今週のリフレクション【コミュニティづくりの教科書(河原あず・藤田祐司)】

今週は、先週末の軽井沢ラーニングフェスティバルの登壇者でもあった藤田祐司さんの共著「コミュニティづくりの教科書」を振り返ります。ざっくり要約すると・・

1.コミュニティとは、①参加者一人ひとりが目的意識を持って能動的に活動に関わっている、②参加者同士が対等にコミュニケーションできる場。今は個が孤立する中で、誰かとつながり支え合いたい。そんな中で、①ビジョンを行動基準にする、②仲間と対等に接する、③仲間のために動く=コミュニティ思考が求められている。

2.立ち上げの流れは、①方向性(ビジョン・ターゲット)を決める。そして、くだけている・真面目×コミュニケーション多い・少ない、でコミュニティのトーンを決める。②ミートアップ(〜20人)で顔の見えるコミュニケーションをつくり、小規模イベント(〜50人)で熱量を上げ、中規模イベント(〜200人)で新たな参加者を増やし、大規模イベント(200人〜)で活動を対外的に伝える、という大きな文脈を構想する。30〜50人(新人:常連:コア=1:1:1)が適性な規模。

3.イベントの中身は、掛け算/足し算/組むで魅力的にし、1:n型/トークセッション型/ワークショップ型/ハッカソン型/スナック型/キャンプ型から、規模に合ったイベント形式を選ぶ。③最初は熱量の高い10人の仲間をキーに、トラフィック×申込率×参加率を工夫して参加者を集める。トラフィックは停滞期の情報発信、申込率はタイトルとカバー画像、参加率は有料(85%)か無料は(59%)がポイントとなる。

4.④コミュニティの継続は、テーマ/つながり/適性な規模/参加者のバランス/年間スケジュールがポイント。コミュニティマネージャーが、共感力・プロセス設計力、時間・空間デザイン力、行動・発信力でビジョン/コミュニケーションルール/ミートアップでの対話を通じてカルチャーを育てる。最終目標は売上どはなく、ブランディング/エンゲージメント/インフルエンサー/コラボレーションのKPIに置く。小さなコスト運営し、赤字にせず、上司(タテ)や他部門(ヨコ)に理解してもらうことで生存確率が上がる。

今、withコロナとしてリモートワークが加速し、ジョブ型の評価制度への移行が叫ばれ、従業員の気持ちも自身のBeingに傾く中で、パラレルキャリアは常態化していくと思います。

そして、パラレルキャリアとはいっても、金銭を目的とした副業ばかりではなく、経験の質を上げるためのプロボノ的な副業がますます増えてくると個人的には予想しています。

そんな環境で、この本で書かれた「コミュニティ思考」はとても大切です。自分自身の拙い経験では、利益だけを目的としていないオープンな組織でうまく機能している組織は、お互いの「フラット」な関係が成立していると思います。

フラットな関係とは何か?

①リスペクトし合い、②Giveファーストの気持ちを持ち、③お互いに楽しんでいる、そんな状態がフラットな関係だと思います。もちろん、前提として組織のビジョンに共感し合っていることが必要になってきます。

今後は、上下関係のないメンバー同士で事を成すチームが、プロジェクト的に自然発生的にたくさん生まれ、役目を終えては解散する、そんな組織流動性の高い社会になると思います。その中で結果を出すには、コミュニティ思考が新たな必須スキルになると思います。

軽井沢ラーニングフェスティバルは、まさにそんなチームであり、コミュニティ思考の達人が集まる心地良い場でした。

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