軽に触れる、自由なところも魅力と言えるだろう。

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