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今週のリフレクション【大企業ハック大全(ONE JAPAN)】

今日はONE JAPAN著「大企業ハック大全」を振り返ります。ざっくり要約すると・・

大企業の本質は「資産が豊富だが、社内調整コストがかかりやすい」こと。社内調整の煩雑さが、言い換えると大企業病。主要な症状は、①社内至上主義(内向き)、②セクショナリズム(縦割り)、③スピード欠如、④新陳代謝不全(同質化)、⑤挑戦/仮説検証不足。

■社内至上主義(内向き)
①トップへの実演、②クオリティドリブンプレゼン、③プレゼンの棘(引っかかる言葉)を抜く、④社外コミュニティでの情報を活用、⑤社内での当たり前の逆、⑥歴史を否定せず思いを深掘る、⑦仲間を探す、⑧自分・会社・社会の交点

■セクショナリズム(縦割り)
①社内へのホスピタリティ精神、②叩かれ台で応援者、③ナナメの仲間、④小さなチーム運営で大局観、⑤発信して共感を得る、⑥社内イベントを企画、⑦ゆるい場で関わりしろを生む、⑧交流プラットフォームをつくる、⑨じっくり越境とスピード越境で相互理解する、⑩トップと若手のミートアップ、11.有志団体として社内コンサル

■スピード欠如
①センスがいい人とトライアングル壁打ち、②プライベートプロトタイプ、③本質的なパートナーを味方に、④応援者に回ってみる、⑤本気モードになって自分から動く、⑥休日や自費を活用、⑦事業を社外に出す、⑧指摘は全てアドバイス

■新陳代謝不全(同質化)
①全員スター化、②セカンドペンギンでサポート、③主役と脇役の演じ分け、④ギブするお世話好き、⑤会社に眠る新しいことをアップデート、⑥新人とのペアメンタリング、⑦信頼と実績→本業還元→トップ巻き込み、⑧アルムナイコミュニティ、⑨オセロ&デュエル

■挑戦/仮説検証不足
①社内マーケティングで撤退基準、②ハッカソンでアウトプット、③期間限定の仮設テント、④黒船・集団・斜め、⑤志コネクト、⑥意識調査、⑦社外と社内の標準を融合、⑧視点・視野・視座をアップデート

大企業は効率良く業務を回すために、業務がシンプルに細分化されます(セクショナリズム)。細分化された業務を回すことがKPIとなり(挑戦/仮説検証不足)、目の前の仕事が全てになります(社内至上主義)。その結果、受け身で仕事はこなすものとなり(スピード欠如)、空気を読み合う文化が醸成されます(同質化)。

これを打破するためには、異質なことにチャレンジできる文化が必要になります。それを1人で進めるのは心身ともに厳しいので、社内に味方をつくるために社内外のコミュニティが必要、という流れからONE JAPANがあるのだと思います。

ただ、根本にあるのは「異質なこと」が「会社の経営にとって有益なことか」という問いだと思います。ボトムアップで大企業の改革を始める場合、その大義が経営レイヤーの目線ではどう映るか?という意識は大切だと思います。そのためにミドル層という翻訳者が必要だし、経営層という応援者が必要なのだと思います。

社内では異質な観点からの意見だが、経営レイヤーでも重要なイシューを、経営層の応援者やミドル層の翻訳者を味方につけ、社内外のコミュニティの仲間にサポートを受けながら、ボトムアップで推進する。それが健全な大企業ハックなのかもしれないと感じました。

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