【今週のリフレクション】死ぬこと以外かすり傷(箕輪厚介氏)

先週は畳み人の本を振り返ったので、今週は広げ人の本を振り返ります。箕輪厚介さん著「死ぬこと以外かすり傷」です。ざっくり3点で要約すると・・

1.予定調和にロジカルに考えても無難なだけ。カオスにしかまだ見ぬ景色はない。安全安心を破壊し、誰もいかない未開の地を行け。言ってはいけないことを言ってしまえ。3回自分に嘘をついたら戻ってこれなくなる。完璧な人間はいない。まずこちらが丸裸になれば相手も信頼してくれる。3歳児レースに勝ち残るように、個体としてありのままに生きる。混ざり合わない異物からいろんな生き方を感じさせる。努力は夢中に勝てない。死ぬこと以外かすり傷。リスクと思っていることは全て仮想的。変わり続けることをやめない。やめたら腐る。

2.自分の値札を意識して自分で稼ぐ覚悟を持つ。金と感情をおさえて、会社の人材/資金/インフラ/ブランドを活用。会社員はノーリスクのギャンブルできる。金以外の何を稼ぐか考えろ。実力より評判が先にいけば、生半可な仕事ができなくなる。黒子は自分が血を流さない言い訳。恥をかけ、血を流せ。昨日までできなかったことを、今やる。自分を追い込めば集中力は最大化、スピード。量をこなせば要点がわかり、胸を張って戦える。周りが引くぐらい没入して、一点突破で突き抜けろ。

3.思い切りバットを振れば熱狂は伝播する。人は危うさに魅せられる。自分の心がどれだけ動くか。読者や時代に合わせなくていい。識者や業界人の評価などいらない。意識くらい高く持て。自分のアウトプットを自分の身体で実践するから熱狂できる。熱狂に出会うために自然消滅上等で片っ端からやる。風呂敷広げ人は周りをワクワクさせ、巻き込むだけでいい。相手が自分に憑依してくるまで想像して、数字からは逃げるな。自由になるには数字がいる。媚びを千回売っても信頼は生まれない。目的地だけをにらめ。

個人的に印象に残った言葉の1つ目は「3回自分に嘘をついたら戻ってこれなくなる。」です。

今年は自分の直感に正直になり、心のパンツを脱いで(脱パン)生活していこうと思っています。というのも、これまでの私は周囲を気にして、自分の考えを抑え込み、場を丸く収めることを最重要視してきました。無意識に。

社会人になり立ての頃は色々と意見もありましたが、まだ新人だから、まずは言われたことをやってみよう、慣れてきたら提案しよう、きっと何か事情があるんだろう、と自分の考えを出さないようにしていました。すると、いつの間にか自分の考えを抑えることにストレスがなくなり、バランスをとる側に回ることが多くなりました。

良く言えば成熟した状態なのですが、反面、だんだん意見がなくなっていく(=どちらでもいい)自分になってきていました。そして何より、この状態に無自覚なことが怖いと感じました。本当に3回できっかりということはないと思いますが、いつの間にか「無意識」に自分の考えを出さなくなる=主体性が失われるのは本当だと思いました。

もう1つ印象に残ったのは「黒子は自分が血を流さない言い訳。恥をかけ、血を流せ。」です。

上記の通り、意見を言わずにバランスを取る側=支援する側に長くいると、黒子でいることに心地良くなってきます。もちろん、支援することが向いていたり、支援することが必要なシーンもあると思います。ただ、他の選択肢がなくなってしまうのは怖いと感じました。

黒子でいると、結果が曖昧になりがちです。自分は支援で主役は相手。結果に責任があるのは、あくまでも相手。そこに守りの姿勢が見え隠れし、いつの間にか攻める姿勢を持つことを忘れたり、怖くなったりしてしまいます。

先週の「畳み人の選択」にも書かれていましたが、畳み人もいつか広げ人になる(演じる)タイミングはいつかきます。その時に、自分が主体となって何かを成した経験、自分の名前で恥をかいた経験が全くないと、出遅れたり結果にコミットしきれずに、チャンスを逃してしまう可能性が高いと思います。

2冊を通して感じたことは、バランス=中庸です。軸足はどちらかに置きながら、役割やタイミングを考えながら、意図的に畳み人/広げ人の両方を演じ分ける。そのバランスをとろうとする意図性こそがメタ認知であり、自身のキャリアを広げるヒントになると思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?