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「視点」 写真を組む180

そもそも組写真って?

 組写真とは、何枚かの写真を組み合わせることです。組むことでドラマを表現するものであって、一枚のなかにドラマを詰め込む単写真とは撮り方も違ってきます。テキストをつけないとストーリーと呼べるほど複雑な状況を説明しづらいですが、写真を組むことで状況の「流れ」は創れます。

作例を御覧ください

 私なりの流儀ですけれども、紙媒体になぞらえ、横長の一段分を本の左右見開き2頁に見立てたうえで、マンガの様なコマ割をします。横書きの本をめくる感覚で左上から右下へ順番に御覧ください。

*画像をクリックすると大きくなります。

2005年6月撮影

妄想デート

 いまはなき電子書籍サイトRopLibで活動していた時期に、たぬき写真工房制作のデジタル写真集は「妄想デート」と評されていました。写真を組んで時間の流れを表現していることが、見る人によってはわかるからでしょう。あたかも被写体さんとデートしたかのように流れを感じ取る人もいました。ストーリー漫画を読めない人が増えている昨今、並んだ写真を順番どおりに見た人にしかワカラナイ「組写真」という表現方法は、このあと生き残れるものなのでしょうか。

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