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中判カメラ・ロクロク物語 その8

割引あり

 この記事はシリーズ物なので、よかったら「中判カメラ・ロクロク物語」別記事も御覧ください。

どう撮るのかは簡単な理屈です

 浴衣で撮ってくださいと言われて、城址公園でロケ撮影しました。藍染めとしては淡い色合いの浴衣が、まるで桔梗の花のようだなと思っていたら、ホンモノの桔梗が咲いているのを見つけました。

 見た目は中学生で、体格は小学生並みの超小型軽量の被写体さんですが、当時すでに成人していたので、たまに麦酒をチビチビ飲んでました。もし、その場で咎められるとしたら私の方でしょう。未成年に酒を飲ませたなどと通報されかねませんのでね。

 この被写体さんは、Nikon FM2 だったか、AFすらついていない昔ながらのフイルム式カメラを使っていました。

 前置きは、これくらいで、組み写真をどうぞ。大元のポジフイルムが行方不明で、スキャンしたデータも小サイズの画像しかなかったので、ちょっと小さめなのは御容赦ください。

2004年7月撮影

 こちらの被写体さんは、みずからフイルム機を使うだけに、ロクロクにも興味津々でした。いつも画像はデジタルで撮ってデータで渡しておりましたけれども、ロクロクで撮った分は「フイルムを見たい」というので、現像があがったときに待ち合わせて、できたてホヤホヤのを見せました。

 今回御披露した最初の一枚は、桔梗と人の顔の両方にピントが来ていますけれども、それを不思議そうに見ていました。「自分では、こう撮れない」というのです。理屈は単純なもので、カメラから桔梗までの距離と顔までの距離を同じにすれば良いのです。レンズを頂点に二等辺三角形をつくれば、桔梗と顔にピントが来て、あとはボケるという、それだけのことです。ただ同じように撮れるかどうかは保証できません。

 極端にピントが薄いロクロクですから桔梗が風で揺れてもピンボケです。 桔梗が揺れないように手を添えてもらって、被写体さんには「固まって」と注文をして、あとは自分の構えがブレないよう注意して、撮りました。

 ピント合わせは、息を吐いてるときじゃないとピントがズレます。また、息を止めてないとシャッターの瞬間にブレます。そういう呼吸法なんかにも随分と気を遣っていたものです。いまどきのカメラはAFだし、手ぶれ補正もついているし、ホント便利な世の中になったものですね。

おわりに

 この記事は実質無料です。わざわざお買い求めくださらないで大丈夫ですけれども、投げ銭として買ってくださると嬉しいです。

追記

 現在、ロクロクの中判カメラを主人公に据えたフォトストーリーを制作、先日、公開しましたので是非御一覧のほどを。
 フォトストーリー『スクエア』閲覧無料です。

謝辞

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